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【Legend of Lineage】第13話リアルドの光、盟の目芚め第5章

第5章䌝承の村ず「光の盟」の芚醒

第13話リアルドの光、盟の目芚め

【前回たでのあらすじ】

軍事囜家メリディりスの歊闘倧䌚でアルトリりスに敗れた深玅の女剣士シルノァ。その仮面の裏には、か぀お゚グザルティアの隠れ里「月圱の里」のセレヌネずしお生きた悲劇の過去があった。二床にわたる凄惚な虐殺を生き延びた圌女は、埩讐のために仮面を被り、名を捚お、暗殺者シルノァずなる。

䞀方、アルトリりス䞀行はゞヌクの故郷である聖郜゜ラスを抜け、真実が眠る故郷リアルドぞず宿呜の歩みを進める。

【登堎人物・甚語解説】

初めおの方や抂芁を確認したい方は以䞋の【ご玹介】をご芧ください。

【BGM再生】

※再生ボタンを抌し、音ず共に物語の䞖界ぞお入りください。BGM無しでもお楜しみいただけたす



1. 巫女の聖域「゜ラス」、燐光の蚘憶

 軍事囜家メリディりスの、鉄ず硝煙が混じり合う殺䌐ずした空気ずは察照的に、聖郜゜ラスは眩いほどの光ず氎の祝犏に包たれおいた。

 ​倩を突く癜亜の宮殿ず、その間を瞫うように流れる、青く茝く運河。黄金の装食が斜された壮麗な門をくぐれば、そこには幟千もの花びらが舞う開攟的な聖域が広がっおいる。

 ​か぀おゞヌクが駆け抜けた石畳には、陜光が䜜り出すプリズムのような光が螊り、人々の賑わいすらも枅らかな調べずなっお反響する。ここは、闇ずは無瞁の時間が流れおいるような堎所であった。

 その神秘的な道を進みながら、ゞヌクはふず足を止めた。

「  な぀かしいな。たたここに来るこずがあるずはな  」

 普段の軜薄な調子を消したその声には、隠しきれない深い感傷ず、祈りのような響きが混じっおいた。

「なにか蚀った」

 ゚リヌれが䞍思議そうに銖を傟げるず、ゞヌクは䞀瞬だけ肩を震わせ、すぐにい぀もの食えない、飄々ずした笑みで取り繕った。

「䜕でもないぜ、気にすんな。ほら、先を急ごうぜ。この先は『人食い』の魔物が出るっお評刀だ。芳光は埌にしおくれよな、お嬢様」

 圌は誀魔化すように足早に歩き出したが、その芖線は時折、巚朚の合間に芋える苔むした叀い石碑や、か぀お自分が知っおいたはずの景色をなぞっおいた。眩しく茝く゜ラスの街䞊みが、たるで過去を呌び起こすようにゞヌクぞず語りかけおくる。

 ゞヌクにずっお、この聖域はどのような堎所だったのか。か぀おここで䜕を埗お、䜕を捚おお「詐欺垫」を名乗るようになったのか。その問いに螏み蟌む間もなく、圌の背䞭に促されるようにしお䞀行は゜ラスを埌にした。

 次に目指すはリアルドの隣町、ハロりゲむト。聖域の奥から吹く冷涌な颚が、圌の過去を封じ蟌めるように背䞭を撫で、通り過ぎおいった。

2. ゚リヌれの自芚ず「蚌」の継承

 霧深いハロりゲむトの村に入るず、䞀人の老人が゚リヌれの姿を芋お立ち止たった。しばらく蚝しげに眺めおいたが、突然手に持っおいた杖を萜ずしお目を芋開いた。

「おお  その目元、その凛ずした䜇たい  そしおその矎しい゚メラルドの髪  。たさか、リアルドの  。あの日、火を逃れた小さなお嬢様なのか  」
「  たあ私を  知っおるの」

 老人は震える手で゚リヌれの手を取り、圌女の䞡芪がいかにこの村を愛し、守り抜いたかを、堰を切ったように語り始めた。

「わしはあの日、リアルドにいたんじゃ。あの人たちはな 、決しお名声や富のためには戊っおいなかった。ただ隣で笑う誰かの笑顔を守るために盟を掲げおいたんじゃ。あんたのその力も、きっずそのためにあるはずじゃ」

 その蚀葉は、゚リヌれの胞に激しい波王を広げた。そしお、やがお感情が溢れ、自然ず涙がこがれ萜ちた。

 これたでの圌女にずっお、魔力ずは「力」そのものだった。呚囲を圧倒し、バカにされないための歊噚、あるいは砎壊するための衝動。それは自らの蚌明だった。そしおこれたで、その特殊な胜力を自分のために䜿っおきた。

 しかし、本来はそうではない。これは倧切なものを「守る」ために倩から授かった光だったのだ。その確かな自芚が、浮぀いおいた圌女の魂に、ずしりずした重みず圢を䞎え始めた。

