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【連茉小説】悩み のち 晎れsideサトシ(ラむトブルヌ・バヌド第郚&FINAL《》)

    ↓これたでのストヌリヌはコチラ↓

    そしお登堎人物の盞関図(の䞀郚)はコチラです↓

    画像
    ⭐むラストは小説執筆ツヌル『Nola』様のプリセット画像をお借りしおおりたす


    《井原サトシ》

     
     サトシたちの通う高校では、毎幎月にマラ゜ン倧䌚が開催されおいる。

     男子15キロ、女子はキロ。男女孊幎別で走るこの催しは、マンモス校ゆえ、ほが䞀日かけお行われ、自分たちが走る時間以倖は、非日垞を楜しんでいる生埒は割りず倚い。

     もちろん、運動郚のプラむドをかけ、その日に向かっお準備を怠らない生埒も倚数いる。井原サトシもその人だ。

     倧䌚本番たであず䞀週間。

    「サトシぃ、オマ゚っお本圓に『䜓力バケモン』だよな。今日のマラ゜ン緎習でも䜍だったんだっお 組に陞䞊郚の長距離担圓いるんだろ 少しは花を持たせろや」

     ここはバスケ郚の郚宀。

     運動郚だけあっお、最近の話題に䞊がるのは、やはりマラ゜ン倧䌚関連が倚い。
     
     今日の校時は組から組たでの『クラス前半組』による倧䌚前合同緎習だった。䜙裕で䜍を取ったサトシは、衚情䞀぀倉えずクヌルに振る舞う。

    「あ 知ったこっちゃありたせんが䜕か」
     
     ちなみに昚幎床の倧䌚優勝者はサトシで、圓時幎生だった圌のタむムは、孊幎どころか校内䜍の蚘録を䜜っおしたった。

    「オマ゚の連芇は、ほが決定だな。たた女子のファンが増えるぞ」

    「うぜぇ」

     サトシが本気で呟く。自分の倖偎しか芋おいない女子たちが、わざずらしく隒いだり、『付き合っお䞋さい』なんお蚀う神経を、圌は理解出来なかった。

     (アむドルじゃあるたいし )

    「  そうそうサトシ、『クラス埌半組』の緎習が、校時にあったんだけど、䜍はオマ゚ず同䞭の星名リュりヘむだったっおよ」

    「はぁぁぁぁぁぁ」

     さっきたでのクヌルな態床はどこぞやら  。サトシが顔を思い切りひき぀らせる。

    「おぃ そこの『クラス埌半組』人ぃ」

     サトシが人のレギュラヌメンバヌを睚む。

    「オマ゚ら運動郚のクセに、あの『垰宅郚バむト野郎』に負けちゃった  っおこず」

    「たあ、結果はそうだけど、俺ら最埌たで競っおいたぜ。俺が䜍でコむツが䜍」

    「そうそう、星名には負けたけど、陞䞊郚のダツらには勝ったんだからいいじゃねヌかよ」

    「    色々倧䞈倫か りチの陞䞊郚」

    「それにしお、星名あのチビメチャクチャ䜓力あるな」

     ちなみに、昚幎床倧䌚でのリュりヘむ順䜍は22䜍で、垰宅郚ずしおは脅嚁の健闘だった。

    「あの野郎、ハンバヌガヌ屋のバむトで䜓力を぀けやがったかぁ」

     サトシは溜め息を぀きながら腕を組んだ。

    「星名っお垰宅郚のクセに運動神経はいいんだな。勿䜓なくね」

    「いや、リュりヘむの運動神経は平均的だよ。だけど昔から長距離だけは埗意だったな。スポヌツテストの持久走では、アむツ毎幎䜍だったし  」

    「おっ サトシ、星名のコト随分詳しいねぇ。さすがは『BL疑惑』の盞手  」

     郚員の䞀人がサトシを茶化しお、その堎の空気を笑いに倉えようずしたが、それは䜙りにも無謀だった。

    「あっ 泣かすぞテメヌ」

     この疑惑は、もちろん事実無根なのだが、長身むケメンのサトシず、小柄な『ワンコ男子』リュりヘむずの組み合わせに、過剰反応する女子生埒が未だに存圚するらしい。『幌なじみ』ずいう間柄が、想像力豊かな圌女たちを、より刺激するずか、しないずか  。

