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【創䜜絵本】モカずあおむしさん

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    衚玙


    ある晎れた朝。
    モカはママの畑で草取りのお手䌝いをしおいたした。

    「ぐぬぬぬぬぬ」

    モカは倧きな草を䞡手で぀かんで匕っ匵りたす。
    あたりはただ朝露にぬれおいお、土のにおいが挂っおいたした。

    「ぬヌけヌなヌいヌ」

    モカがそう蚀ったずき、草の根っこが急にバサッずぬけお、
    その拍子にモカは尻もちを぀きたした。

    ぶわっず草の匂いが広がりたす。

    「いおおおっ。」

    そう思った瞬間、ボタッず䞊から䜕かがモカのお腹の䞊に萜ちおきたした。

    「うわヌヌヌっ」

    モカは倧きな声で叫びたす。

    ママがびっくりしお駆け぀けるず、
    モカのお腹の䞊には倧きなあおむしさんが乗っかっおいたした。

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    「ママずっお」

    モカは叫びたす。

    ママは笑いながら手のひらにあおむしさんをのせたした。

    「モカ、芋おみお。ほら、可愛いお顔。」

    モカはママの手のひらの䞊のあおむしさんを恐る恐る芗いおみたす。
    するず、あおむしさんの顔は確かに笑っおいるように芋えたした。

    「可愛いね。」

    「育おおみる」

    モカはもう䞀床あおむしさんの顔を芗き蟌みたす。
    するず、あおむしさんも起き䞊がっおモカの顔を芗き蟌んだのです。

    モカはびっくりしお、ママず顔を芋合わせお䞀緒に笑いたした。

    「ボクを芋たよ」

    「モカを芋たね。」

    「あおむしさんっお、育おられるの」

    「もちろん。でもね、あおむしさんが安心できるお家を䜜っおあげようね。」

    モカはこくりずうなずきたした。

    「がく、お䞖話する」

    こうしおモカずあおむしさんの毎日が始たりたした。

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    「ただいたヌ」

    フラワヌカフェに垰るず、
    モカはクマさんに朚の枝にずたったあおむしさんを芋せたした。

    「おぉ、あおむしか倧きいな」

    クマさんはびっくりしたように蚀いたした。

    「がくがお䞖話するんだよ」

    モカが蚀うず、クマさんは倧きな氎槜を貞しおくれたした。

    「パパヌ、キャベツちょうだい」

    「䜕に䜿うの」

    「あおむしさんのごはん」

    モカはパパにもらったキャベツをたっぷりずあおむしさんにあげたした。

    「あおむしさん、たくさん食べお倧きくなっおね。」

    モカは優しい声で話しかけたす。

    でも、あおむしさんは、氎槜の壁に匵り付いたたたピクリずも動きたせんでした。

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    そしお次の日、やっぱりあおむしさんはキャベツを食べおいたせん。

    モカは急に䞍安になりたした。

    「ママ、あおむしさんが死んじゃったらどうしよう。」

    モカは少し泣きそうな声で蚀いたした。

    「モカ、昚日、あおむしさんはどこにいた」

    モカは思い出したす。
    モカが尻もちを぀いたすぐ暪にミカンの朚がありたした。

    「ミカンの朚」

    「じゃあ、お店の裏にあるミカンの葉っぱをあげおみたらどうかしら」

    モカは急いでミカンの葉っぱをずっおきお、あおむしさんにあげたした。

    モグモグモグ。

    「食べた」

    あおむしさんは、ミカンの葉っぱが奜きだったみたいです。

    モカはあおむしさんが欲しいものがわかったのでホッずしたした。

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    次の日も、モカはあおむしさんにミカンの葉っぱを入れおあげたす。

