
🍒子どもの詩166 Family-13
〜海〜
読みに来ていただき、ありがとうございます。
子どもの詩を紹介するnoteです。
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海に関わる、ある家族のお話です。
海
楽しみにしていた 海に泳ぎに行く日
ひいおばあちゃんが
「もう行くん?気をつけよ
あんまり深い所では泳がんときよ」
心配そうな顔で言った
声はいつもより元気がない
ひいおばあちゃんは
家族が海へ行くのはいやなんだよね
悲しい事を思い出してしまうから
ひいおじいちゃんが
海へ行ったきり帰って来なかった事を
八十八年生きてきて
一番悲しい思い出だって教えてくれたね
わたしの心の中の海は空とおんなじ青色で
静かな波の音と
泳ぎに来た人の楽しそうな声がひびいてる
ひいおばあちゃんの心の中の海はきっとちがう
ひいおじいちゃんが乗った船を
のみこんでしまった海のこと
うらんでいるのかな
「おみやげ買って来たよ」
ほっとした顔が笑顔になって
「ありがとう」って言ってくれた
わたしの方こそ「つらい事を乗りこえて
生きてくれてありがとう」と言いたいよ
ひいおばあちゃんが
一生けん命生きてくれたから
お父さんが生まれて
わたしも生まれてこれたんだよ
八十八年生きてきて一番うれしかった事は
初めてのひ孫の
わたしに会えた事だって言ってくれたよね
わたしがひいおじいちゃんの分も
ひいおばあちゃんの事大切にするからね
写真の中のひいおじいちゃんの声が
どこかの海の中から
「さきちゃん たのんだよ」って
波といっしょに聞こえた気がするよ
4年 さき
待っても帰って来ないことは分かっていても、それでもきっと、ひいおばあちゃんは待ち続けていたのでしょう。ひいおばあちゃんに会えて、さきさん、本当によかったね。
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