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私が本屋に行く理由


    神保町の三省堂書店が、ついにリニューアルオープンした。


    これは、どのくらいの人にとって心が動くニュースなんだろう。


    マンガ大賞、このマンガがすごい1位
    を受賞したのは古本屋を題材にした漫画だ。


    趣味はなんですか?と聞かれて
    読書と答えることはないし
    趣味が読書の人に並べるほど真剣には読書をしていないのだけれど
    本を読むことは私にとって、掃除したり料理したりするのと一緒の日常の動作の一つだ。

    本屋に行くという体験は、子どもの頃から大好きなイベントの一つだった。

    月に一度、父が大きい書店に車で連れて行ってくれて
    欲しい一冊を買ってくれた。

    近所にある小さな書店で、新しい本が入ると祖母に買ってもらった。

    週末は両親の車に乗せられて、個人書店の古本屋巡りをした。

    なんでもかんでも買ってもらえるわけではないから、安くて、綺麗で読み手がありそうなものを探した。

    本好きの両親の影響もあってか、私は本を読むのが大好きだ。
    小説も漫画もエッセイも新書も、文章を読むのが好きなのだと思う。

    漫画は、父の実家で鍛えられた。
    同じく漫画好きの父の姉の蔵書が壁いっぱいに並んでいて、"綺麗に読んでちゃんと返すなら"なんでも読んで良かった。

    キャンディキャンディ、ガラスの仮面、漂流教室、ドカベンから20世紀少年まで
    ありとあらゆるジャンルの漫画がそこにはあった。

    ただし、帰省中の数日の間、家にいる短い時間の中で読み終わらなければならない。

    帰省前から読む本の目星をつけて、必死に読む。

    ときめきトゥナイト全巻は流石に何に追われているのかわからないが泣きそうになった。

    学校の図書館も好きだった。あ行から読破しようとしたこともあったっけ。
    誰も読んでいない新しい本を読むことにハマって、星座シリーズや、改訂された南総里見八犬伝を読んだ。


    全部全部、手に取る紙の本の話だ。

    電子がいいか、紙がいいかは良く話題になるけれど
    どちらも良いところ悪いところがあると思う。

    電子のありがたみは、海外に暮らすことで実感した。

    本がないと生きていけないけれど、引っ越しで持っていける荷物には制限があって、何より本は重い。

    読み続けている漫画の単行本が出ても、届くまでには時間もお金がかかる。

    そんな時に電子の本はとてもありがたかった。

    何度も繰り返し読む本、例えば私にとってレシピ本である
    きのう何食べた?は、あの料理どんなんだったっけ?と思って振り返り読む時はやっぱり紙の方が便利だと思う。


    電子だと選ぶ楽しみがないか?目的の本しか買えないのか?というと
    そういうわけでもないと思う。

    例えば、私はXの投稿で

    アガサクリスティーの、春にして君を離れという本に出会った。


    Xではそこそこバズっていて、ネットでも売り切れになりそうなくらい売れていたので大型の本屋に行ったら
    一冊もなかった。

    結局ネットで購入して紙の本を読んだ。

    また季節が巡っていつか親になって、子が成長した時に必ず読み返したい本だ。

    アルゴリズムで私に似た考えの人の投稿や、合いそうな本の投稿が出てくるのも
    本と出会う貴重な経験だと思う。

    少しでも心が動いたら、いつでも購入できるようにしておく癖をつけている。

    前述した漫画本なら売るほどとの出会いも偶然だった。

    私の通っている美容院ではタブレットで雑誌を読めるのだが、
    オレンジページを読んでいる時の広告で、この漫画が出てきた。

    なんか面白そう!と思って、ネット検索してお気に入り登録した。

    やっぱり、とっても良くてこれから先読み返していく漫画になりそうだった。

    本を選ぶ、本屋に行く、もしくは検索してネットで探す、購入して本を読む、という一連の流れが私にとってはかけがえのない体験だ。

    この本は私の好みか?

    そう考えること自体、自分と向き合うことだからだと思う。

    このセンサーは、絶えず磨き続きていかないと、ある日突然オフになることがある。

    そしてオフになると、毎日が楽しくなくなるのだ、私の場合。

    センサーの修行の場として本屋はやはり欠かせない場所だ。

    膨大にある本の中から、自分に合う一冊を見つける。

    本を読んで、この本は好みか?そうじゃないか?本と自分と向き合うかけがえのない時間を得る。


    読み終わった後、達成感とまた少し自分と仲良くなれたような満足感を得る。

    だから私は本屋に行くのだ。

    #創作大賞2026

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