【27卒・内定】9月も就活を続けているのは11.5%であなたが競う相手は減り続けます【秋採用・未内定・27卒】
先週、27卒の学生から立て続けに同じ趣旨の連絡をもらいました。「周りがもう誰も就活の話をしなくなって、自分だけ取り残されている気がする」。これは事実の観測としては正しくて、解釈としては間違っています。採用側から見ると、9月に残っている応募者は少数派で、少数派であることは不利ではありません。
今回は、この時期に必ず聞かれる質問を5つ並べて、採用の現場側から順番に答えます。数字は就活エンジンが2026年9月18日に更新した「秋採用を行う大手企業一覧」に載っている調査データを使います。同記事は秋採用を実施する大手212社を掲載しているもので、出典元の調査名まで明記されているので確認できます。
Q1. 9月まで残っているのは、うまくいかなかった人だけですか
違います。まず母数の話をします。就職みらい研究所の調査として引かれている数字では、9月時点で就活を続けている人は11.5%。9人に1人です。
ここで多くの人が「残りの88.5%は内定を持って終わった人」と読みますが、正確ではありません。終わった人の中には、納得した会社に決まった人もいれば、疲れて止めた人もいます。そして11.5%の中には、内定を持ったうえで秋から上を狙い直している人が確実に混じっています。私が9月以降に面接した学生の体感でも、無い人だけが残っているという構成にはなっていません。
採用側の視点で言うと、9月に応募してくる人を「売れ残り」として扱う会社は、そもそも秋採用をやりません。秋に枠を開けている時点で、その会社は春に採り切れなかった側です。立場としては対等か、むしろこちらが探しています。
Q2. 企業の枠は、もうほとんど残っていないのでは
ここが一番誤解されています。i-plugの調査として引かれている数字では、11月末まで採用を続ける企業は95.6%です。9月末でも10月末でもなく、11月末の時点で、20社に19社が採用活動を継続しています。
なぜそうなるか。採用計画は人数で立てます。「今年は総合職30名」と決めて動いて、10月時点で24名しか確保できていなければ、残り6名を埋めるまで活動は終わりません。学生の就活が終わっても、企業の採用は終わらない。この非対称が、秋以降の求人が残っている理由です。
加えて、内定辞退が必ず出ます。複数内定を持っている学生が最終的に1社を選ぶので、選ばれなかった会社の枠は空きます。この空きが確定するのが、まさに今から10月にかけての時期です。
つまり、応募者が減る時期と、枠が空く時期が重なっています。11.5%対95.6%というのは、そういう意味の数字です。
Q3. 大手はもう無理ですか
大手だけを見るなら、確率は正直に言って高くありません。就活エンジンが引いているリクルートワークス研究所の調査では、従業員5000人以上の大手企業の求人倍率は0.34倍。1人の枠を約3人で取り合う構造です。これは春でも秋でも変わりません。
一方で、従業員300人未満の中小・ベンチャー企業の求人倍率は8.98倍。1人に対して約9社分の枠があります。0.34倍と8.98倍。同じ「新卒の就職」という言葉でくくられていますが、市場としては別物です。
そのうえで、秋採用を実施している大手は実在します。先ほどの記事には212社が載っていて、大手・中堅・ベンチャーが混在しています。だから「大手は無理」ではなく、大手だけを見ると9月以降の打席数が足りないが正しい表現です。
私が9月以降の学生に勧めているのは、応募先を大手と300人未満で半々にすることです。倍率が26倍違う2つの市場に同じ比率で出すのは、単純に設計として損をしています。
Q4. 秋採用は選考が厳しいと聞きました
「厳しい」の中身を分けて考えてください。基準が上がるという意味では、厳しくありません。春に採った人と同じ基準で見ます。むしろ枠を埋めに行っているので、迷ったときに通す方向に振れることはあります。
厳しいのは速度です。秋採用は、選考の回数を減らして短期間で決める会社が多い。面接が1回しかない、書類から最終まで2週間、といった進み方になります。これは企業側が急いでいるからで、学生にとっては準備の時間が取れないという意味で厳しい。
もうひとつ、質問の中身が変わります。春は「学生時代に何をしてきたか」を中心に聞きますが、秋は必ず「なぜこの時期にうちに応募しているのか」を聞かれます。ここで黙る人、あるいは「まだ決まっていないので」とだけ答える人が落ちます。
答え方は難しくありません。春に見ていた軸と、今の応募先が違うなら、その変化の理由を1本の線でつなぐ。同じなら、春から変わらず見ている理由を具体で言う。どちらでも構いませんが、答えを用意していないまま面接に入ると、そこだけで印象が決まります。この質問は必ず来るので、口に出して1回練習してから行ってください。
Q5. 今から何社出せばいいですか
春と同じ感覚で「50社」と言う人がいますが、9月以降にそれをやると、Q4の「なぜこの時期に」に全社分答えられなくなります。現実的な設計としては、週に5社、10月末まで。6週間で30社前後です。
内訳は、大手と300人未満で半々。大手側は秋採用を明示している会社に絞る。中小側は、業界を1つか2つに固定して、その中で数を出す。業界を固定する理由は、志望動機の骨組みを使い回せるからです。秋は速度勝負なので、毎回ゼロから書いていると週5社が維持できません。
