
わが家には「夫」という名の三男がいる〜ワンオペ育児編
【第2部】(第1部からの続き)
第1部はこちら
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家族4人での旅行、そのハードルを越えるのに12年かかった
「私しか、
この子たちに旅行をプレゼントできない」
そう思うようになった原因は、
間違いなく、毎年2回繰り返された
「夫の親孝行のための帰省」にある。
あの時、1回でも
近場の温泉や遊園地に行けていたら、
ちゃんとした「家族旅行」の思い出ができていたのかな、と思う。
当時は、帰省して、
近くの公園とスーパーに行くだけの日々を、
「これも家族旅行…今しかできないことだ…」と、自分に必死で言い聞かせ、
思い込もうとしていた。
友達家族を交えて、
初めて4人揃って旅行に行けたのは、
子ども達が中1、小4になる前の春休み。
12年かかった。
正直、行く前からかなり不安だった。
旅行にも、子ども達と長く一緒にいることにも不慣れな夫に、私はかなり気を遣った。
友達家族のおかげで、
結果的には、
楽しい思い出にはなったけれど…。
でも本音を言えば、旅行の間くらい、
疲れを見せないで欲しかった。
怒らないで欲しかった。
せっかくの初めての楽しい思い出に、
水をささないで欲しかった。
ワンオペ育児の記憶に、夫の姿が見当たらない
たまに夫から、
「あの頃の夜泣き、大変だったよなぁ」
「全然寝なかったし」
なんて思い出話を振られることがある。
そのたび、私の脳内は一瞬フリーズする。
(…え? ………いた?)
それほどまでに、
夫が育児に参加していた記憶がない。
夜泣きの対応なんて、
私が泣いて頼んだ、1度しかしていないはず。
というか、夜中に起きたことないよね?
1度の経験で、そこまで語れるものなの?
早朝に出勤し、夜勤もある。
土日祝がしっかり休めるホワイトな職場ではない。有給も取れないし、休日出勤しても
平日に代休があるわけでもない。
そんな過酷な働き方をしているからこそ、
私はとにかく夫の睡眠時間と休息に
気を遣ってきた。
夜泣きで夫を起こさないように気を揉み
(全く起きなかったけれど)、
数少ない休みの日は夫が休めるように、
私が子どもを連れてワンオペで
公園をハシゴする……
それが、わが家の当たり前。
その夫に夜泣きや育児の苦労を語られると、
……え?……と、真顔になってしまう。
私が1人で必死に回してきた育児
風邪を引いたときの対処から、病院選び、
幼稚園、習い事、塾、
友達関係の悩み、歯科矯正のタイミング…
大きなことから小さなことまで
子どもの成長に関わる全てのことを
1人で悩んで考えて選んできた。
相談したことなんて、ない。
まず、いない。
そして、一緒に考えてほしくても、
「どこまで知ってるんだっけ…」
「そもそも話した…?」
「結局、私が決めることになるよね…」
「何か自分の昔話、始めたな…」
と、なる。
毎日、決断の連続なのに、
そんな夫に
事細かに説明して、
昔話を聞いている時間はない。
私が必死に子どもたちと向き合い、
夫がそこに不在だった時間。
その積み重ねが、
子どもたちが大きくなった今、
「関わりの薄さ」という
埋められない決定的な溝となって、
夫と子どもたちの間に
立ちはだかることになる。
(第3部に続く)