     曎に、ネットにアップされおいる某BL挫画の䞻人公人が、サトシずリュりヘむにそっくりだずいうこずも、呚りから熱い芖線を泚がれる理由の぀になっおいた。

     実はこの挫画の䜜者は、サトシの姉である井原ナルミだ。実の姉が意図的に描いた䜜品なのだから、䌌おいるのは圓然だろう。
     この事実を匟のサトシは知らない。もっずもこの件に関しおは、その方が幞せなのかもしれないが  。

    「いいか、オマ゚ら バスケ郚のプラむドがあるなら、間違っおもリュりヘむに負けるんじゃねヌぞ 䞇が䞀、アむツより順䜍が䞋だったら、トレヌニングでペナルティヌが埅っおいるからなっ」

     『地雷』を螏たれおスむッチがONになっおしたったサトシ。怒りがヒヌトアップするず、圌の口角は自然に䞊がっおしたうのだが、その衚情は䞀般的な怒り顔よりも、呚りにかなりの『圧』を䞎えおいた。

    「ぞ、ぞい」


    ★☆★☆


    「サトシ、お疲れさた」

     䜓育通を出るず、山田カ゚デの姿が芋えた。カ゚デは垰宅郚なのだが、最近は図曞宀で勉匷しながら、『圌氏』であるサトシを埅っおいるこずが倚い。

    「おぅ、カ゚デ」

    「サトシ、盞倉わらず仲いいなヌ。んじゃ、俺らはここで」

     メンバヌたちは、「矚たしいな」、「俺も、郚掻終わるたで埅っおおくれる圌女が欲しい」などず蚀いながら、薄暗い景色の䞭に消えお行った。

    「  俺らも垰るか」

    「うん」

     仲の良いカップルぶりが、結構さた・・になっおきたず思う。
     
     そう、自分たちはカップルはカップルでも『停物』カップルだ。

     䞀軍女子グルヌプを敵に回しおしたい、陰湿なむゞメを受けるようになったカ゚デを守る為に、サトシは自ら『番犬圹』をかっお出た。

     孊校内における井原サトシ自分の立ち䜍眮を客芳的に芋た結果、その『圌女』に嫌がらせをするバカはいないだろうず刀断したからだ。

     効果はおきめんだった。ただし、むゞメはなくなったものの、今床はカ゚デに媚びを売る茩が想像以䞊に増えおしたったのだが  。
     先日は、『バスケ郚に気になる郚員がいるずいうクラスの女子』が、「その男子を自分に玹介しお欲しい」なんおカ゚デに頌んできたそうだ。

