メインコンテンツへスキップ
見出し画像

内なるエロスに火を灯せ

    嚔 伯緒雲 / Kushami Hakushoun

    かつての私は、俗に言う「むっつりスケベ」という類いの人間であった。

    性的な話題に対して興味無さげな素振りを見せつつ、内心は興味津々なド変態野郎だったのである。

    だが、自身が「むっつりスケベ」であるという事実を認めることは容易ではなく、ひたすら目を背けながら日々を送っていた。

    そんなある日、ふと思った。

    このままで良いのだろうか…。果たしてこれは本当の自分と言えるのだろうか…。私は本当はスケベなのか? それともスケベではないのか? 一体どっちなんだ!?

    私は大いに惑まどった。自分という人間が分からなくなってしまった。

    しかし、どうしても違和感は拭えない。

    …いや、これで良いはずがない。私は真っ当な人間なんかじゃない。悔しいけど、たぶん、凄すさまじいド変態野郎なんだ! そこから目を背けてちゃいけないんだ!!

    私の内なるエロスに、火が灯ともされた瞬間だった。

    1/4



    内なるエロスと本気で向き合う覚悟を決めた私は、臆おくすることなく赤裸々に本音を書き出し始めた。

    • 下ネタに興味津々であること

    • 本当はおっぱいが大好きであること

    • いつかおっぱいを揉んでみたいと切に願っていること

    特にこの「おっぱい」という単語がキーワードだったらしく、一度思い切って「おっぱい」と書き出してみたら、見事に歯止めがかからなくなってしまった。

    どうやら私は、心の奥底からおっぱいに惹ひかれているらしい。私は自分を知った。

    そうしておっぱいといっぱい書いている内に、奥深くに秘めていたスケベ心のタガが外れ、とうとう先日おっぱいに関するエッセイを投稿してしまった。

    そこで私は衝撃の事実に気づいた。

    「むっつりスケベ」どころか、もはや「ただのスケベ」になってる! やっぱり正真正銘のド変態野郎じゃねぇか!!

    もう、後戻りはできない。

    2/4



    「ただのスケベ」となった私は、一つの重要な気付きを得た。

    己の内なるエロスと向き合ったとき、
    人は本当の自分と出会える。

    これまで避けてきた心の深奥しんおうを見つめ直した時、そこに新たな自分が姿を現す。

    もしかしたら、その姿は醜みにくく映るかもしれない。目を背けたくなる姿をしているかもしれない。

    だが、その新たな姿こそ、紛まごう事なき本当の自分自身なのである。

    己の内なるエロスと向き合うのは、とても恐ろしく勇気のいることであり、生半可な覚悟で向き合える代物しろものではない。

    現に私は相当な勇気を振り絞り、このエロスにまつわる文章を書いている。

    でも、だからこそ私はこれからも、より深く本当の自分を知るために、内なるエロスと向き合い続ける。

    そして、需要など一切意に介さず、その想いをエッセイとして書き綴つづっていくことだろう。

    エロスの探究、すなわち自己の探究に、終わりなどありゃしないのである。

    3/4



    果たして、貴方あなたは「むっつりスケベ」の道を選ぶか。それとも、私と共に「ただのスケベ」への道を歩み始めるか。

    もちろん、必ずしも「ただのスケベ」になることが最適解とは限らない。

    「むっつりスケベ」のままでいるも良し。「ただのスケベ」になるも良し。そもそも「スケベじゃない」ならそれも良し。

    全て貴方次第だ。

    だが、一つ覚えておいてほしい。

    たとえどんな道に進もうとも、己の内なるエロスと本気で向き合った時間は、決して無駄にはならない。

    貴方の内なるエロスに、光あれ。

    4/4

     
     
     
    2001年生まれ。作家(といつか名乗りたい)。おそらく月曜と木曜の17時にエッセイを投稿。エッセイを書くことの楽しさと難しさに、日々混迷を極めている。右の鼻毛が飛び出がち。 (コメントへの返信はしておりません。すみません。でも、めっちゃ嬉しいです。)

    あなたへのおすすめ