
🍒お道具箱のやご
〜子どもの詩237 Theme-26〜
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子どもの詩を紹介するnoteです。
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トンボは、蛹(さなぎ)のない不完全変態する昆虫です。幼虫の「ヤゴ」が大きくなると、ある日突然水中生活をやめ、水生植物の茎や水路ならコンクリート壁をよじ登って、成虫になる時を待ちます。
ゆうと君は、水中から出てきたばかりのヤゴを登校途中で見つけ、学校に持ち込んだようです。
お道具箱のやご
やごをこっそり道具箱にかくした
先生にだまって入れた
先生が黒板に何か書いているすきに
ずうっと見ていた
一回目見た時 お道具箱の中
バラバラにこぼれたクレパスの上
二回目見た時 お道具箱の天じょう
三回目 おくの方
コンテの上の辺
次はクレパスの青にのぼってて
じりじり動いて
えん筆のけずりかすの所でじっと止まった
三時間目 音楽で見られへんかった
気になってしかたない
帰ってきて見たら せ中がわれて
くしゃくしゃの羽のトンボが
ちょうど出てきている所だった
「先生!ヤゴが トンボが
先生!」と言うと
「うわぁ」「すごい」「きれい」「うすいなあ」と
みんな口々に言って集まってきた
そのしゅん間 体がするりとぬけた
とても上手に反対をむいた
からにしっかりつかまっている
羽はだんだんのびてくる
うすいクリーム色ですき通っていく
「ええなあ」
「ええなあ」
あっ チャイムが鳴ってしまった
「ようそんなごちゃごちゃした所で
トンボにかえったなあ」と先生が言った
ぼくは先生にたのみこんだ
それで今度はぼくの机の上で
きれいなトンボになるのを見た
ずうっと
じいっと
4年 ゆうと
秘密の観察だったのに、変態が始まって感動して、感情が抑え切れなくなったんだ。
話の分かる先生で良かったね。お陰で、なかなか見届けることのできない、ヤゴからトンボの成虫への不完全変態を観察できました。
長い間生きていると、生まれ変わった気持ちでやり直したいと、出直しを望むことがあります。その時には、お道具箱のヤゴを思い出すといいね。とても良いイメージでリスタートできそうです。
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