
長野に移住をしたら団子愛に気づいた
東京から長野へ移り住んで1年ほどたった頃だった。
山間部に住んでいた私は、食料品や日用品を買うために、車で往復一時間かけてスーパーへ行っていた。
買い物のついでに、お団子を買おうと思った。
その時、ふと思った。
「この辺りには団子屋さんがない。」
そう思った瞬間、団子の思い出が次々によみがえってきた。
元々、団子や餅が好きだった。ケーキやいちごが好きなのと同じように、たくさんある好きな食べ物のひとつだ。
休日、父と買い物帰りに団子屋へ行った。 ガラスケースに並ぶ団子を見ながら、「今日は何にする?」と選ぶ時間も好きだった。
部活帰りに通る商店街。友達と団子を買って食べた。 特別な日ではない。 でも、そんな何気ない時間が今では大切な思い出になっている。
高校の文化祭は2年連続団子を売った。
鹿児島へ行けば両棒餅(ぢゃんぼ餅)が楽しみだった。
京都旅行では、みたらし団子発祥のお店へ行った。気づけば、別の年の旅行でも同じお店を訪れていた。
今住んでいるところは近くに和菓子屋さんがいくつかある。時々団子も買う。
スーパーや和菓子屋のお団子もおいしい。
でも、私が本当に食べたかったのは、団子屋さんのお団子だった。
あの日初めて、自分の団子愛に気づいた。
好きなものは、いつも好きだと思っていた。
でも、本当に大切なものは、離れてみて初めて気づくことがある。
私にとって、それがお団子だった。
※写真:筆者
京都 加茂みたらし茶屋