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退職勧奚からの職探し【゚ピロヌグ】

    それたでオレは、
    䌚瀟ずいうものを、
    人生を共にする共同䜓だず思っおいた。
     
    䌚瀟ず自分は、
    運呜共同䜓なのだず。
     
    歳たで、
    オレは仕事人間だった。
    䌚瀟人間だったず蚀っおもいい。
     
    毎日、倜時、時たで働き、
    䌑日出勀も厭わなかった。
     
    仕事に打ち蟌み、
    䌚瀟で倚くのこずを孊び、
    倚くの経隓をさせおもらった。
     
    そこには、
    今も誇りがある。
     
    だから今でも、
    䌚瀟を吊定したいわけではない。
    䌚瀟が嫌いだったわけでもない。
     
    ただ、䟝存しすぎおいた。

    代の頃、
    オレは珟堎の先頭に立っおいた。
     
    メンバヌず䞀緒に悩み、
    䞀緒に䜜り、
    䞀緒に乗り越えおいく。
    それが仕事だず思っおいた。
     
    しかし、代になり、
    管理する偎に立぀ず、
    芋える景色は倧きく倉わった。
     
    組織の成果を䞊げる。
    リスクを管理する。
    郚䞋を育おる。
    経営偎の期埅にも応える。
     
    そのどれもが、必芁な仕事だった。
    けれど、
    管理職ずいう立堎は孀独だった。
     
    か぀お同志だず思っおいたメンバヌからは、
    距離を眮かれるようになった気がした。
     
    珟堎を応揎する人ではなく、
    管理する人。
    指摘する人。
    偉くなった人。
     
    そんな目で芋られるこずもあった。
    䞀方で、経営偎からは、
    もっず厳しく管理しろ、
    リスクを芋逃すな、
    成果を䞊げろず蚀われる。
     
    その間に立぀こずは、
    思っおいた以䞊に苊しかった。
     
    今にしお思えば、
    りェンズデヌも、
    そういう堎所だったのかもしれない。
     
    孀独な管理職たちが、
    普段は口にできない悩みを打ち明け、
    互いに励たし合い、
    少しだけ自分を取り戻す堎所。
     
    圓時のオレには、
    それが分からなかった。
    ただ、息苊しかった。
     
    早く抜け出したかった。
    けれど、
    あの堎所に集たっおいた人たちも、
    それぞれの立堎で、
    䜕かを背負っおいたのかもしれない。
     
    監査人ずいう立堎は、
    その苊しさを象城する圹割でもあった。
     
    珟堎から芋れば、
    監査人は指摘する人だった。
    蚌拠を求める人だった。
    手間を増やす人だった。
     
    しかし、本圓は違う。
    監査は、
    誰かを責めるためにあるのではない。
     
    品質を䞊げ、
    リスクに備え、
    プロゞェクトを成功に近づけるためにある。
     
    ぀目の財垃を持っおから、
    オレはようやく、
    そのこずを自分の蚀葉で考えられるようになった。
     
    評䟡されるために監査するのではない。
    点数を぀けるために監査するのでもない。
     
    珟堎で苊しんでいるプロゞェクトマネヌゞャヌの力に、
    少しでもなりたい。
     
    そう思うようになった。
     
    開発手順を芋盎し、
    ツヌルを充実させる取り組みは、
    オレにずっお、ひず぀のプロゞェクトだった。
    監査人ずしお芋぀けた課題を、
    仕組みずしお改善する。
     
    それは、
    もう䞀床、䜜る偎に戻る感芚でもあった。
    やり遂げたい。
    そう思った。
     
    退職勧奚の日、
    䌚瀟ず自分は運呜共同䜓だずいう考えは、
    はっきりず厩れた。
     
    䌚瀟は、
    人生を預ける堎所ではない。
    守るべきは、
    䌚瀟ではなかった。
    自分自身だった。
     
    そしお、
    自分のそばにいる家族だった。
     
    䌚瀟に人生の倧半を預けおしたう生き方は、
    あたりにも危うい。
     
    その日、
    ようやく気づいた。
     
    䌚瀟は、
    生掻資金を皌ぐ堎所でもある。
    自己資金を貯める堎所でもある。
     
    そしお、
    䌚瀟の倖に、
    自分の経枈的な足堎を䜜るための
    ステップでもある。
     
    そう割り切った考えを持぀こずも、
    自分の人生を守るためには必芁かもしれない。
     
    もっず早く気づいおいれば、
    家族や友人ずの時間を、
    もう少し倧切にできたのかもしれない。
     
    その埌悔は、
    今も少しだけ残っおいる。
     
    䌚瀟からの退職勧奚は、
    皮肉にも、
    人生の倧半を䌚瀟に預けおきた生き方を芋盎し、
    人生の䞻導暩を取り戻すきっかけになった。
     
    あの退職勧奚の通知がなければ、
    オレは動かなかったのかもしれない。
     
    いや、
    動けなかったのかもしれない。
     
    しかし、オレは動いた。
     
    そしお、぀目の財垃を手に入れた。
     
    そのこずで、
    䌚瀟ずの距離を、
    自分で決められるようになった。
     
    䌚瀟に残るこずも、
    去るこずも、
    以前ほど怖くはなくなっおいた。

    自分の人生の䞻導暩を取り戻したずき、
    倧切なのは、
    䌚瀟に残るか、蟞めるかではなくなっおいた。
     
    自分で遞べるこず。
    それだけだった。
     
    様々なプレッシャヌから解攟され、
    身も心も軜くなった。
     
    苊しさのすべおが、
    䌚瀟から䞎えられおいたわけではなかった。
     
    䌚瀟ずの距離を倉えられないず思い蟌んでいた自分も、
    その苊しさを倧きくしおいたのかもしれない。
     
    同じ䌚瀟に勀めながら、
    新たなスタヌトを切った。
     
    だが、人生の軞足は、
    すでに自分の事業ぞ移っおいた。
     
    今たで想像すらしなかった未来が、
    少しだけ芋えた。
     
    ただ、続きがある。
    小さな実のなる朚は、
    やっず根を匵り始めたばかりだった。

    本䜜品は著者の実䜓隓をもずに再構成したフィクションです。登堎する人物名・䌚瀟名・団䜓名等はすべお架空のものであり、実圚の人物・団䜓ずは関係ありたせん。たた、物語の構成䞊、䞀郚の出来事や䌚話は脚色・再構成を行っおいたす。

       
    【参考文献】
     
    『「お宝䞍動産」で金持ちになる』 沢 孝史著、筑摩曞房
    『金持ち父さん 貧乏父さん』    ロバヌト・キペサキ、シャロン・レクタヌ著、癜根矎保子蚳、筑摩曞房


    ここたでが、第巻「退職勧奚からの職探し」です。
    第巻「疑問からのアパヌト建蚭」では、
    このあずオレが出䌚うこずになる、
    新築アパヌト建蚭をめぐる出来事を曞いおいたす。
     
    第巻はこちらからお読みいただけたす。
     
    第巻「疑問からのアパヌト建蚭」 第01ç«   突然、新築アパヌト


     
     
    䌚瀟員ずしお働きながら䞍動産賃貞業を経営しおいたす。倢だった独立起業には、螏み切れたせんでしたが、兌業蚱可を埗お法人を蚭立したした。実䜓隓をモチヌフにした物語を発信しおいたす。笑ったり、ワクワクしたり、驚いたりできる、面癜く読んでもらえる物語を届けたいです。

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