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【おすすめ無料】となりのトップランカー #28 | 性のライフライン

    「俺、お姉さんみたいな仕事の人がいなかったら、
    間違いなく犯罪に手を染めてたと思うんだよね」

    その方にそう言われてから、
    このお仕事に対する向き合い方が変わりました。

    「ああ、私は、人の役に立つ仕事をしているんだ」

    そう思えたから、
    私は今までこのお仕事を続けて来られたのかもしれません。


    元プロサッカー選手との60分


    その方は私より少し年上の40歳くらいで、
    背が高くスラリとしたお兄さんでした。

    細身の体型は引き締まっていて、
    その体躯のとおり、20代の頃はプロのサッカー選手だったそうです。
    引退して今では一般企業で働いていますが、
    社会人サッカーは続けているそう。
    その日も、練習終わりに立ち寄ってくださいました。

    いただいた時間は、60分。
    短いコースの方では珍しく、
    お風呂にお湯を張って浸かりたいタイプの方でした。
    私としては短いコースだと時間配分にかなり焦るので
    内心驚いていましたが、
    そのお兄さんはかなり手慣れた方で、
    自身のペースを完全に把握していらっしゃいました。

    ベッドでの熱い取り交わしの後、傍らに私を抱きながら、
    冒頭の台詞を言ってくださったのです。

    「俺、お姉さんみたいな仕事の人がいなかったら、
    間違いなく犯罪に手を染めてたと思うんだよね」

    聞くと、その方はとても性欲が強くて、
    自慰行為は毎日しないと眠れないほど。
    一週間に最低一度は女性を抱かないと、
    とても耐えられないと言っていました。

    顔立ちも端正な方だったので、
    きっとプライベートでも女性に困ることはないでしょう。
    けれど、求めるのは身体の関係だけに、
    そううまくはいかないときもあるそうで。
    そういう時に、こういうお店を利用するのだそうです。

    「お姉さんみたいな人がいるから、
    俺はまともに生活していられる。今日は特に楽しかった。
    本当にありがとう。
    お姉さんに会うためなら、また明日から頑張って働くよ」

    そう言って、私の頭をポンポンと撫でると、
    すっと浅い眠りにつきました。


    笑顔の重みを知るということ


    その時、私は胸の奥が
    とても不思議な温かさで満たされていくのを感じました。

    今までも、このお仕事を卑下していたつもりはなかったのですが、
    この時は特に、自分の価値を確かめられたのです。

    こんな風に言ってくれる人がいるのなら、
    それだけで頑張る価値はあるのではないか。
    その人はストレートに言葉で伝えてくれたけど、
    もしかしたら他にも、そう感じてくれている人はいるかもしれません。

    この日を境に、私はお客様の笑顔を信じられるようになりました。
    それは単純に発散できたからという刹那的なものではなく、
    もっと深い、その人の人生の少なくとも
    1ページに関わる大事なものかもしれない。
    そう思うと、私の笑顔にも一段と力が入ります。

    性というものはときに軽んじられたり、
    汚いものと思われてしまいがちですが、
    お店を訪れる方にとってはお金を払ってでも満たされたい、
    とても切実な欲望です。
    それを受け止めることは、
    その人の社会生活の均衡を支えることにも繋がっている。

    私の役割は決して表に出るものではないけれど、
    意味がないものではない。

    だからこそ、私が潰れずに笑顔でお客様の前に立つことが
    とても重要なんだと「理解」できました。
    自分の身は、自分で守らなければいけない。
    そして私は、守る価値があるのだと。

    自衛の境界線をどこに引くか。
    それを定めてからは、かなりお仕事がやりやすくなりました。

    次回は、その境界線を越える「NG客」たちのお話です。

    2026年6月17日
    KANA



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    必要のグラデーション


    「男は単純だから」

    男性はそう言って笑いますが、私からすればとても複雑です。

    私は自慰行為をほとんどしませんし、
    たまに性欲が顔を出すこともありますが、
    仕事や趣味に興じていればいつの間にか忘れています。
    一晩眠って次の日になれば、
    何事もなかったかのように気分も落ち着いているものです。

    衝動に駆られることもありませんし、
    今は余裕がないからかもしれませんが、
    お金を出して男性に相手をしてもらいたいと思ったこともありません。

    もちろん、そうした男性側の欲求を
    否定しているわけでは決してありません。
    その切実な需要があるからこそ、
    私はこうして生かされているのですから。

    そうではなく、私たちが互いに生きていく上で大切なのは、

    「自分にとっては全く必要のないことでも、
    誰かにとっては命に関わるほど必要なのだ」

    ということを、理解することではないでしょうか。
    それは夜の世界に限らず、日常のすべてのコミュニケーションにおいて、
    他者を尊重するための根幹であると思うのです。

    私も、それができたから、
    お客様と良好な関係を築けるようになれたのだと感じています。

    あなたの価値を決めるもの


    今回の元プロサッカー選手のお兄さんとは、
    結局この一度きりしかお会いしていません。
    それも一番短い60分コースで入られた、新規フリーのお客様でした。

    女性に慣れた方であるだけに、ベッドの上でも恋人のように過ごしました。

    その上辺だけの事実を見れば、
    決して「いいお客様」とは呼べないのかもしれません。
    売上の面だけで言えば、以前お話しした
    「追加チップをくれる金髪のお兄さん(#26)」の方が、
    よっぽど価値のあるお客様だと言えてしまいます。

    けれど、彼が私に与えてくれたものはお金ではなく、
    私がこれからこの世界でお金を生み出していくための「力」でした。

    そういう意味では、彼との一期一会の出会いもまた 、
    私の夜職人生にとって大切な一粒です。

    無理にリピートを重ねようとしたり、
    お店やキャストにとって都合のいいお客様になろうと
    躍起になる必要はありません。
    本当に大切なのは、そうした出会いを通じて、
    自分の「人となり」をどこまでも磨き上げていくこと。

    私自身もまた、まだまだ未熟な一人の人間に過ぎません。

    磨き合っていきましょう。お互いに。


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    36歳未経験から、副業として2年半で総売上1,000万円を達成した元トップランカー👑 「最高のサービスタイムはキャストお客様、二人で創り上げるもの」 信念と成長、再生を綴るオートフィクション✍️ 【全100話連載 毎週水・日曜日21時更新】 (有料記事 累計230回超購入/感謝)

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