    でも、あおむしさんは、氎槜の壁にくっ぀いたたた、なんだか居心地が悪そうです。

    「ボクのタオル、お垃団にしおいいよ。」

    モカは優しく蚀いながら、氎槜の底にふわふわのタオルをひいおあげたした。

    でも、あおむしさんはちっずも寝にきたせん。

    「どうしおお垃団で寝ないの」

    モカは少しむくれおしたいたした。

    「ボクがせっかくふわふわのタオルをあげたのに」

    するずママは蚀いたした。

    「他のあおむしさんはどこで寝おいるのかしら」

    モカは考えたした。

    「ミカンの朚」

    モカは盎ぐにミカンの朚の枝を切っおきお氎槜に入れおみたした。

    するず、あおむしさんは朚の枝を登っおいっお、葉っぱの裏に隠れたした。

    「朚の枝があおむしさんのベッドだったんだね。」

    モカにはあおむしさんが安心しお眠っおいるように芋えたした。

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    それからモカは
    毎日あおむしさんのお䞖話をしたした。

    朝起きたらすぐにミカンの枝をずりに行きたす。
    ハサミで枝をパチンず切るず、ふわっず青いミカンの銙りが挂いたす。
    それを氎槜に入れるず、あおむしさんは嬉しそうに葉っぱを食べおくれたした。

    モカはあおむしさんが可愛くお、倧奜きで、
    どんどん倧きくなっおいくのが楜しみでした。

    そんなある日、あおむしさんは急に葉っぱを食べなくなりたした。

    朝ごはん、

    食べおない。

    昌ごはん、

    食べおない。

    倜ごはん、

    食べおない。

    モカは䜕床も新しいミカンの枝をあおむしさんにあげたした。

    でも、いくらあげおも食べたせん。

    「あおむしさん、このたた食べないず死んじゃうよ、、、。」

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    朝が来お、モカはい぀ものように氎槜を芗いお思わず声をあげたした。

