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金融業界から40歳で小学校の先生になってみた②~初任者として赴任。学校の排他性について考えた

40歳を過ぎて小学校の先生になるなんて、やっていけるんだろうか。そんな不安を感じながら初日を迎えました。アラ還になった今からすると、あの時は若かったなと思うので、40歳過ぎて何か新しいことに挑戦するのは、決して遅くないと思います。

初任校ではたくさんのいい仲間と、子どもたちとの思い出ができたのですが、1年目はとにかく大変でした。

赴任初日、どうも職員達から歓迎されていない感じを受けました。もしかしたら私が自意識過剰だったのかもしれませんが「お手並み拝見モード」が職員達から出ていた気がします。

最初の挨拶が終わり自分の席に向かうと、隣は20代後半の男性の先生。「よろしくお願いします。」と挨拶をすると、「ああ、よろしく。」といきなりタメ口でびっくり。そうか、小学校というのは職員みんな立場的にはフラットだから、タメ口が普通なのかも。そんなことを思いましたが、年齢関係なくこの仕事では先輩だという自負が態度に出ていたのかもしれません。

次は職場のご意見番的立場の女性から、「あのね、民間でどんな経験してきたのか知らないけど、ここではちゃんとここのルールに従わなきゃだめよ。」と釘をさされた上で、「初任者は毎朝みんなにお茶を入れることになってるの。よろしくね。」

ということで、まず習ったのはお茶とコーヒーの淹れ方、そして職員の誰がお茶で誰がコーヒーなのか、食器棚にあるコーヒーカップが誰のものかを覚えること、など。毎朝8時くらいに職員全員にお茶を入れるを1年間続けました。

これは別にいじめでもなんでもなく、初任者がやるというルールに沿っていただけなので、別に嫌でもなかったのですが、授業準備が必要な朝の貴重な時間を割かれてしまうのが困りました。学校に慣れた1年後、提言して次の初任者からこの慣習を廃止にしました。

まあ、40歳過ぎた初任者、正直扱いにくかっただろうなと思います。「民間では~」などと出羽守族になると即、総スカンになりそうだったので、とにかく職場に慣れようと必死だったのを覚えています。

今振り返ると、あの時の職員達の反応はやや極端であったものの、根底に流れる学校の排他性というのは、今でも感じる時があります。それがどこから来るかと考えると、教師としての自負というか、素人がいきなりできるものではないという、プライドもあるのではないかと思います。

教師というのは子ども理解が一番大切です。その地域の子どもたちと向き合い、寄り添ってきた先生たちにとって、民間でどのような経験をしてきたか知らないが、教師の仕事は一朝一夕にできるものではないという思いはきっとあったでしょう。

教師に求められる職責への軽視というのは社会全体として感じるところがあります。30人以上の子どもたちをまとめる学級経営の技術、小学校であれば全教科指導するための指導技術、保護者対応、大量の事務処理や校務など、日々精一杯やっているのに社会に理解されない。状況も変わらない。

そこに異質なものが来たとき「できるものならやってみろ」という冷ややかな目に転じてしまう。それだけでなく、異質なものがもたらす変化によって今までのやり方を否定されたくない。そこまでいかなくても、異質なものから学んで現状をよりよくしていこう、という余裕が教育現場には足りないのかもしれません。

時間的、精神的余裕など、確かに環境要因は大きいと思います。しかし教育は結局は人。教師としてのプロ意識は保ちつつ、異世界で経験してきた人間からは「何か学べるものはないか」というスタンスで関わる。そんな柔軟さがある先生が増えるといいなと思っています。

子どもたちには多様性を大事にすること、多文化共生などを求める一方で、教師自身は自分のやり方に固執したり、自分の考え方と異質なものは攻撃したりする人も一部にはいます。職員室だけではなく、SNSでもそのような教員の姿を見かけることがあります。その裏にあるのは自信のなさや恐れなのかもしれません。

とにもかくにも、初任者として赴任した1年目は、大変でした。教室でも上手くいかず、毎朝重い足取りで登校し、気合を入れて教室に向かっていったのを覚えています。ただその上手くいかなかった1年のおかげで、学ばなければと考え、今があるともいえます。

教師という仕事は何年やっても「力がついた、もう大丈夫」とはならない仕事です。だからこそ奥が深くて面白いのだと思います。初任校では1年目こそ大変だったものの、2年目以降は楽しく過ごすことができました。

これを読んでいる初任者の方がいたら、とにかく1年目は教師を続けるだけで100点満点、2年目以降はグッと楽になることを覚えておいて欲しいと思います。初任者として上手くいかなかった1年目の学級経営のことはまた書こうと思います。

①はこちら↓
金融業界から40歳で小学校の先生になってみた①|HIRO

③はこちら↓
金融業界から40歳で小学校の先生になってみた③~最初のクラス|HIRO

④はこちら↓
金融業界から40歳で小学校の先生になってみた④~教師の仕事の魅力|HIRO

⑤はこちら↓
金融業界から40歳で小学校の先生になってみた⑤~学校と民間企業との働き方の違いについて|HIRO

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