
「発達が気になる」と言われたとき、最初に整理しておきたいこと
「発達が気になる」と言われたときに起きること
はじめに知っておいてほしいのは、
「発達が気になる」と言われたとき、保護者が
強いショックを受けるのは自然なことだという
ことです。
・うちの子はそんなに問題がありますか?
・ちゃんと見てくれているのでしょうか?
・何かの間違いではないですか?
そう感じるのは無理もありません。
それまで問題なく過ごしてきたように見えていた日常が、
その一言で突然違って見えるようになるからです。
多くの保護者にとって、この瞬間がすべての
始まりになります。
伝える側も、覚悟を持って伝えている
しかし、一つ知っておいてほしいことがあります。
それは、先生や支援者にとって、この言葉を伝えることは簡単なことではないということです。
(保育園や幼稚園の先生から伝えられることが
多いようなので、ここからは伝える人のことを『先生』と記します)
本来、言わないという選択もできます。
その方が波風は立ちませんし、保護者との関係も保ちやすい。
それでも伝えるのは、
その子にとって必要な支援につながる可能性が
あると考えているからです。
言葉を選び、タイミングを考え、
迷いながらも覚悟を持って伝えています。
多くの場合、先生は保護者が気づくよりも
前から、子どもの様子を注意深く見ています。
ここに「時間差」があります。
保護者にとっては突然の出来事でも、
先生にとっては、積み重ねの中で出てきた
判断です。
この時間差があるからこそ、最初は認識のズレが生まれます。
先生と親では、見ている視点が違います
親は、我が子のことを誰よりも深く理解して
います。
生まれてから今日に至るまで、
ずっと一緒に過ごしてきたからです。
何もできなかった赤ちゃんが、少しずつできる
ことを増やしてきた過程を知っているのは、
親だけです。
これは、子どもを「縦軸」で見ているという
ことです。
時間の流れの中で、その子の成長を見ています。
一方で、先生は「横軸」で子どもを見ています。
同じ年齢の子どもたちの中でどうか。
この年齢の子どもであれば、一般的にどのようなことができるのか。
そうした、発達の視点から見ています。
縦軸と横軸、どちらの視点も大切です。
ただ、「発達が気になる」という気づきは、
横軸で多くの子どもたちを見ている先生の方が、持ちやすい傾向があります。
これは、どちらが正しい、間違っているという話ではありません。
意見が食い違っているのではなく、
見ている視点が違っているのです。
親は、我が子の成長の積み重ねを知っています。
先生は、集団の中での様子と発達の視点から見ています。
どちらも、その子を大切に思っているからこその視点です。
だからこそ、お互いの立場の違いを理解し、
対立するのではなく、情報を共有していくことが大切です。
まずは結論ではなく、情報を整理する
まず大切なのは、このズレを埋めていくことです。
そのために必要なのは、結論を急ぐことではありません。
まずは、何が起きているのかを知ることです。
・園でどのような場面で困りごとが見られているのか
・どのような状況で難しさが出ているのか
・どのような配慮が行われているのか
具体的に確認していきます。
この段階では、
「発達障害かどうか」
「支援が必要かどうか」
といった結論を急ぐ必要はありません。
まずは情報を集め、整理することが大切です。
そしてもう一つ大切なのは、保護者自身の状態を正直に伝えることです。
驚いていること。
動揺していること。
まだ整理がついていないこと。
それをそのまま伝えて問題ありません。
そこから、少しずつ整理が始まります。
そして、この後に専門機関などで相談すると
「様子を見ましょう」と言われることがあります。
次回は「様子を見ましょう」と言われたときにどうするべきか。
もし、よければ続けて読んでみてください。