
【年末特別企画⑥】2025年 読書・聴書ベスト3:書籍編/洋書・ノンフィクション部門
今年読んだ本、聴いた本を振り返り、無理やり(でも楽しく)ベスト3を捻り出す年末特別企画も、いよいよ今回が最終回となりました。
Audible 編から始まり、和書・洋書、フィクション・ノンフィクションと続けてきましたが、最後は 洋書・ノンフィクション部門です。
物語としての面白さというよりも、
「どう生きるか」「何を大切にするか」を静かに問いかけてくる本が多かった一年でした。
その中から、特に心に残った3冊を選びました。
🥉 第3位
『The Sense of Wonder』 (Rachel Carson)
こちらは、最初に Audible で聴き、その後に紙の本でも読みました。
とても小さな一冊ですが、自然を見つめる著者の温かな眼差しが、ページのすみずみにまで行き渡っているような作品です。
何度でも読み返したくなる、宝物のような本だと感じました。
子どもたちに、この美しい世界をどのように伝えていくのか。
その問いに対して、決して説教がましくなく、
「一緒に感じてみよう」と語りかけてくれるところが印象的です。
なお、原書には日本語版には収録されていない、美しい自然の写真が数多く掲載されています。
その点も、英語版ならではの魅力だと思います。
🥈 第2位
『What I Talk About When I Talk About Running』(Haruki Murakami)
何度も読み返している、大好きな一冊です。
音読したり、書き写したりと、さまざまな読み方をしてきました。
私はランナーではありませんが、走ることに対する著者のストイックな姿勢には、強く共感するところがあります。
淡々とした文章の中に垣間見える、村上春樹さんという「一人の人間」の輪郭。
それが、読むたびに少しずつ違って見えてくるのも、この本の面白さです。
気がつくと気持ちが緩みがちな自分に、静かに背筋を伸ばしてくれる、大切な一冊です。
🥇 第1位
『Chronicles of My Life: An American in the Heart of Japan』
(Donald Keene)
今月読み終えたばかりの一冊ですが、迷うことなく第1位に選びました。
日本文学を深く愛し、日本に帰化して生涯を日本で過ごした、
ドナルド・キーンさんの自伝です。
幼少期に父と訪れたヨーロッパで「外国」に興味を持ち、
学生時代に出会った 『The Tale of Genji』をきっかけに日本語と日本文学を学び、やがて日本人として生きることを選ぶ、その人生が、静かで誠実な筆致で語られています。
一人のアメリカ人を、ここまで魅了した日本の文学、言葉、文化。
日本人である私自身が、「もっと知りたい」「もっと学びたい」と思わずにはいられませんでした。
次点
『On Tyranny: Twenty Lessons from the Twentieth Century』
(Timothy Snyder)
今、まさに必読の一冊かもしれません。
独裁に抗うために、私たちができることを20のレッスンとして簡潔にまとめた本です。
歴史を知ること。
言葉に注意を払うこと。
情報を鵜呑みにせず、人とのつながりを大切にすること。
民主主義を守るために、日常の中でできることはたくさんある、
そう教えてくれる、力強い一冊でした。
おわりに
note を始めてよかったと感じることのひとつは、
読んだ本、聴いた本を記事にすることで、
自分なりの「読書の記録」が残せるようになったことです。
本の中で、どうしても残しておきたいこと、
誰かに伝えたいと思ったことを書き留めることで、
自分自身の中にも、その本の印象がより深く刻まれていきました。
特に洋書の記事は、英語学習者の方にも読んでいただけているようで、
少しでも参考になっていれば、とても嬉しいです。
6回にわたって続けてきた年末特別企画は、これで一区切りです。
長々とお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
また来年、どんな本と出会えるでしょうか。
今から楽しみにしながら、新しい読書の一年を迎えたいと思います。
Happy Reading!