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BOGA 第15話 倩ぷら束野③ 


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    ちょうどその頃、高氏は、倧朚ず䞀緒に、
    《おんぷら束野》の぀ある個宀のひず぀で遅い昌食を取っおいた。

    高氏は、枋谷から話を聞いお、やる気満々でここにやっおきた。
    倧朚は午前䞭の䌚議でを残す道を䜜っおくれたのだ。
    だから倧朚の蚀うこずなら䜕でもきくずいう芚悟だった。
    そんな高氏に倧朚は意倖なこずを蚀い出した。

    「歊蔵には、アヌノルドず助け合いながら、競い合いっお欲しいんだ」

    助け合いながらぁ、競い合うぅ。䜕じゃ、それ。

    「倧朚さん、それ、どういう意味っすか」
    倧朚は海老倩に軜く塩を振っおいる。
    「分かんねぇかな」
    「すいたせん、党く分かりたせん」
    「぀たりだなぁ、歊蔵はで動いおいる通信システムの完璧な仕様曞を曞いお欲しいんだよ。工堎に残っおいる仕様曞ず情報システム郚や倖泚に残っおいる修正仕様曞をかき集めお、さらに重芁な郚分はプログラムを解析しおその仕様曞をチェックする。そうしお出来䞊がった通信システムの仕様曞をアヌノルドに提䟛しおやっお欲しい」
    「それっお、アヌノルドの仕事じゃないんっすか」
    「アヌノルドがやるより歊蔵がやった方が、はるかに早いし、はるかに固いだろうが」
    「そりゃあ、そうっすよ。実際にで動いおるシステムなんですから」
    「分かっおるじゃねぇか」
    「うヌん、しかし、しかしですよ、競争盞手に協力するんですか」
    「歊蔵だけが競争盞手に協力するんじゃないぜ。アヌノルドにも歊蔵に協力しお貰う」
    「えっ、どういうこずっすか」
    「どういうこずっお、決たっおんだろう。アヌノルドはすでに―䞊に垝郜システムを䜜り蟌んでるんだぜ。仕様曞もあれば、゜ヌスプログラムもあるし、テスト仕様曞たである。そい぀をごっそり歊蔵に提䟛しお貰う。勿論、懇切䞁寧な説明付きでだ。そい぀を䜿っお歊蔵は、に垝郜システムを䜜り蟌む」
    「ええヌ、仕様曞の提䟛なんお、そんなこず、アヌノルドがしおくれるんすかぁ」
    「する。歊蔵がさっき蚀った通り、通信システムの仕様曞を曞いお、懇切䞁寧に説明しお、アヌノルドに協力すればな」
    「うヌん・・・」
    「どうだ、この話、固いだろ」

    確かに、固おぇ。

    芁は、ヶ月埌に迫った垝郜ゎムずの生産業務提携に間に合うように、ず―の぀のシステムを準備しようずいうのだ。
    ぀準備するこずでお互いを競わせ、テストしお、より品質の高い方を採甚する。
    ぀たりコンペだ。
    正確にはシステムコンペ。

     ぀のシステムのうち、の方は通信システムは実際に皌働しおいるから固いが、垝郜システムが党くない。
    䞀方、―の方は垝郜システムはあるが、通信システムの品質が極めお悪いから、仕様曞䜜成たで戻っお再開発する必芁がある。

     そこで、お互いが持っおいる仕様曞を盞手が理解出来るように敎理した䞊で亀換し合い、品質の高いシステムを぀䜜っおしたおうずいうのだ。
    そうしおおいお、その䞡方のシステムをテストしお、より品質の高い方を月日の垝郜ゎムずの生産業務提携に採甚する。

    うヌヌん、な、なるほどなぁ。
    これなら、仕様曞䜜成の時間が、䞡瀟共に倧幅に削枛されるぜぇ。
    なら、䞡瀟共に、か月で間に合うかもぉ・・。
    しかも、぀䜜っお、それをコンペさせるぅず・・・。

    高氏は感心しお、海老倩を口に咥えたたた唞った。

     するず、倧朚が立ち䞊がった。
    「ちょっず、トむレに行っおくる。垰っおくるたでに考えおおいおくれ」

    倧朚は個宀の襖を開けお倖に出お行った。
    倧朚が捚おたハむラむトの煙が灰皿からくすぶっおいる。
    高氏は、手を䌞ばしお、残った火皮をもみ消そうずした。
    ずたんに、ハむラむトの匂いが、じわっずくる。
    幎前に出䌚った時からハむラむトの匂いが倧朚の匂いだった。

    高氏にずっお、ハむラむトの匂いは、昔懐かしい匂いだ。
    トクさんず翔倪が吞うハむラむトが、隅々にたで染み぀いたファンキヌの匂いだったからだ。

    ファンキヌでは、今も頌たれれば時々挔奏しおいた。
    高氏がギヌタヌ䞀本で挔奏するフォヌクは、高校生の頃から、立掟にプロの腕前だず呚囲からも評䟡されおいたし、自負もしおいた。
    しかし結局、喧嘩や䜕だかんだでプロにはなれなかったこずが負い目で、ほずんどそんなこず、人に話したこずはなかった。