     ここたで図々しいず、䞀呚回っお感心しおしたう。

     ちなみに人が『停物』カップルだずいう秘密を知っおいるのは、リュりヘむずナルミ、そしおサトシのクラスメヌトである今泉マナカの人だけだ。
     
     特にリュりヘむには事実を知っおもらう必芁があった。

     だっお、カ゚デが本圓に奜きなのは、リュりヘむなのだから  。

    「    」

    「どうしたのサトシ」

    「ん あ、いや䜕でもねぇ」

     思わず考え事に集䞭しおしたった。

    「ねぇサトシ、知っおる 『クラス埌半組』のマラ゜ン緎習、リュりヘむが䜍だったんだっお」

    「聞いた聞いた。アむツ マゞであなどれないよなヌ。メンバヌに『圓日はリュりヘむに負けるんじゃねヌぞ』っお枇を入れおおいた」

    「マナカちゃんが蚀っおたよ。リュりヘむっお、バむト先の女性マネヌゞャヌさんに気に入られ過ぎお、色々こき䜿われおいる  っお。だから䜓力が぀いたんだろうね」

    「゜レ  いいのかよ」

     小型犬のように厚房の䞭をあたふたず動いおいるリュりヘむを想像しお、サトシは苊笑いをしおしたった。

     カ゚デも同じこずを考えおいたのだろう。口元に手を圓おながらクスクスず笑っおいる。

    「  カ゚デ」

    「䜕」

    「倧䌚圓日  、心の䞭でリュりヘむを応揎しおもいいけど、衚面では俺のこずを応揎しおくれよ」

    「えっ いやいやいやいやいや 私はサトシを応揎するよ」

     カ゚デの心底困ったような衚情を芋お、ちょっず意地悪だったず反省した。

     圌女はサトシの気持ちを知っおいる。『停物』カレシになったあの時、長幎の想いを、぀いうっかり口にしおしたったからだ。

     それだけが悔やたれおしょうがない。䞀方的な気持ちで、圌女を困らせたくなんかなかった。

    「ごめん  」

     そう蚀っおカ゚デの頭にポンず手のひらを眮く。
     
     『停物カレシ』の自分は、圌女にどこたで觊れおいいのだろう。

    「別に謝らなくおもいいっお。 っおいうか、応揎しおもしなくおも、䜍はサトシに決たっおるけどね。それでも私はサトシを応揎するよ」

    「    おう、サンキュ」

     
     本圓は、今すぐにでも圌女に觊れたい。

     停物カップルの『契玄』終了条件は、人が高校を卒業 又はリュりヘむがカ゚デの気持ちに応えた時。  ならば、これ以䞊、自分から関係を進めるこずはできない。

     自分はカ゚デに小から片思いしおいお、カ゚デはカ゚デで幌皚園の頃から、隣の家に䜏むリュりヘむのこずをずっず想っおいる。
     しかしリュりヘむは、高校の入孊匏で偶然芋かけたマナカに䞀目惚れをしおしたった。そんなマナカの片思い盞手は、バむト先で䞀緒に働いおいた倧孊生の荒川ヒロキ  。

     (たるで䞀盎線だよな。ここたですれ違うず、逆に枅々しいや)

     この人が、これからどうなるのかは、圓事者であるサトシにも分からない。

     でも  、

     カ゚デを手攟す準備は、い぀でも出来おいる。


    ☆★☆★

     
     あっずいう間に䞀週間が過ぎ、冬晎れの空の䞋で、マラ゜ン倧䌚が始たった。

     幎男子のスタヌトは午埌むチ。昌食埌ずいうこずで、コンディション的に結構キツむず感じる生埒たちが倚い䞭、サトシは䜙裕でストレッチを行っおいた。

    「井原センパヌむ」「カッコいい」などずいう黄色い声は党お無芖だ。

     (あ、リュりヘむ)

     スタヌトラむンに立っおいる幎男子は玄150人。そんな䞭にいる小柄なリュりヘむは、うっかりするず呚りに埋もれおしたいそうだ。

     リュりヘむがどんなに自己蚘録を䌞ばそうが、圌は所詮、自分の敵ではない。しかしカ゚デのこずに関しおは、色々耇雑な思いがあるので、やはり泚目せずにはいられなかった。

     (  で、カ゚デは)

     カ゚デはこういう時に恋人ヅラするタむプではないので、サトシはギャラリヌの埌ろに芖線を䌞ばす。案の定、圌女は集団の䞀番埌ろで自分のこずを芋おいおくれた。䞀瞬だけ目が合う。それで充分だ。

     サトシはクスッず笑うず、リュりヘむのいる方向ぞず歩き出した。

    「よっ、リュりヘむ。ちょっず顔貞せや」

    「ん 䜕だよサトシ」

     怪蚝そうな顔をしながらも、リュりヘむはサトシの暪に移動する。

    「オり、リュりヘむ。オマ゚、かなり絶奜調らしいじゃねヌか」

    「たあね。バむト入る床、チヌフマネヌゞャヌに無茶振りされるから、かなり䜓力が぀いたよ」

    「やっぱりな。  っお、なんでオマ゚はそのブラックな状況を、圓たり前のように受け入れおるんだよ」

    「ん たあ、楜しいっおいえば楜しいからね。基本、みんないい人ばっかだし」

    「ふん、今泉もいるしな。せいぜい頑匵れや。アむツの前で匵り切りすぎお、スッ転ぶなよ」

     サトシが意地悪っぜくマナカの名前を付け足すず、リュりヘむの顔が赀くなった。  

     (リュりヘむのダツ、やっぱり今泉のこず  ただ奜きなんだな)

     分かっおはいたけど  。

    「さ、サトシぃ 前にも蚀ったけど俺は今泉さんに近づく぀もりはないのっ」

    「ふん」

     (だったら、幌皚園の頃から自分オマ゚を芋おいるカ゚デの芖線に気づけよ。話はそれからだ)

    「そ、そりゃぁ、クリスマスに人でバむキングに行った時は、うっかり告癜しそうになったけど  」

    「はぁ」

     予期せぬ話の流れに驚き、サトシは思わずすっずんきょうな声を䞊げおしたった。

    「そこたで驚く」

    「オマ゚ら、クリスマス  䞀緒にいたの」

    「バむトしおたら、元スタッフの人が突然やっお来お、俺たちにバむキングのチケットをくれたの。本圓に『たたたた』だから  」

    「    『たたたた』ねぇ」

     なんかしっくりこない。

    「サトシこそ、カ゚デずどうなっおるんだよ オマ゚らが『停装』しおいるっお分かっおいおも、俺なりに気を䜿っおるんだからな はっきりさせたら 『カ゚デの本呜』なんか気にしないでさ  」

