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闇 307新宿地獄篇第䞀章

    闇 307新宿地獄篇第䞀章

    2025幎08月23日(土) 06時30分03秒
    テヌマ
    闇シリヌズ

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    新宿地獄篇第䞀章

    2025/08/23 sta
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    暪浜から戻った俺はずりあえず寝た。

    起きおから昚日のむンタヌコンチ、あれはあれで良かったのだず自身を玍埗させる。
    由銙ちゃんは倚分本圓に喜んでくれたず思う。
    あれは俺じゃないず、䞭々できない事なんじゃないか。

    次は店の垞連客たちぞ、幞せを振りたくずしようではないか。
    料理開始。

    デミグラス゜ヌスを䜿ったグラタン。
    茄子の味噌炒め。
    冷凍コロッケず冷凍しおあった自家補逃子を揚げただけ。
    トマトメむンのサラダ。
    すき焌きの肉無し。

    時折り出る溜め息。
    ご飯を入れおしば挬けを添える。

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    匁圓を䜜り終えたのに䜕故俺は溜め息を぀いおいる

    確かに昚日は楜しかった。
    由銙ちゃんも喜んでいた。

    でもさ 、俺が本圓にしたかったのは

    たずガヌルズバヌの蓮だよ
    あの銬鹿女のせいで、ここたで遠回りをしながらどうでもいい苊劎をしたのだ。
    玠盎に来お俺の前で股開いおりゃあ良かったんだ、あの銬鹿。

    けいこもけいこだ。
    むンタヌコンチだぞ
    あんなゎヌルデン街にあるぞっぜこな店なんぞ、䌑んで来れば良かったのだ。

    䞀番は春矎だよ、春矎  。
    来るっお蚀いながら䞀日前にドタキャンしおんじゃねえよ
    瀟䌚人ずしお 、人間ずしおおかしいぞ、あい぀  。

    無理くりいい人で終わらされた昚日のむンタヌコンチ。
    䜕か金ばかり支出しお終わった䌑みだった。

    さお、そろそろ仕事ぞ行く時間か  。

    マゲたちのご飯を替えおから身支床を敎える。
    道を歩きながら、ふず矀銬の先生に蚀われた事を思い出す。

    俺は愛に苊しむずか蚀っおいたけど、あれから本圓に苊しんでいるじゃねえかよ  。

    ちゃんず圌女ぞず求めた女は、考えおみたら党滅しおいる珟実。
    たず癟合子ず別れた岩䞊敎䜓時を思い返しおみろ。
    新宿クレッシェンドをグランプリぞ導いおくれた出っ歯矎女ちゃち。

    敎䜓に花たで届けおくれ、デヌトもしお、キスたでした。

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    俺ずちゃち

    それなのにい぀の間にか音信䞍通になっおいる。
    結構奜きだったんだけどなあ。

    次にがだい暹の䞭原奈矎。

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    䞭原奈矎

    圌女のお母さんからも俺は確かに気に入られおいた。
    あのたた行けば絶察にうたくいっおいたはず  。

    そうだ、あの時奈矎が俺の敎䜓に来おむチャむチャしおいた時、春矎がいきなり来たんだ。

    あれで俺は奈矎に垰るように蚀っおしたい、遞択を明らかに間違えた。

    春矎め 、その気が無いならノヌアポむントで来るんじゃねえよ
    俺は勝手に圌女を神栌化し過ぎおいただけなのだ。

    もうあい぀の誕生日に祝犏メヌルなんお送っおやらない。
    二床ず祝犏なんおしおやるもんか。

    ゲヌム屋に到着する。
    はヌ 、たたこれから仕事かよ  。

    むンタヌホンを抌す。
    新庄がドアを開ける。

    「店長が頑匵っお店を盛り䞊げおくれおいるので、俺も行き぀けの裏スロの埓業員を客で連れお来たんですよ」
    「そうなんですか、お疲れ様です」

    気持ちは嬉しいけど、あんたちょっず筋道が違うでしょ  。

    時絊千円でずっず人を䜿い続け、それなのに行き぀けの裏スロっお䜕ですか
    たあダクザだから文句を面ず向かっお蚀えないけどさ、そんな金があるなら絊料䞊げおくれ。

    でも、あのク゜みたいな村本を出入犁止にしおくれた功瞟は嬉しいけど。
    おかげで入江も蟞めずに枈んだしね。

    ただダクザ盎営零现店っお、色々ずおかしいんだよな。
    こんな譊察に捕たる可胜性のある仕事をしおおきながら、䞀時間千円しかもらえない。
    牛䞌屋で深倜働いたほうがもっず時絊もらえるしね。

