
【ほどく時間 #38】父親という役割に、正解を求めすぎた
父親になってから、
気づかないうちに
ある考えを持っていた。
「父親として、ちゃんとしなければいけない」
そんな考えだった。
子どもにどう関わるのがいいのか。
どんな言葉をかければいいのか。
どう育てるのが正しいのか。
どこかで
「正解」を探していた。
うまくできた日は
少し安心した。
でも、
うまくいかなかった日は
「父親としてどうなんだろう」
そんなふうに
自分を見ていた。
いま思えば、
父親という役割に
正解がある前提で
考えていたのかもしれない。
でも実際には、
子どもも違う。
家庭も違う。
関係も違う。
同じ形になるはずがない。
それでも、
「こうあるべき父親」
というイメージを
どこかで握っていた。
そのイメージに
近づこうとして、
うまくいかない自分を
責めることもあった。
最近になって、
少しだけ見方が変わった。
父親という役割は
確かにある。
でも、
その役割に
正解があるわけではない。
あるのは
その場その場で
関係をつくっていくことだけだった。
父親として
完璧にやることより、
続けていくことのほうが
大事なのかもしれない。
父親という役割を
完璧に果たすことより、
その役割の中で
揺れながら
関わり続けること。
いまは、
そのくらいの距離で
父親という立場を見ている。
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