 ハロりゲむトからリアルドたでは、もう目ず錻の先だ。䞀行は西に広がる「迷いの森」ぞず足を螏み入れた。ここを抜ければ、そこはもうリアルドである。

 途䞭、意思を持぀かのように倧暹が道を閉ざす森の最深郚で、゚リヌれがガレットから蚗された「星の矅針盀」が反応した。

 ゚リヌれはその針の指し瀺す方向に向け、星の矅針盀を高く掲げるず、矅針盀が眩く明滅する。

 叀の封印が解けるように巚倧な根が地響きを立おおほどけおいき、その先には、䜕癟幎もの間、䞻を埅ち続けおいたかのように敎理された小郚屋があった。

 䞭倮の祭壇の䞊。そこには、䞀点の曇りもない「聖なる指茪」が眮かれおいた。ガレットが愛する孫嚘のために、そしお「光の英雄」の末裔ずしおの真実を瀺すために、残しおおいた蚌であった。

 ゚リヌれが震える指でその指茪をはめるず、これたで䜓内で暎れおいた魔力が、穏やかな聖歌を奏でるように安定し、枅らかな力が四肢にみなぎるのを感じた。

「  埅っおお。私、自分の圹割が  この力を䜿う意味が、ようやく芋えおきた気がする」

3. ルネずの再䌚、リアルドの垌望

 ぀いに蟿り着いた故郷、リアルド。朮颚の銙りず、瑞々しい新緑の匂いが混じり合う村の入り口で、䞉人を埅っおいたのは䞀人の少女、ルネだった。

 ルネは村の䌝承を語り継ぐ家系であり、代々゚リヌれの䞀族ず共に歩んできた運呜共同䜓であった。幌くしお村を去った゚リヌれずは面識はなかったが、ルネぱリヌれの指先に光る指茪を芋た瞬間、抱えおいた籠を萜ずした。果物が地面に広がり、ルネは驚愕に立ち尜くした。

「  その指茪  本物なのね。リアルドの光が  私たちの垌望が、垰っおきたんだ  」

 ルネの瞳に浮かんだ倧粒の涙ず、村を挙げおの枩かな歓迎に、゚リヌれは自分が本圓の意味で「垰るべき堎所」ぞ戻っおきたこずを悟った。

 歓迎の宎が終わり、倜の静寂が蚪れる。そしお、ルネは村に䌝わる䞉癟幎前からの秘められた蚀い䌝えを、静かに、震える声で語り始めた。

「光の剣ず光の盟が共鳎する時、海を埀く叀代船が再びその垆を䞊げるず蚀われおいたす  」

 ゚リヌれたちは静かにルネの蚀葉に耳を傟けおいた。

「光の盟は、西の岬の奥深く、詊緎の掞窟『レリック・ノェむン』に祀られおいたす。でも、そこは  。今では守る䞻を倱った守護者が、䟵入するものを無差別に襲う倧倉危険な堎所ずなっおしたっおいるのです  」

 ルネの蚀葉は、か぀おの英雄たちが残した重い䜿呜ず、それに䌎う危険を䌝えおいた。だが、今の゚リヌれに迷いはない。圌女はルネの手を匷く握りしめ、蚀った。

「ルネ、安心しお。私がみんなを守っおあげる。それに、今はこんなにも心匷い仲間もいるのよ」

 か぀お䞡芪が愛し、呜を賭けお守ったこの村の平穏を、今床は自らの手で守り抜くこずを静かに誓った。倖では、朮隒の音が圌女たちの再䌚を祝うかのように、優しく、そしお力匷く響いおいた。

4. 詊緎の掞窟レリック・ノェむン

 䞀行は、ルネから受け取った「魂の鍵」を手に、西の岬に巚倧な口を開ける掞窟「レリック・ノェむン」ぞず足を螏み入れた。

 最深郚。波の音が䞍気味に反響する巚倧な祭壇の間で埅ち受けおいたのは岩石の巚䜓、叀代の守護者「ゎヌレム・ノェむン」であった。守るべき䞻を倱った守護者は、容赊なく䟵入者に襲いかかっおきた。

 アルトリりスの鋭い剣技も、ゞヌクの電光石火の短剣も、守護者の匷固な魔法装甲に火花を散らすだけで、無情にも匟き返される。

「くそっ、こい぀、メリディりスの戊車より硬え」
「アルトリりス、䞋がっお」

 絶望が挂う窮地。アルトリりスが次の䞀撃に備えお身を䜎くした時、゚リヌれが二人の前に真っ盎ぐに飛び出した。その拳に宿ったのは、か぀おの呚囲を嚁圧するだけの荒々しい熱量ではなく、眩いばかりの、そしお枩かな「浄化の光」であった。

「私が  もう二床ず、誰も倱わせない。みんなを  守る」

 圌女の玔粋な「守りたい」ずいう祈りが、聖なる指茪、そしお䜓内の魔力ず完党に共鳎した。

 眩い閃光が爆発し、守護者の巚䜓を優しく、しかし抗いようのない力で包み蟌み、その荒ぶる闘争本胜を鎮めおいく。

 やがお、守護者は静かに膝を぀き、認めたかのように道を開けた。祭壇に封じられおいた、重厚な意匠の『光の盟』。アルトリりスが剣を、゚リヌれが指茪を掲げた瞬間、䞉぀の光が䞀点に収束し、盟が䞉癟幎の眠りから目芚めお癜銀の茝きを攟぀。

「光が 、光が共鳎しおるわ  」

 溢れ出した聖なる光が、䞉人を優しく包み蟌み、蟺りの静寂ず共にその空間党䜓を神聖な空気で満たした。それは、海ぞず挕ぎ出す新たな叡智、叀代船の再誕を告げる、垌望の産声であった。


▶第14話「月䞋の告癜、アクセサリヌの階士」を読む

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