     (『カ゚デの本呜』っお  それオマ゚のこずだからっ)

     危うく脳内の蚀葉を実際の蚀語に倉えおしたいそうになったサトシ。
     しかし『幎男子は党員スタヌト地点に移動しお䞋さい』ずいうアナりンスが乱入しおくれたおかげで、それは未遂に終わった。

     (あ、あぶねぇ。たたうっかり口を滑らすずこだった)

    「じゃあなリュりヘむ。俺以倖のバスケ郚員は、党員オマ゚を意識しお走るからな」

    「おう」

     色々ひっかかるこずはあるが、今は忘れお走るこずに集䞭するだけだ。サトシは䞡肩を亀互に回しながら、ゆっくりずスタヌト地点に向かった。

     そしお  

    「党員、䜍眮に぀いおっ」

     ピストルの合図が空に向かっお攟たれる

     (よっしゃいくぜ連芇)

     サトシの足は軜やかだった。


    ☆★☆★

     
     校庭のトラックを半呚し、校門を出た時点で、䞊䜍グルヌプず䞋䜍グルヌプが既に出来䞊がっおいた。サトシずリュりヘむはもちろん䞊䜍。人ずもペヌスは安定しおいる。

     (リュりヘむのダツ、やっぱり食らい぀いおくるなぁ)

     呚りの珟状ず己の䜙力を確認するサトシ。差を぀けるタむミングはどこでどうするかを圌は冷静に考えおいた。

     そしお  、

     (今だ)

     サトシの足が集団から頭぀分飛び出す。このリヌドが合図になったかのように、䞊䜍グルヌプ集団のカタチが、だんだんず厩れおきた。

     (悪ぃな。お先)

     あずは感芚ず自分の足を信じるのみ サトシは予定通りのペヌスを維持しながら、呚りの生埒をどんどん匕き離しおいった。


    ★☆★☆

     
     月の颚は、い぀もにも増しお冷たいけれど、今の自分にはこれくらいの䜓感が䞁床いい。

     前を走るランナヌが誰もいないマラ゜ンコヌス。サトシは党身で颚を受けながら、順調に足を動かしおいた。

     䜙力はただある。

     (連芇確定)

     心にも䜙裕が出来たこずで、サトシはねじった銖を埌方に向けた。他の『䞊䜍グルヌプ勝ち抜き組』を確認するためだ。

    「    えっ」

     数メヌトル埌方を走っおいるのは、䜕ずリュりヘむ いや、リュりヘむだけ・・ず蚀った方がいい。

     (オむオむオむオむ  リュりヘむが速いのか それずも他の連䞭が遅いのか どっちにしろ、倧䞈倫かよ りチの運動郚はっ)

     サトシの顔がみるみるひき぀っおきた。

     その瞬間だった。

     (あっ)

     スタヌト前、リュりヘむずの䌚話で感じおいた『しっくりこない気持ち』  。今頃になっおサトシは、その違和感の『正䜓』に気づいおしたった。

     
     今泉マナカのこずだ

     
     (そうだよ  今泉は、プラむベヌトで男子ず合うような誀解を招く行動はしないハズ  )

     『校内倧矎少女』に数えられおいるマナカは男子からのアプロヌチが半端ない。勘違いされない為  ぀たりは自分を守る為に、男子からの誘いは些现なこずでもしっかりず断っおいるのだ。

     (アむツは結構ハッキリしおいるからな)

     そんなマナカがリュりヘむずクリスマスの倜に䌚っおいたなんお  。

     圌女の性栌は把握しおいる぀もりなので、サトシは密かに驚いおいた。

     (  でもなぁ)

     盞手は童顔のワンコ男子。犬奜きなマナカが、愛犬ずドッグカフェにでも行くノリでオッケヌしおしたった可胜性もある。そうそう、これは圌女にずっお特䟋で、぀たりはリュりヘむを『異性扱い』しおいない的な  。

     (そういえばアむツら前にもカフェに行ったこずあるっお、カ゚デから聞いおたし)

     そう思ったものの  

     (いやいやいやいや  クリスマスだぞ さすがにそれはない)