そして重要なのは、出す日を固定することです。私が見てきた範囲で、9月以降に決まった人は例外なく「毎週何曜日に出す」を決めていました。決まらない人は、良い求人を探し続けて出す日が来ません。探す作業は無限にできてしまうので、締切を自分で作らないと止まらないんです。
Q6. 秋採用をやっている会社は、どこで探せばいいですか
探す場所を3つに分けると整理がつきます。
1つ目が、秋採用を明示してまとめている記事。今回使った212社の一覧のようなものです。こういう記事の利点は、掲載企業が「秋に採る」と表明している点にあります。欠点は、更新のタイミングによっては終了済みの募集が残ることなので、必ず各社の採用ページに飛んで、募集要項の日付を自分で確認してください。まとめ記事の日付ではなく、会社のページの日付が正です。
2つ目が、企業の採用ページを直接見る方法。これが一番確実で、一番手間がかかります。見るべきは募集職種の欄で、春に5職種あったのが2職種に減っていれば、その2つが埋まっていない枠です。逆に春と同じまま変わっていない会社は、ページを更新していないだけで、実質動いていない可能性があります。
3つ目が、人を経由する方法。ナビサイトに載せずに動く募集がここに来ます。秋の枠は人数が少なく、急いでいるので、掲載の手続きを踏まないまま決めてしまう会社が一定数あるからです。
この3つを全部やる必要はありませんが、1つだけに絞るのは危険です。特に1つ目だけで済ませている人は、同じ一覧を見ている他の学生と完全に同じ応募先になります。11.5%という少ない母数の中で、わざわざ一番混む場所に並ぶ形になってしまう。少なくとも2系統は持ってください。
Q7. 焦って志望度の低い会社に出すのは、まずいですか
結論から言うと、まずいのは出すこと自体ではなく、志望度が低いまま面接に行くことです。
秋の面接で落ちる理由の大半は、能力ではなく温度です。Q4で書いた「なぜこの時期にうちに」への答えが薄いと、面接官は「他が決まったら辞退するな」と判断します。採用側は枠を埋めたいので、辞退されそうな人に時間を使いたくない。だから温度が低い人から落ちます。
ただ、応募の段階では志望度が低くて構いません。むしろ、業界を1つか2つに固定して数を出す設計を取る以上、最初から全社に強い志望があるほうが不自然です。応募して、選考が進む中で調べて、その会社に出す理由を後から作る。この順番でいいんです。
私が学生に言っているのは、面接の前日に30分だけその会社のことを調べ直すという一点だけです。直近のニュース、事業の柱、募集職種が何をする仕事か。この3つを見ておけば、温度は面接の場で作れます。逆にこれをやらずに10社受けるのは、10回落ちに行っているのと変わりません。
「キャリセン就活エージェント【27卒】」を、この時期の相談先に挙げる理由

ここまでの話は、全部ひとりでもできます。ただし2つ条件があって、秋採用をやっている会社を自分で探し続けられること、そして「なぜこの時期に」への答えを自分で点検できることです。この2つがきついと感じるなら、人を挟んだほうが確実に早い。
27卒でこの時期に動いている人に私が挙げているのがキャリセン就活エージェント【27卒】(面談はオンラインで完結)です。名前のとおり27卒を対象にしたサービスで、今この時期に動いている学生の相談が集まっているところです。
秋に使う場合の具体的な使いどころ
1つ目は、まだ募集している会社を持ってきてもらう使い方。秋採用は、ナビサイトに出ないまま枠が埋まることが本当に多いです。人事が急いでいるので、掲載の手続きを踏まずにエージェント経由だけで動かすケースがある。ここは個人でどれだけ検索しても出てきません。
2つ目は、「なぜこの時期に」への答えを他人に聞いてもらう使い方。自分では筋が通っているつもりの説明が、初対面の人に伝わるかどうかは別問題です。面接で試す前に、1回誰かに向けて話しておくだけで通り方が変わります。
3つ目は、応募先の比率を決めてもらう使い方。Q3で書いた0.34倍と8.98倍の話を、自分の志望と照らして半々にするのは、ひとりだと感情が邪魔します。第三者が入ると、ここは機械的に決まります。
登録も面談も無料です。10月に入ると内定式を挟んで採用担当が一斉に動き出すので、その前に状況を整理しておくと、10月からの数週間の密度が変わります。キャリセン就活エージェント【27卒】(無料・オンライン面談)から申し込めます。
もう一度、数字だけ
9月も就活を続けているのは11.5%。11月末まで採用を続ける企業は95.6%。大手の求人倍率は0.34倍で、300人未満は8.98倍。秋採用を実施している大手は212社が一覧化されている。
周りが静かになったことと、あなたの選択肢が減ったことは、まったく別の現象です。減っているのは競争相手のほうで、枠は11月末まで残ります。週5社、大手と中小で半々、出す曜日を固定する。今日決めるのはそれだけで十分です。
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採用の現場で実際に起きていることを、学生から見えない側から書いています。次回は、10月1日の内定式を過ぎたあとに企業が求人票をどう書き換えるのか——募集人数の欄と応募締切の欄に何が起きるかを、実際のページの変化から説明します。秋採用の求人を自分で探すときの見分け方に直結する話なので、フォローしておくと拾いやすいです。
