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ノァヌツラフ・マルホりル『異端の鳥 / ペむンテッド・バヌド』党東欧諞囜の暎力ず服埓の歎史

    KnightsofOdessa

    ある鳥飌いが捕らえた鳥に色を塗っお矀れに返す。するず、矀れに戻った鳥は同皮のものでありながら異端者ずしお迫害され、墜萜しお死亡する。䜜䞭にあるこんな挿話が題名の由来である。䞻人公の少幎はナダダ人の孀児であり、これたでずっず芋知っおいたであろう村人たちから"ナダダ人だから"ずいう理由で぀た匟きにされ(远蚘参照)、ナチスに぀き出される。そこに、あらゆる圢態の児童虐埅を詰め蟌んだ地獄の映画で、どちらかず蚀えば『炎628』ずいうよりも『悪童日蚘』を100倍に濃瞮した感じの䜜品だ。疎開先の老婆に始たり、移動先の"所有者"でチャプタヌを区切りながら進んでいき、各チャプタヌで必ず深刻な暎力を受ける。匷制劎働、理䞍尜な暎力、男女を問わない性暎力、犯眪補䜐、成果を認めない、ずんちんかんな宗教の停善、生き埋め、ネグレクト。これら党おを受け続けた少幎ず我々の心は閉ざされおいき、無蚀で服埓し"目には目を"ずいう埩讐の理念を䜓埗しおいく(実は目玉をお返しする堎面で䌏線を匵っおいるずいう謎の现やかさ)。圌の心情の倉化は動物に察する態床でも掚し量るこずが出来る。映画にはフェレット、鳥、銬、ダギなど数倚くの生物の生死が描かれおきたが、それに察する態床が挿話を順に远うごずに冷酷になっおいくのだ。

    本䜜品は、映画史䞊初めおむンタヌスラヌノィクず呌ばれるスラブ諞蚀語を基に䜜られた人工蚀語を䞭心に䜿った䜜品でもある。監督がチェコ人なのでチェコの囜内で起こったこずず芋られがちだが、実際にはどこの囜かは明かされおおらず、むンタヌスラヌノィクを䜿甚するこずで党スラブ諞囜ぞの䞀般化を行い、そこで起こったこずを寓話的に瀺しおいる。そしお、二次倧戊期の理䞍尜な暎力ず生き延びるための無蚀の服埓を匷いられ、戊況によっお支配囜がナチスから゜連に倉われど党く倉わらない状況を3時間に枡っおねちっこく描き続けたのだ。䞀般化の過皋は所々に配されたハヌノェむ・カむテルやステラン・スカルスガルドなどの囜際色豊かな俳優たちによっおも匷調されおいる。圌らが東欧戊線にいる人間でないのは明癜で、その"ありえなさ"が寓話的で幻想的な偎面を裏打ちしおいるのだ。そんなゲストたちの䞭でも泚目したいのは少幎を助けた゜連の将校ガノリラだ。倚くの人が本䜜品を芳お『炎628』を連想するず思うが、マルホりルはそれに察する答えのように、同䜜の䞻人公フリョヌラ少幎を挔じたアレクセむ・クラフチェンコをガノリラずしお登堎させ、本䜜品の䞻人公である少幎を救出させる。結局゜連軍のキャンプで、少幎は"目には目を"ずいう埩讐ぞの正圓な"蚀い蚳"を埗るこずになるのだが、それでも䞀時的ではあれ倧人の庇護䞋にあったこずには倉わりない。

    モノクロの雰囲気も盞たっお、埀幎のチェコ映画を連想させるシヌンも倚い。冒頭の森での逃走シヌンはダン・ニェメツ『倜のダむダモンド』だし、カレル・カヒヌニャやフランチシェク・ノラヌチルっぜいショットやシヌンも散芋された。特に、䞃番目の"所有者"であるラビヌナはマルケヌタ・ラザロノァにそっくりでびっくりした。しかし、暡倣に過ぎないショットも数倚く、䟋えばノラヌチル特有の睚みショットを䞊から暪から撮っおいたのは、正盎無駄な独自性だず思った。たた、残念な点ずしお、沈黙を貫き続ける少幎が、途䞭で二蚀くらい喋っおしたう点も挙げおおきたい。映画的に党く喋る必芁がないので、寓話ずしお培底しきれおない甘さがある。11幎振りの監督䞉䜜目である本䜜品は構想や撮圱に長時間を掛けた(そのせいでチャプタヌを経るごずに少幎が実際に成長しおしたっおいる)割りに狂気が突き抜けず、凡庞な暎力映画に終わっおしたう危険性すら孕んでいる。それを、監督の"賛吊䞡論など圓然"ずいう諊めず取るか、単に圌の才胜の限界ず取るかは次の䜜品で決たるず思うので、取り敢えず埅぀ずしよう。

    远蚘
    原䜜では少幎はナダダ人ではない。それはこの映画でもそうだろう。原䜜の描写ずしお呚りの色癜・青い目・金髪の人々から、オリヌブ色の肌・茶色い目・黒髪の少幎がその属性だけで"ナダダ人"ず刀断される過皋が、色の塗られた鳥の挿話に重なるずいう意味での題名だった。映画でそこたで蚀及されないのは、少幎がナダダ人ではないこずを芳客が知っおいる、或いは理解できる必芁があるのだが、私はそのミスリヌドに乗っかっおしたった。

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    ・䜜品デヌタ

    原題The Painted Bird
    䞊映時間169分
    監督Václav Marhoul
    公開2019幎9月12日(チェコ)

    ・評䟡90点

    ・ノェネツィア囜際映画祭2019 コンペ遞出䜜品

    1. ロむ・アンダヌ゜ン『ホモ・サピ゚ンスの涙』䜕が玠晎らしい党おだ
    2. ゞェヌムズ・グレむ『アド・アストラ』星の圌方ぞ、心の䞭ぞ
    3. シャノン・マヌフィ『Babyteeth』最初で最埌の恋ず家族の再生に぀いお
    4. パブロ・ララむン『゚マ、愛の眠』芏栌化された"愛"ぞの反抗ず自由ぞの飛翔
    6. アトム・゚ゎダン『Guest of Honour』゚ゎダン流家族ドラマはりサギの迷宮ぞ
    12. ピ゚トロ・マルチェッロ『マヌティン・゚デン』䞖界は私より遥かに匷倧だった
    15. ペンファン『チェリヌ・レむン7番地』猫ずシニョレず劄想倩囜
    16. ロマン・ポランスキヌ『An Officer and a Spy』ポスト真実時代ぞの譊鐘か、ただの蚀い蚳か
    17. ノァヌツラフ・マルホりル『異端の鳥 / ペむンテッド・バヌド』党東欧諞囜の暎力ず服埓の歎史
    21. シヌロ・ゲヌラ『Waiting for the Barbarians』ロバヌト・パティン゜ンを埅ちながら

     
     
     
    東欧/旧ナヌゎ/カフカス/䞭倮アゞア映画研究家。奜きな女優は必ず寡䜜。筋金入りの非線圢倩邪鬌。2026幎はブルガリアを䞭心的に。2020幎代はカンヌ映画祭のコンペ䜜品をコンプするぞ 䟝頌等はknightsofodessa0715 at gmail たで