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【S6|外伝】マニアでないことの劣等感

    子どものころから、自分は変わり者だと思っていた。

    というより、そうありたいと思っていた。
    それが、アイデンティティのようなものだった。

    親からは、
    「お前は趣味の人だね」
    と、よく言われていた。

    何かに興味を持つと、
    とことん突き詰めないと気が済まない。
    まあまあな変わり者。
    自分では、そんなふうに思っていた。

    しかし、美大に入って、驚愕の事実を突きつけられる。
    私は、普通の人だった。

    美大なんて、変わり者ばかりだろう、そう思うかもしれない。
    それは、たしかに当たっている。

    ただし、種類が違った。

    マニアが多い。
    音楽、映画、アニメ、漫画、人文科学、
    あるいは、言葉にしづらい領域まで。

    どの分野にも、専門家がいる。
    話し始めると、止まらない。
    引き出しの奥から、次々と何かが出てくる。

    突き詰める度合いが、
    私のそれとは、まるで違っていた。

    いつのまにか、
    私は聞く側になっていた。
    影響を受ける側になっていた。

    ずっと、劣等感だった。
    ああいう人たちには敵わない。
    自分は、普通の人だ。
    中途半端なマニアだ。

    このことを、最近ふと思い出した。
    不思議なことに、いま、その劣等感はもうない。

    私が、マニアである必要は、なかった。

    彼らの知識や偏愛が、
    自然に立ち上がる位置をつくる。

    そういった、構造をデザインする。

    それが、いまの自分の役割だと、思っている。


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    D4G Worksについて
    私が運営する「D4G Works」では、デザインを通じて社会や生命の営みをより良くする実践を進めています。
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    ※誰もが、何かを極める必要はないのかもしれません。
    でも、その力が自然に立ち上がる場をつくる人は、きっと必要です。

    D4G Worksでは、そうした人や組織、本来の力が発揮される関係性を、
    デザインという視点から考え、実践しています。

    → 言葉になる前のものを、構造として捉え直す


    ▼ 極められなかったから、地図が広がった。

    ▼ 思いつきにも、育つ時間がある。

    ▼ 「好き」に、順位はいらない。


     
     
    デザイナー / D4G Works代表 猫も、AIも、介護も、牛丼も。だいたい何の話からでも、デザインを見つけます。 だいたい、違和感から考え始めます。

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