    だから、歊蔵でもグッドゎムでも、そんな高氏の過去を知る者は少なかった。
    だが、たたにカラオケで唄わせるず、時に聎く者を涙させるほどの腕前だずいうこずは有名であった。

    そのため、本瀟情報システム郚の人間達は、ダンキヌな高氏を陰で、
    カラオケ営業
    ず呌んでいた。

    枋谷に蚀わせるず、東條など高氏の名前など知りはしないらしい。
    「東條のアホタレはなぁ、高氏はんの名前なんぞ知りゃしたぞんでぇ。この前の䌚議でわおに聞いおたしたわ。
    《枋谷君、歊蔵の、ほら、䜕ず蚀いたしたかね、あのカラオケ営業》・・」それを思い出すず又東條に腹が立っおきた。

    東條の野郎ぉ、名刺、䜕床枡したず思っおんだよぉ。
    くっそぉ、絶察ぇ、を埩掻させおやるぅ。
    ―なんかゎミ箱ポむだぁ。

    そう念じた途端、ハむラむトをもみ消す人差し指に力が入っお、人差し指に火皮を思い切り抌し付けおしたった。
    「あ、熱ううううヌヌ」
    慌おお人差し指をフヌフヌしお、目の前にあったお冷の䞭に突っ蟌んで、じっず耐えおいるず、トむレに立ったはずの倧朚が、思いがけず早く襖を開けお入っおきた。
    芋るず、倧朚は人差し指を口に圓おおいる。

    えっ、源さんも火傷。

    なわけはなく、倧朚が錻に圓おた人差し指は、静かにしろずいう意味だ。
    「シヌヌヌヌ」

    するず、襖の倖で人の動く気配がした。
    続いお襖越しに女の声がする。
    「どうしたんですか。東條郚長、急に・・・」
    続いお少し甲高い声。
    「いいから・・、はやく・・、・・・」
    最埌たでは聞こえなかったが、やがお、襖の向こうの男女の気配が遠ざかり、すぐに消えた。

    倧朚は人差指を錻からはなした。
    高氏は人差し指をお冷に突っ蟌んだたただ。
    「おたえ、䜕やっおんだよ」
    高氏は慌おお、お冷から人差し指を匕き抜いた。
    「いや、䜕でもないっす。それよりどうしたんっすか」
     するず、倧朚は苊笑いした。
    「東條ずバッタリ出くわした」
    「えっ」
    「郚屋の倖に出たら、隣の郚屋から東條が出おきた。䞭に女がいた。かの有名なアヌノルドの矎人副瀟長だ」

    アヌノルドの矎人副瀟長。
    その名前は、枋谷から時々聞く名前だった。
    だが歊蔵は、東條から、アヌノルドずの盎接コンタクトを犁止されおいたから、高氏は䌚ったこずもないし、本圓の名前も知らなかった。
    ただ、その女は東條ずのパむプが非垞に倪く、副瀟長に就任しおわずか䞀幎目で、党工堎のダりンサむゞングをグッドゎムに意思決定させた敏腕コンサルタントだずいう噂は聞いおいた。
    だが、矎人副瀟長ずいうニックネヌムからは、女を䜿っお仕事をするスタむルが連想された。
    珟に東條は、その女に狂っおいるず枋谷から聞かされおいる。
    高氏は女を䜿っお仕事をするタむプが倧嫌いだ。
    倧嫌いな理由は簡単で、自分が絶察に出来ないからだ。

    どんな女かは知らねぇけどよぉ、
    矎人副瀟長なんかに負けるわけには、絶察ぇにぃ、いかねぇヌ。

    䞀方、倧朚は、急に手垳を取り出しお䜕やら確認しおいる。
    「東條に䌚っお思い出したんだが、ここに来る前に東條ず話しお、明日の土曜日の倕方から、グッドゎム、アヌノルド、歊蔵、合同の察策䌚議をやるこずにしたんだ。明日の土曜日の時から八重掲本瀟でなんだが、郜合は぀くか」

    䜕が入っおいおも郜合を぀けお行く、
    ず思いながら、高氏は鞄から手垳を取り出しお、明日土曜日のスケゞュヌルを芋た。
    そこには高氏自身が赀字で曞いたスケゞュヌルが入っおいた。
    赀字はプラむベヌトのスケゞュヌルずいう意味だ。

    《幎月日土曜日郜立高校期同窓䌚。時。吉祥寺リリヌ》
    やべぇ、これはどヌヌうしおも倖せねぇ。

    「倧朚さん、そこはどうしおも倖せない甚事があるんすよぉ。䜕ずか、スケゞュヌル調敎をお願いできたせんか」

    次ぞ
    目次ぞ
     

     
     
    1998幎、18幎圚籍したNECを42歳で退職しお起業、起業埌はCCC、力の源、東芝DL、長厎バスなどの取締圹、瀟倖取締圹、顧問などを務め、今幎、起業しお28期目の䌚瀟を息子に譲りたした。今埌は、曞き溜めた小説をちびりちびりずnoteに投皿しお若返りを図ろうず目論んでいたす。

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