
🍒子どもの詩259 Family-33
〜お父さんの知らない一面〜
読みに来ていただき、ありがとうございます。
子どもの詩を紹介するnoteです。
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父の日特集の第二弾。自分の知らない、お父さんの一面についての作品から見ていきます。
本当のお父さん
お正月にあった
お父さんの高校の同窓会
写真が送られてきた
お母さんが中を開けて見た
大きい写真から順番に見ていった
最後の小さい写真を見た
お父さんがよっぱらって
ふざけているみたいな写真だった
お父さんはとても楽しそうに
友達とさわいでいる
お母さんはこれを見てショックを受けている
家ではどんなおもしろいテレビを見ても
「しょーもな」
「あほらし」と言って笑わないお父さんが
同窓会であんなに笑っているのを見ると
何だかくやしい
6年 あすか
高校時代のお父さんの顔
あ これはお父さんの高校時代のアルバムだ
パラリとめくってみた
古いにおいがする
白黒だ
お父さんをさがした
卒業写真だから先生もたくさん写っている
一枚一枚めくるたんびに古いにおい
井岡正幸 井岡正幸
あ あった
出席番号順にならべてある
三番目にあった
この顔はどこかで見たことがある
これは私の顔に似ている
お父さんの顔は私と同じような顔をしている
「そっくりや」
お母さんに言うと
「ほんま そっくりやね」と笑った
いとこもおばあちゃんもみんなで
「そっくりや」と言って大笑い
どおりで私が学校から帰ってくると
近所のおばちゃんが「うわぁ
正幸ちゃんが帰ってきた」とわらうはずだ
お父さんにも私のような時代があったのかと思うと
笑いがこみあげてきた
5年 ともか
お父さんのライター
お父さんの持っているライターの中に
ピンクのライターがある
そのライターはガスが無くなっているので
もう火はつかない
このピンクのライターは私が小さいときに
初めて自分のお金で買った物だ
私は買ったときの記憶はないが
お父さんに渡したときのことはかすかに覚えている
お母さんに「なんで
火のつかへんライターがあるん」ときくと
「あみが初めて買ったライターやから
ほかされへんのやって」と言った
お父さんがそんなこと思っとったんやと分かって
私はうれしくなった
と同時になんだか恥ずかしくなって
顔が赤くなるのが分かった
お父さん
これからもライター大事にして下さい
5年 あみ
あみさんの中にある、お父さんの記憶。その量をしのぐ量の思い出が、お父さん側にもあります。それも鮮明に。ライターは、お父さんとあみさんをつなぐ大事な「記憶増幅アイテム」なのですから、どうしても捨てられないのでしょうね。
最後は、「亡くなった父への思い」で締めくくります。
お父さん見ていてね
私の家は本当は四人家族だった
私が四才ぐらいの時に
私のお父さんは病気で死んだ
それいらい私はお兄ちゃんがいるから
お父さんなんかいらんと思いはじめた
でも私は小さいとき大人になったら
キャビンアテンダントになりたいと言っていた
なぜかというとお父さんは空にいる
だから飛行機で会いに行こうと思っていた
今はそんな気持ちはないけど
きっとその夢はかなえたい
時々「お父さんいらんのん」と聞かれることがある
私のお父さんはずっと心の中にいる
でも私の心のどこかで
お父さんに会ってみたいという部分がある
でも私のお父さんは
死んでしまったので会えない
私はお父さんがいないのはもうなれた
さみしいとは思わない
これからもがんばっていく
6年 ひろみ
「お父さんなんかいらん」「いないのはもうなれた」「さみしいとは思わない」という強気な部分を見せながらも、「会って見たいという部分もある」と本音を覗かせるひろみさん。振り子のように、心の揺れを感じます。けれど心の奥の奥の気持ちは、ちゃんと示してくれました。タイトルです。「お父さん見ていてね」。
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