
落ちても、止まらないと決めた — スランプの抜け出し方は、ひとつだけだった
結果が出ない時期が、あった。
自分の作るものに、意味があるのか分からなくなった。
それでも止まらないと決めた日のことを、正直に書いておきたい。
落ちた日のこと
少し前、あるWebデザインのオーディション(STUDIO クリエイターズオーディション)に応募して、落ちた。
結果を見たとき、思っていたよりこたえた。自分の発信や、これまで作ってきたものに、ほんとうに意味があるのか。そんなふうに、足元が少し揺れた。
正直に書くと、しばらく引きずった。でも——この話は、ここまでにする。落ちたこと自体より、そのあと自分がどうしたかのほうが、ずっと大事だったから。
結果が出ないと、人と比べてしまう
うまくいかない時期は、視界が狭くなる。
画面を開けば、同じように発信している人の数字が目に入る。伸びている人、評価されている人。比べるつもりはなくても、勝手に比べてしまう。
「私は、何のために続けているんだろう」
その問いに、すぐには答えられなかった。手は動かしているのに、心がついてこない。そういう日が、しばらく続いた。
視界が変わった日
転機は、思いがけないところから来た。
AIとこれからのクリエイティブをテーマにしたセミナーに参加したとき、自分の中の何かが、すとんと落ちた。
「自分軸を持っている人が、これからは強い」。
「物語は、体験からしか生まれない」。
これは誰かに言われた言葉というより、聞きながら自分の中で輪郭になっていった、私自身の確信だった。
AIが、誰でも80点を出せる時代になった。だからこそ、平均点のままでは埋もれてしまう。最後に残るのは、自分が体験して、判断して、言葉にした「その人だけの軸」なのだと思う。
そう感じた瞬間、ひとつ決めた。
他人の評価を待つのを、やめよう、と。評価は、結果としてあとからついてくるもので、はじめから目的にするものではなかった。
いま、挑戦していること
決めたことを、ちゃんと形にしたくて、いま新しい作品に挑戦している。
大人のための、上質なスイーツブランドのランディングページ(縦にスクロールして読む、1枚で完結するWebページのこと)。コンセプトは「ご褒美に、ほんものの贅沢を」。
この作品は、コンペやオーディションに出すつもりで作っている。一度は落ちた。それでも、また挑むと決めた。自分が胸を張れるものを作るために。
「おいしそう」を並べるのではなく、誰に・何を・なぜ届けたいのか。そこから、配色も言葉も逆算していく。素材へのこだわりや、急がず作る手仕事という「物語」を、どうすれば静かに伝えられるか。それを考える時間が、いまはおもしろい。
たとえば、明るくにぎやかな色を足すより、思いきって余白を残すほうが、「特別感」はかえって伝わる。引き算で語るほうが、強いこともある。そんな小さな判断の一つひとつに、自分の見方が表れていく気がしている。
それでも、手を動かしているその時間そのものが、前より少しだけ、自分を肯定できるものに変わってきている。
スランプから学んだこと
結局、スランプを抜ける方法は、私の場合、ひとつしかなかった。
作り続けること。
止まっている間は、何も変わらない。落ちても、比べても、迷っても、手だけは止めない。作っているうちに、いつのまにか霧が晴れている。そういうものだった。
特別なことは、していない。ただ、やめなかっただけだ。
そして、もうひとつ。
物語は、自分の体験からしか生まれない。落ち込んだ経験も、もがいた時間も、ぜんぶ、次の作品の材料になる。だとしたら、無駄な回り道なんて、ひとつもなかったことになる。

そして、靄は晴れた。
この記事を書いたときは、まだワイヤーフレームの段階だった。
あれから、大人のための上質なスイーツブランド「Récolte」のランディングページは、完成した。「ご褒美に、ほんものの贅沢を」というコンセプトのまま、足すより削る、余白で語るという設計を、最後まで通した。
落ちた日に手をつけたものが、ちゃんと形になった。
特別なことはしていない。ただ、やめなかっただけだ。
完成したページはこちら(ポートフォリオ)
このLPを、どんな順番で設計したかは、こちらに書きました。
さいごに
もし今、結果が出なくて、続ける意味を見失いかけている人がいたら。
落ちても、止まらなければ、ちゃんと進んでいる。
あなたのその回り道も、いつか物語になる。 同じように悩んだ方の話を聞くのも、好きです。
よければ気軽に声をかけてください。
▶ 公式LINEで相談する(@kyouichi_design) 視界が変わったきっかけのセミナーの話は、前の記事に書いています。
— kyouichi design works / kris
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