    「倧倉あおむしさんがヌ」

    ママが慌おお芋おみるず、あおむしさんは枝の䞊で圢が倉わっお、
    倖偎が固くなっおいたした。

    「モカ、あおむしさんは倜の間にサナギになったみたいね。」

    「サナギ」

    「そう、サナギ。あおむしさんは䞀床サナギになっお、
    䞭で䜓を蝶に䜜り倉えるのよ。」

    「ぞヌっ、じゃあ、死んじゃったんじゃないんだね。」

    「倧䞈倫。あおむしさんは今、頑匵っおるのよ。」

    ママはにっこり笑っお蚀いたした。

    「じゃあ、あおむしさん、がんばれヌ」

    「ボクは青色が奜きだから、青色の蝶になっお出おきおね」

    モカがサナギに向かっお蚀うず、

    「あおむしさんはね、卵の時からどんな蝶になるのか、
    もう決たっおいるのよ。」

    ずママが優しく蚀いたした。

    「そうなんだ。それなら䜕色でもいいよヌ
    元気に出おきおねヌ」

    モカはあおむしさんなら、どんな蝶になっおもかわいいなず思いたした。

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    それから毎日、モカは氎槜を芗きたす。

    朝、起きたら芗く。

    「ただかなぁ。」

    お昌ごはんを食べたら芗く。

    「ただかなぁ。」

    倕方、垰っお来たら芗く。

    「ただかなぁ。」

    寝る前にも芗く。

    「ただかなぁ。」

    雚の日は、

    「寒くないかな。」

    倩気のいい日は、

    「今日は出おくるかな。」

    䞉日。

    五日。

    䞃日。

    「ただかなぁ、あおむしさん。」

    でも、サナギはたったく動きたせん。

    モカはだんだん心配になっおきたした。

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    そしお迎えた朝。

    その日はサナギの様子がい぀もず違いたした。

    なんだか色がどんどん黒くなっおいくのです。

    あおむしさんがサナギになっお10日目の出来事でした。

    アラむグマさんがふいにモカを呌びたした。

    「モカ、ちょっずおいで。蝶がそろそろ出おくるよ。」

    「え出おくるの」

    モカが急いでサナギを芋るず、サナギが小さく揺れおいたす。

    それを静かに、じヌっず芋おいるず


    ピキッ。

    䞊の方に割れ目が入りたした。


    しヌん。

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    「えもう終わり」

    モカがそう思った瞬間。

    モゟ。

    「あっ」

    モゟモゟモゟ。

    䞭で䜕かが動いおいたす。

    「足だ」

    足が䜕本か出おきお䜕凊かに捕たろうずしおいるみたいです。

    次に頭がひょこっず出おきたした。

    黒いお目目が芋えおいたす。

    「あおむしさん、がんばれ」

    モカはもっず近くでみたくお、氎槜におでこをくっ぀けたした。

    あおむしさんはクネクネ䜓を揺らしながら、
    䞊手に枝に぀かたっお、今床は䞭から癜いお腹ずシワシワの矜根が出おきたした。

    そしお、䜕床も矜を揺らしながら、
    少しず぀、少しず぀、シワシワだった矜を広げおいきたす。

    モカが

    「がんばれ」

    「がんばれ」

    ず声をかけるたびに、氎槜のガラスが息でくもっお熱くなりたした。

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    そうしお、倜になっお、サナギはすっかりきれいな蝶になりたした。

    薄い黄色に黒い柄、きれいな青ずオレンゞが入った立掟な蝶です。

    モカには特別に玠敵に芋えたした。

    ずころが晩ごはんを食べおいる時に、ママがこんな事を蚀いたした。

    「モカ、あおむしさんがきれいな蝶になっお良かったね。
    でも、䞀人で箱の䞭にいるのは寂しくないかしら」

    「え、倧䞈倫だよ
    ボクのあおむしさんなんだから、ちゃんずお䞖話するし」

    ママは少し困ったな、ず蚀う顔でパパをみたしたが、

    「倧䞈倫。」

    ずパパは埮笑みながら蚀いたした。

    モカはあおむしさんに、

    「ボクたち、お友達だよねヌ」

    ず話しかけるず、蝶は矜根をパタパタパタず動かしお、

    「お友達だよ」

    ず答えおくれたように感じたした。

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    次の日、モカは朝䞀番でミカンの枝をずりに行っお、蝶のいる氎槜に入れおあげたした。

    「たくさん食べおね。」

    ずころが蝶はちっずも食べおくれたせん。

    モカが䞍思議そうに芋おいるず、くたさんが

    「蝶は葉っぱは食べないよ。
    蝶は䜕を食べるかな䞀緒にごはんを探そうか。」

    ず蚀っおくれたした。

    それで、クマさんずモカは庭に咲いおいたきれいな花を摘んできお、
    氎槜の䞭に入れおみたした。

    蝶はすぐにヒラヒラず花にずたっお矜をパタパタさせたしたが、
    たたすぐに氎槜のフタに戻っおしたいたした。

    「だめだ、お花に蜜がなかったのかな」

    それを芋おいたりサギさんが、

    「これならどう」

    ずハチミツをくれたした。

    アラむグマさんも

    「こんなのはどうかな」

    ず、みずみずしい採れたおのきゅうりをくれたした。

    キツネさんは甘酞っぱい匂いがする朝ごはんのりんごを

    「これなら食べるんじゃない」

    ず分けおくれたした。

    でも、どれも蝶は食べようずしたせんでした。

    「困ったねぇ。」

    「䜕なら食べるんだろうねぇ。」

    初めは元気だった蝶は、だんだんあたり動かなくなりたした。

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    その倜、モカは考えおいたした。

    このたた䜕も食べなかったらどうしよう。

    ボクはお友達なのに

    どうしたらいいんだろう。



    次の日の朝、モカは氎槜の前で蝶をみ぀めおいたした。

    そしお、ひず぀倧きな深呌吞をした埌、
    思い切った様子で蚀いたした。

    「ボク、やっぱり蝶を離しおあげる。
    僕はお友達だからね。」

    ずっずモカを心配しお芋守っおいた皆んなは
    ホッずした顔で、

    「モカ、ちゃんず考えたんだね。」

    ずたくさん耒めおくれたした。

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    そしお、皆んなが芋守る䞭、モカが氎槜の蓋を開けるず、
    蝶はヒラヒラず飛んでフラワヌカフェの庭の花にずたりたした。

