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#5 みつぴー星人と「眠りの作法」

    はじめての方 ▶ みつぴー星人|もくじ

    睡眠。
    宇宙人も眠る。

    ただし、みつぴー星人は目を開けたまま眠る。

    最初の頃は心配で、そっと瞼を閉じてあげていた。
    だが、数秒後にはまた開く。
    あきらめた。

    起きているのか確かめようと、目の前で指をひらひらさせても反応はない。
    口は半開きで、よだれが糸を引いている。
    どう見ても寝ている。

    みつぴー星人は、寝て30分ほど経つと汗だくになる。
    これが、彼が本当に眠っている証拠だ。
    滴るほどの汗。
    おそらく地球の細菌を熱で滅菌しているのだろう。
    この温度では、細菌も生き残れまい。

    不思議なのは、あれだけの汗──いや「汁」と呼ぶべき量──が、
    朝になると跡形もなく消えていることだ。
    どこへ行くのかは、まだ解明されていない。

    さらに、寝相が独特だ。
    寝室の扉を開けるたびに、まるで「ジョジョ」のようなポーズで固まっている。
    走る姿勢のまま顔だけこちらを向いていたり、
    足を大きく開いて片手を股間の下に突き出していたり、
    阿波踊りのポーズで寝ていたりする。

    みつぴー星人の眠りとは、
    目を開け、大量発汗し、ジョジョ寝で固まる
    という、三拍子そろった儀式のようなものだ。

    そして今朝。
    彼はまた目を開けて寝ていた。

    ただ、今日は違う。
    ──その目、少し笑ってない?

    起きてるのか、寝てるのか。
    たぶん、寝てる。




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    次回作もお楽しみに。

    ▶おかわり|#6 みつぴー星人と「食事の時間」:みつぴー星人の胃の位置

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    作家/構造デザイナー 物事や制度の構造を見抜き、物語の核を作る。 「言葉より行動」「幸せは至るもの」が座右の銘。 地域神話『戦場ヶ原神戦譚』の文化遺産化に挑んでいる。