     ぀たり、リュりヘむを『ワンコではなく異性ずしお芋た結果』だずいう方が、充分しっくりくるのだ。

     (今泉  、『荒川さん』のこずは、もういいのかよ)

     マナカの片思い盞手である荒川ヒロキずは、䞀床だけ遭遇したこずがある。

     冬が始たった頃、マナカはひょんなこずからヒロキの䜏所を知り、数日埌には、なんず圌の自宅アパヌトぞず向かっおしたった。『圌が䜏んでいる堎所の空気に少しだけ觊れおみたかった』ずいう気持ちで、ただただ建物を眺めおいただけなのだが  。

     その時、運悪く郚屋からヒロキが出おきおしたい、隠れる堎所がなかったマナカは圌に芋぀かりそうになっおしたう。
     だが、たたたた通りかかったサトシが『バカップルのカレシのフリ』を土壇堎で思い付いた。圌女を思い切り抱きしめ、すぐ近くを歩くヒロキの芖界からマナカの姿を遮るこずに成功。鉢合わせずいう最悪の事態を、なんずか回避するこずができた。

     (  うん、考えおみりゃ、俺っおかなり倧胆だったよなぁ)

     それはさおおき、

     あの時、サトシはマナカの姿を隠しながら、実はヒロキのこずをチラ芋しおいた。

     埌ろ寄りの暪顔だけだったが、知的なオヌラずカッコよさは確認できたず思っおいる。

     (そんな荒川さんの埌にリュりヘむアむツを)

     思わず埌ろを走るリュりヘむを確認しおしたうサトシ。その走る姿を芋お、なんだか芪戚の家で飌っおいる癜いチワワを思い出しおしたった。

    「    」

     別にリュりヘむをディスっおいる぀もりはない。ただヒロキずは随分タむプが違うな ず思っただけだ。

     リュりヘむず目が合い、圌が『なんだよ』ずいう目でサトシを芋る。

     (なんでもねヌよ)

     サトシは慌おお前を芋た。

    「あれっ」

     ここで自分は倧倉なこずに気が぀く。

    「あっ」

     どうやらリュりヘむもらしい。

     そしお人の声が重なった。

    「や、やべぇ コヌス間違えた」

     考え事に没頭しすぎたせいで、うっかりコヌスアりトしたこずを、人は党く気づいおいなかったのだ。
     実はリュりヘむの方も、クリスマスに聞いたマナカからの意味深なセリフを思い出しおしたい、途䞭から集䞭しきれずに、そのたた前のサトシに぀られおしたった。

    「戻るぞ リュりヘむ」

    「おぅ」

     コヌスから逞れた距離は倧䜓100メヌトルくらいだった。サトシずリュりヘむはマックスに近い速床で、コヌスに戻る。

     先を走るランナヌが数人いたが、サトシは党員をごがう抜きしお、再び䜍に返り咲いた。䜙力の貯金は既に䜿い果たしたが、意地ずプラむドが越えた限界を必死に支えおいる。

     そのたたゎヌルテヌプを切ったサトシは、無様にもその堎に倒れこんでしたった。

     
     井原サトシ 䜍
     星名リュりヘむ 12䜍


     (や、  やったぜ 連芇)


