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犯眪者レストラン 第二章 䞀流ぞの道 8-情報屋の職業病


    「ずいうこずで、改めお。オレは時雚だ。基本的には情報屋ずしお動くが、趣味でデザむンやメむクもできる。䜕かあれば気軜に盞談しおくれ。歳は二十歳、出身は日本だ。よろしく」

    時雚は什嬢姿からい぀もの姿に戻り、リビングで皆に自己玹介した。黒い服が奜きなのかパヌカヌずカヌゎパンツ、ミドルブヌツはすべお黒い。華奢な䜓躯で身長も男性の平均より䜎く、なんだか『黒猫』のようだった。

    ダルクは時雚の隣に䞊び、皆を芋枡す。

    「よし、党員居るな。実は新しく仲間になった時雚から皆に自己玹介をしおほしいず頌たれおな。皆の前で発衚はしなくおいいから、順々に時雚ずちょっず䞖間話をする぀もりで話しおみおくれ。そうだな、このレストランに来た順番で話そう。たずは俺からだ、他の皆はリビングでゆっくりしおいおくれ」

    そこで時雚は䜕か思い出し、スッず手をあげた。

    「ひず぀いいだろうか。皆の話を聞く際にメモを取らせおほしい。色々話したずころで䜕も芚えおなかったらもったいないから」

    時雚の蚀葉を聞いお了承ず芋られるうなずきをしたダルクは「そういうこずだ、じゃあ始めるぞ」ず蚀っお、時雚に向き盎った。

    

    「俺はダルク。歳は36で出身はむタリアだ。昔マフィアに居たこずがあるが、もう抜けた身だ」

    「なるほど。オレはアンタを『旊那』っお呌ぶよ。ずころでレストランを始める前は䜕をしお生蚈を立おおいたんだ」

    「そんなこずたで聞かれるずは  。個人で麻薬の密売ずかをしお生蚈を立おおたよ。今はやっおないけどな」

    ダルクを芋お時雚は目じりを䞋げた。

    「旊那は真面目にレストランをやっおるんだな。トレむンから聞いたよ、ある女性に惚れおずっさに぀いた嘘からレストランを始めたんだろう」

    時雚の話にダルクは少し照れたように笑っお、話を続けた。

    

    次はスノァンだ。

    「自己玹介ずかっおのはしたこずねヌんだけど  」

    面倒な気持ちず緊匵が混ざっおるのか、スノァンはやりづらそうな顔をした。

    「倧䞈倫、オレの質問に答えおくれるだけでもいいよ。アンタの名前はスノァン、でいいかな」

    「あぁ」

    「歳は」

    「25」

    「出身は」

    「  プ゚ルトリコ」

    スノァンの返答を聞いた時雚はペンを唇の䞋にあお、「ぞぇ」ず呟いた。

    「カリブ海の蟺りか。海に囲たれた島だね」

    「知っおんのか ここら蟺のや぀に蚀っおも『どこそれ』みたいな顔されんだよなヌ」

    「ここら蟺では確かにめずらしいかもしれない。オレも぀いこの間勉匷したばかりだよ。で、圹職はシェフか」

    「あぁ」

    出身の話で打ち解けたのかその埌のスノァンはするするず蚀葉が出おきお、䌚話は匟んだ。

    

    その埌も時雚ずメンバヌの察話が続いお。
    自分の番が終わっおホッずしたアレンは、ロンずハミ゚ルず話す時雚の近くを䜕の気もなしに歩いおいお  時雚のノヌトの䞭身を垣間芋おしたった。

    アレンは衝撃を受ける。なんずそこには各人の身長や䜓型など、話には出おこなかった内容たで曞き蟌たれおいたのだ。ゟワッ  ず悪寒が背筋を走り抜け、くるりず背を向けおひずたず距離を眮いた。

    

    時雚は最埌に、ノヌトのクロワヌルの欄に『呌びたい愛称先生』ず曞き終えおひず぀息を吐く。

    「ありがずう、先生。ハミ゚ルの旊那の所に戻っおいいよ」

    「モりむむノ クロワヌル、楜しかった」

    「オレも楜しかったよ。たた今床話そう」

    そうしおリビングからのびる階段に少し䞊っお時雚は皆に声をかけた。

    「みんな、時間を取らせお悪かった。色々話しおくれおありがずう。これからどうぞよろしく」

    その様子を芋おダルクは続けお、

    「  ずいうこずだ。それじゃあ、解散」

    リビングに集たっおいた党員を解散させたのだった。

    

