
七夕の夜ぐらい
天の川を隔てて輝く、わし座の1等星アルタイル「彦星」と、こと座の1等星べガ「織姫」が、一年に1度だけ逢うことを許される夜。
屋根に出て、夜空を見上げてみる。
北半球からは四千を超える星々を見ることができるという。そのうちどれか1つを見て、“あの星から地球も同じように見えるんだよな”と思うと、不思議と宇宙の一員になれる。
耳を澄ますと、虫やかえるの声、カサカサと昼間には聞こえない樹の話し声が聞こえてくる。
少しひんやりした夜風を吸い込んでみる。栗の木からの甘く少し青い香りをまとい地球のエッセンスが運ばれてくる。
見上げた夜空に願い事を思う。
七夕の夜ぐらい、電磁波ではなく、テレパシーを信じてみる。