    「サトシのバカ コヌス間違えるんじゃねヌよ 本圓なら、俺は2䜍だったんだぞ」

     埌続ランナヌがどんどんゎヌルする䞭、サトシずリュりヘむは『第バトル』  すなわち口喧嘩が始たっおいた。

    「うるせヌな オマ゚もボヌっず走っおいたから、俺に぀られたんじゃねヌか」 

    「オむ、開き盎るなよ」

    「倧䜓なっ これはそもそもオマ゚の責任なんだよ」

    「は 意味が分かんねヌんだけど」

    「オマ゚のこず考えお走っおいたから、こうなっちたったんだよっ」

    「        ぞっ」

     リュりヘむだけでなく、呚りの生埒たちも䞀瞬フリヌズ  。そしお己の発蚀がニュアンス的にダバいず気づいたサトシは「そういう意味じゃねヌよっ」ず慌おお吊定した。

    「玛らわしいこず蚀っおんじゃねヌよ、バカサトシ」

    「バカにバカっお、蚀われたくねヌよ、バカリュりヘむ」

    「バカはどっちだよっ」

    「ハむハむ 井原、星名、ケンカはそこたで」

     人の間に䜓育教垫が割っお入る。そしおニコニコしながら、残酷なこずを蚀い攟った。

    「お前ら人、コヌスアりトしたから倱栌ね」

    「」

     この瞬間、サトシの連芇は幻ずなっおしたった。

     
    ★☆★☆


    「サトシぃ、俺ら、星名どころかオマ゚にも勝ったけど、トレヌニングどうすんだ」

     その日の攟課埌、サトシが郚宀に入るず、䞭にいるメンバヌが、必死に笑いを噛み殺しおいた。

    「うるせヌ 確かに倱栌だけど、俺は200メヌトルくらい䜙蚈に走った䞊で、オマ゚らより速くゎヌルしたんだからなっ」

    「たあ、実際それはスゲヌず思うわ。サトシは本圓にバケモノだよな。  ずころでサトシ、知っおるか」

    「ん」

    「BL女子たちが、オマ゚ず星名のこずでたた隒ぎだしたぞ」

    「ぞっ」

     サトシの顔が青ざめる。

    「『人きりになりたくお、星名ずコヌスアりトした』っおアノ女子共は蚀っおるぞwwww。駄目だろサトシぃ、アむツらの想像力刺激しちゃ」

    「それにスタヌト前、隅っこの方で仲良くナむショ話しおたっおいうじゃねヌかwwww」

    「    」

    「トドメは、ゎヌル埌に『星名のこず考えお走っおた発蚀』だろ お前らダバいっおwwww」

    「    」

    「た、俺らは事実無根だっお知っおるけど、おもしれヌからなwwww」

    「おヌたヌえヌらぁぁぁぁ」

     メンバヌが爆笑する䞭で、サトシのこめかみがピクピクず動く。

     その時、郚宀のドアが荒々しく開いた。

    「倱瀌したすっ」

     入っおきたのは、マネヌゞャヌの幎男子だ。顧問から新しい情報でも仕入れおきたのだろうか その衚情は䜕かにワクワクしおいるように芋えた。

    「おぅ、どうした」

    「緎習詊合が決たりたした。盞手の孊校は  」

     マネヌゞャヌが孊校名を口にするず、さっきたでふざけおいた党員の顔が、嘘のようにキリッず匕き締たった。


    ☆★☆★


    「サトシ、凄いね むンタヌハむ垞連ず察戊できるなんお」

     カ゚デずの垰り道、再来週の緎習詊合の話をするず、圌女は自分のこずのように目を茝かせた。

    「ああ、マゞでびっくりした」

    「楜しみだね」

    「たぁ、胞を借りる぀もりで頑匵るわ」

    「あれれ サトシ、い぀もの『オラオラ』モヌドはどうしたの もう少し匷気になれば」

    「客芳的に党䜓を芋お、刀断した結果ですが䜕か」

    「同じ高校生なんだから、バチは圓たらないよ」

    「ふヌん。  だからっおなヌ」

     サトシは䞡腕を組み、芝居がかったようなポヌズで、考えるフリをしおみた。

    「  じゃあさカ゚デ、『もしも詊合に勝ったら、私はサトシの本カノになっおもいいよ』っお蚀っおくれる」

    「    えっ」
     
     そのたた黙り蟌んだカ゚デ。それを芋お『たた調子に乗っおしたった』ずサトシは反省した。

    「カ゚デ 冗談だよ。ごめんな」

     そう蚀っおカ゚デの頭をポンポンしようずするが  、

    「  いよ」

    「はっ」

     サトシの手が盎前で止たる。

    「だから『いいよ』っお蚀ったの」

    「オマ゚、自分が䜕蚀っおんのか分っおんの」

    「分っおる」

    「    」

     マゞかよ

     女心っお䜕なの 

     難しすぎる。カ゚デも  そしおマナカも。

    「    」

     
     でも、それは、

     
     近いうちに、䞀盎線だった自分たちの盞関図が倉わる前兆なのかもしれない。

     䜕がどう倉わるか本圓に分からないけど 。

     (  たあ、今はこの流れに少しだけ感情を委ねおみるか)

     そう決心するず、サトシは自分の目をカ゚デにしっかり合わせた。

    「OKカ゚デ。俺、マゞでやっおみるからな」

     《》↓に続く


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    意識䜎めのアラフィフnoter。䞀人サヌクルずなった䞉玡灯文舎メンバヌずしお、次なる目暙に向かっおがちがち考え䞭🐢✚ 来幎あたりの文孊フリマに参加できたらいいのですが😅

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