施工管理で一番難しかったのは「人を動かすこと」だった
施工管理になって
最初に難しいと思ったのは
図面でも工程表でもありませんでした。
人です。
整備士の頃は
自分の手を動かしていました。
溶接工の頃も
自分で溶接棒を動かしていました。
組立も。
据付も。
もちろん
周りと一緒に仕事はします。
でも自分の役割としては
自分が動く。
自分の仕事を終わらせる。
その感覚が強かったです。
施工管理は
そこが違いました。
自分がどれだけ動いても
現場は一人では進みません。
職人の頃は自分の仕事を終わらせることが中心だった
整備士なら
自分が車を見る。
原因を探す。
直す。
溶接なら
自分で材料を合わせる。
溶接する。
仕上げる。
組立や据付でも
自分が担当する仕事を
きちんと終わらせる。
もちろん
職人も周りを見ながら仕事をします。
一人だけで
現場が成り立つわけではありません。
ただ私自身は
目の前の仕事を
自分の手で進める側にいました。
施工管理になると
その感覚だけでは
仕事が回らなくなりました。
施工管理は人に動いてもらわないと進まない
施工管理になると
関わる人が一気に増えました。
電気。
配管。
鉄骨。
設備。
それぞれの業者。
職人。
客。
上司。
設計士。
いろいろな人と
話をするようになります。
誰がいつ入るのか。
何を先に終わらせるのか。
人数は足りているのか。
材料は来ているのか。
次の業者が
仕事に入れる状態なのか。
一つずつつないでいかないと
現場は進みません。
自分が一人で頑張れば
どうにかなる仕事ではありませんでした。
必要な時に
必要な人に
動いてもらう。
これが
私にはかなり難しかったです。
「言えば動く」ほど単純ではなかった
施工管理という立場になったら
これをお願いします。
と伝えれば
全部その通り進む。
そんな単純なものではありませんでした。
人が相手です。
それぞれ
自分の仕事があります。
予定もあります。
事情もあります。
こっちの都合だけで
全部動いてもらえるわけではありません。
私はそこで
自分で作業するより
人に動いてもらう方が
難しいと感じました。
肩書きがあるだけでは
足りませんでした。
結局必要だったのは信頼だった
施工管理を続けていて
人に動いてもらうには
信頼が必要なんやな。
そう感じるようになりました。
特別な話術が
あったわけではありません。
私がやっていたのは
地味なことです。
約束を守る。
分からないことは
分かったふりをしない。
問題が起きた時に逃げない。
教えてもらったことは覚える。
同じことを
何度も聞かないようにする。
そういうことを
一つずつ積み重ねていました。
職人時代の経験が
施工管理でどうつながったのかは
昨日の記事に書きました。
施工管理になって新しく必要になったのは
技術だけではなく
人との付き合い方でした。
高卒かどうかより仕事を見られている感覚があった
私は高卒です。
漢字も得意ではありません。
施工管理になった頃は
書類も。
言葉も。
分からないことが
たくさんありました。
でも私自身が現場で感じたのは
職人さんたちは
私が高卒かどうかより
こいつはちゃんとしているか。
そこを見ているということでした。
約束したことをやるのか。
分からない時に
ごまかさないのか。
何かあった時に
逃げないのか。
仕事の中で
そういうところを
見られている感覚がありました。
だから
現場では学歴なんて
一切関係ない。
とまでは言いません。
ただ私の場合は
学歴より先に
日々の仕事を見られていると感じていました。
問題が起きた時こそ逃げない
現場は
毎日予定通りに進むわけではありません。
材料が遅れる。
工程がずれる。
人数が足りない。
予定通りにいかない。
そんなことがあります。
施工管理は
問題がない時だけ
仕事をするわけではありません。
むしろ
何か起きた時に
どうするか。
誰に話すか。
どう立て直すか。
そこが仕事になります。
私は
問題が起きた時に
逃げないことを大事にしていました。
うまくいっている時だけ
前に出るのではなく
何かあった時にも
そこにいる。
派手なことではありません。
でも
そういう積み重ねが
人との信頼につながっていったんやと思います。
同じことでも相手によって伝え方が違った
施工管理になって
毎日いろいろな人と
話すようになりました。
そこで覚えたことがあります。
同じ内容でも
相手によって
伝え方を変える必要がある。
ということです。
職人さんには
現場で分かる言葉で話す。
客には
できるだけ分かりやすく伝える。
上司には
数字も含めて話す。
伝える内容が同じでも
相手が必要としている情報は
同じではありません。
自分が言った。
それだけでは
伝わったことにならない。
施工管理をやりながら
この感覚も
少しずつ覚えていきました。
施工管理で覚えたのは管理だけではなかった
施工管理には
図面。
工程。
予算。
安全。
品質。
覚えることが
たくさんあります。
でも私が施工管理で覚えたものは
それだけではありませんでした。
人への頼み方。
伝え方。
約束を守ること。
責任を持つこと。
問題から逃げないこと。
そういうものも
現場で覚えました。
その後
管理職になっても。
雇われ社長になっても。
今の統括マネージャーという立場でも。
この部分は
ずっと使っています。
現場は工程表だけでは動かない
施工管理になったばかりの頃は
工程を組める人が
仕事のできる施工管理だと
思っていたかもしれません。
でも現場は
工程表だけでは動きません。
実際に動かすのは人です。
約束を守る。
分からないことは
分からないと言う。
何かあった時に
逃げない。
派手なことではありません。
でも
そういうことを続けていると
少しずつ
あいつの言うことなら聞こう。
そう思ってもらえるようになる。
施工管理になって
私が覚えたことの中で
これは今でも
かなり大きなものやと思っています。
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最後まで読んでくれてありがとうございます。漢字も書けない高卒の私の言葉が、誰かに届くなんて、昔は想像もできませんでした。チップ不要です!いいね・コメントもらえると励みになります。