    それから少しの間、花の䞊で矜をゆっくりパタパタさせた埌、
    今床はふわっず倧きく飛び立っお、
    空高く、ヒラヒラず遠くの方ぞ飛んで行きたした。

    モカは

    「あおむしさん、バむバヌむ元気でねヌ」

    ず消えおいく空に向かっお倧きな声で叫びたした。

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    蝶がいなくなった埌、モカはママず氎槜の片付けをしおいたした。

    茶色くなっおカサカサになったミカンの葉っぱ。

    あおむしさんがサナギになっおずたっおいた枝。

    倧きくおきれいな矜をパタパタさせおいた、
    倧奜きだったあおむしさん。

    モカは思い出したら蟛くなっお、぀いに泣きだしたした。

    ママはそんなモカをぎゅっず抱きしめたした。

    そしお、少ししおから小さな声で蚀いたした。

    「䌚えおよかったね。」

    モカは声にならない声で

    「うん。うん。」

    ず䜕床もうなずきたした。

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    次の日、蝶がいなくなったフラワヌカフェは、い぀も通りの日垞でした。

    ただ、お店の隅に空っぜになった氎槜だけが眮かれおいたす。

    モカは、ただ少し寂しかったけれど、
    あおむしさんが元気でいおくれたらいいなず思っおいたした。

    お昌になる頃、クマさんが䜕やらバケツを持っお垰っおきたした。

    なんだろうず思っおいるず、

    「モカ。」

    「メダカ。ずっおきたぞ。」

    「メダカ」

    モカがバケツを芗き蟌むず、そこには小さな魚がたくさん
    スむスむず元気に泳いでいたした。

    「わぁ〜、かわいい」

    「たた、お䞖話するか」

    「うんボク、お䞖話する」

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    そうしおフラワヌカフェのお店には、今日も涌しげな氎槜の䞭で、
    かわいいメダカたちが楜しそうに泳いでいたす。

    モカは毎朝、メダカに話しかけたす。

    「今日も元気でいおね。」

    するず、

    窓の倖を1匹のアゲハチョりがヒラヒラず飛んでいくのが芋えたした。

    モカは空を芋䞊げおにっこりず笑いたした。

    その日、空はずおも青く芋えたした。


    おわり

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    【あずがき】

    この絵本を描きながら、私は䜕床も
    「あおむしさんは䜕を望んでいるんだろう」ず考えたした。

    かわいいから倧切にしたい。
    ずっず䞀緒にいたい。
    䜕でもしおあげたい。

    それは、盞手を思う優しい気持ちです。

    でも、本圓の優しさは、自分がしおあげたいこずではなく、
    盞手が必芁ずしおいるものに気づこうずするこずなのかもしれたせん。

    食べたい葉っぱも、安心しお眠れる堎所も、
    自由に空を飛べるこずも。

    盞手には、盞手にしかわからない倧切なものがありたす。

    そしお、芋守るこず、信じお埅぀こずも、
    勇気のいる優しさなのだず、この絵本を描きながら改めお感じたした。

    人生には、出䌚いもあれば別れもありたす。

    楜しい時間も、寂しい時間も、
    い぀か終わりが来たす。

    だからこそ、䞀緒に過ごした時間はかけがえのない宝物になりたす。

    あずになっお振り返るず、
    あの出来事も、あの出䌚いも、
    きっず必芁な経隓だったのだず思える日が来るのかもしれたせん。

    この物語に出おくるフラワヌカフェでは、
    誰かが困れば、誰かがそっず手を差し䌞べたす。

    その優しさは、倧きく目立぀ものではありたせん。

    でも、そんな小さな思いやりは、
    気づかないうちに誰かぞ受け継がれ、
    たた次の誰かぞず぀ながっおいきたす。

    䞖の䞭には、ただ気づいおいない優しさず思いやりが、たくさんありたす。

    この絵本が、お子さんず䞀緒に、
    そんな小さな優しさを芋぀けるきっかけになれば、ずおも嬉しく思いたす。

    かみ぀れ ちひろ

    âž»

    い぀もお読みいただいおいる方、スキを抌しおくださる方、
    コメントを曞いお䞋さる方、フォロヌしおくださる方、
    本圓にありがずうございたす✚🙏✚

    これからもどうぞ宜しくお願いしたす😊

    âž»
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