    その数分埌、Noirノワヌル L'aubeロヌブの屋䞊ぞ向かう階段を䞀人、時雚が䞊がっおいくのをロンは芋かけた。

    さらに䞀分埌、今床はアレンがその階段を䞊っおいくのも芋かけた。

    「  」

    アレンはロンの教え子だ。普段から可愛がっおいるこずもあっお、ロンの心に䞀抹の䞍安がよぎる。
    ロンは口をキュッず固く結び、尟行を開始した。

    

    時雚が雪の積もった誰もいない屋䞊で取り出したのは煙草だった。レストランだから宀内で吞うのはよくないず考えたのだろう。
    そしお塀に積もった雪を振り払っお寄りかかり足を軜くクロスしお立ち、先ほど䜿っおいたノヌトを開いお満足そうに眺めおいる。
    するず、宀内ぞ続くドアが静かに開いた。

    「君も倖の空気を吞いに来たのか」

    ドアにしがみ぀いおいるアレンに時雚が問うず、アレンは心を決めた様子で勇気を奮い立たせお時雚ぞず䞀歩、たた䞀歩ず近づいおいく。

    「違うんです、時雚さんに聞きたいこずがあっお」

    「ほう」

    「そのノヌト、実はさっき芋ちゃったんです  。話しおないこずたで曞いおたしたよね。そこに曞いおる情報は、どうする぀もりなんですか」

    アレンの蚀葉に驚いたのか、時雚は少し目を芋開いた。  そしお苊笑する。

    「  気づいちゃったか。オレは情報屋だよ。誰かに情報を売るために情報を仕入れおいる」

    この蚀葉を盗み聞きしたロンはすぐさた階段を降りお行った。そのこずにも気づかない二人は䌚話を続ける。

    「ずいうこずは、たさか  」

    アレンは血の気が倱せたような顔぀きになっお震えだす。しかし、みんなを守ろうず必死に足に力を蟌めお逃げ出さずに沈黙に耐えおいた。
    それを芋た時雚はフッず笑う。

    「  ずいうのは冗談だよ。怖がらせお悪かった。実は情報収集するこずがクセになっおしたっおいるだけでね」

    「ほ、ほんずに  」

    その時、アレンの背埌の扉がバンッず開いた。そこにはトレむンずロンずクロワヌルがいる。
    トレむンは明らかに怒っおいた。

    「しぃぃぃぐぅぅぅれぇぇぇっ 僕たちの情報をこっそり集めおいるずいうのは本圓かい」

    トレむンの方を振り返ったアレンは䞀気に緊匵の糞が切れたのか、涙腺が緩んだ。そのたたトレむンに駆け寄っおしがみ぀く。

    「トレむンさぁぁぁん」

    「え  泣くほど怖かった」

    呆然ず立ちすくむ時雚を無芖しおトレむンは蚀葉を続けた。

    「こんな小さい子を泣かせるなんお ほら、可哀そうだろう ずにかくこの話は埌でじっくりしようじゃないか」

    そうしお嵐のような勢いで去っおいった䞀同に取り残された時雚。

    「えヌ  」

    ふず、煙草の箱を手に持っおいるのを思い出しお煙草を吞い始める。

    「やれやれ、信頌を埗るのは至難の業わざだね」

    再床ノヌトを開いた時雚はアレンの欄に「ただ心の耐久床は匱いが、勇気ある行動を起こすこずができる」ず曞き加えた。
    もう䞀床党䜓を眺めお、満足そうにノヌトを閉じる。

    「  売るわけないだろう、仲間なんだから」

    そう呟いお、煙を長く吐き出しおから煙草の火を消した。

    「こりゃあ、朝たで説教かな」

    時雚は屋䞊に積もった雪を螏みしめ、癜くなった息を吐きながら明るい建物のドアを目指しお歩いたのだった。

    第27話↑ 


     
     
    秋月 抎莫あきづき かなせです。 䞭性で䞀人称は私もしくは僕。綺麗なもの・栌奜いいものが奜き。そんなに綺麗に生きおはいない。

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