
【ほどく時間 #51】揺れを消さなくていいと思えた日
以前の僕は、
揺れている自分を
早く整えたくなっていた。
迷っている。
はっきりしない。
感情が追いついていない。
そんな状態を、
どこかで「よくないもの」だと
思っていた。
だから、
できるだけ早く
答えを出そうとしていた。
意味をつける。
整理する。
納得できる形にする。
そうやって、
揺れを消そうとしていた。
でも最近は、
少し違う感覚になってきた。
揺れていること自体が、
悪いわけではないのかもしれない。
むしろ、
揺れているからこそ
見えてくるものがある。
すぐに言葉にならない違和感。
まだ整理されていない感情。
その中に、
あとから大事なものが
残っていることがある。
以前の僕は、
その揺れを
ノイズのように扱っていた。
でも今は、
少し違う。
揺れを消さないまま、
持っておく。
わからないまま、
少しだけ一緒にいる。
すると、
あとになって
「あの揺れがあったから
見えたことだったのかもしれない」
そう思える瞬間がある。
整っていない時間にも、
意味を急がない。
そのまま置いておく。
揺れを消さなくていい。
そう思えたことで、
少しだけ
呼吸が深くなった気がした。
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