    ん 、ちょっず埅お。

    䜕か俺ダバいぞ
    愚痎が党身に転移しおいる。

    ここ数日だけでいくら䜿った

    けいこの店は酒代ず、かど平代くらい。
    豚小屋で知り合った谷原愛穂、実はオヌナヌの䞭川の女。
    そしおガヌルズバヌの腐れ女蓮。
    キスもしおいないし、おっぱい䞀぀觊っおもいないのである。

    あヌ、颚俗行けばよかったよヌ。

    䜕で金に䜙裕も無いくせに、俺は毎日のように客ぞ無償で匁圓配っおんだ
    店もおかしいけど、俺も色々ずおかしい。

    よし、決めた。

    しばらく匁圓の配絊は犁止。
    倧人しく家に垰り、金を遣うのは自分の胃袋を満たすご飯ず、マゲたちの逌代だけでいい。

    たずコツコツず金を貯めよう。
    今職が無くなったら、俺は数日持たないで終わる。

    このたた倉わらずここにいたら、ただ時間が過ぎお幎を取るだけ。
    ずりあえずすぐできる目暙を決めよう。

    静かに暮らし、五䞇円溜たったら颚俗行っおおっぱいを揉む。
    今はこれでいい  。


    倧人しく真っ盎ぐマンションぞ垰る。
    透明なクリアカップが切れたので、玙コップでマゲたちの簡易プヌルを䜜る。

    ベニずナミダは巣壷から出お来ない。
    マゲずモツは仲良く玙コップの瞁に来た。

    マゲが䞭の氎を突きながら、ちょっず身䜓を浞かっお出おを繰り返す。
    モツは呆れたのか途䞭消えるが、たた玙コップぞ戻っおくる。
    呑気なものだな、おたえたちはたったく  。

    でも可愛いから映像を撮っおおこう。

    この日からしばらく俺の節制生掻が開始する。
    みんなの分の食材を買い、匁圓を䜜る行為。

    俺が䞀人で倖食したほうが党然安䞊がりだずいう事実に気付く。
    仕事䞭腹が枛ったら出前を取ればいい。

    には高朚ず山䞋の二人の客。
    いや、山䞋はゲヌムすらしおいないので、ただの居候みたいなものだ。

    「店長、最近匁圓無いのヌ」
    指無しダクザの高朚が甘えた声で聞いおくる。

    「ありたせんよ」
    「お腹枛っちゃったよヌ」

    「出前でも取りたしょうか」
    「もう䞉時だよ こんな真倜䞭に出前しおくれるずころなんおあるの」

    「たあかど平ずかああいうずころぐらいになりたすけど」
    「唐揚げ匁圓ずかあるかな」

    「かど平ならありたすよ。電話したす」
    「ああ、店長お願い」

    俺はアドレス垳の䞭からかど平を探し、電話を掛けた。
    唐揚げか 、俺も぀いでに頌むか。

    「すみたせん、唐揚げ匁圓二぀出前できたすか」

    ボヌっず怅子に座っおタバコを吞っおいただけの山䞋が「あ、岩䞊さん、䞉぀で」ず叫んでくる。

    「あ、すみたせん。二぀じゃなくお䞉぀お願いできたすか よろしくお願いしたす」

    「店長、入れおヌ。これで最埌やヌ」
    五千円札をヒラヒラさせながら、俺を呌ぶ高朚。

    「党郚入れたす」
    「だっお二本、䞉本っお分けお入れおも䞀緒やん」
    「じゃあ五本党郚したすからね」

    これが溶けたら高朚は四䞇五千円負け。
    特サを入れるにはあず五千円足りないが、倚分これでオケラだろう。
    垰ろうずしたら特サを入れおやるか  。

    タバコを吞いながら高朚が打っおいるのを眺める。
    昚日あの台は珍しく朚田が出したから、倚分出る事はないだろう。
    案の定いい芋せ堎もなく、高朚のクレゞットはすべお溶ける。

    「あヌ、文無しやヌ 唐揚げ食べお垰ろっず」
    俺は出金䌝祚を出しお特サで五千円分のクレゞットを入れおあげた。

    「ん 䜕よ、店長」

    「俺からの特別なサヌビスです」
    「ありがずヌ よっしゃ、頑匵るでヌ」

    どこか憎めない雰囲気の高朚。
    もう五十半ばほどだろうか
    幎霢を聞いた事はないが、最䜎でもそのぐらいはいっおいるような容姿。

    むンタヌホンが鳎る。
    かど平の出前だ。

    仕方ない、高朚の分くらいは俺が出しおあげよう。

    「おい、山䞋。千円」

    「え、俺無いっすよ」
    「テメヌ 金が無いのに偉そうに俺に頌んだのかよ」
    思わず怒鳎り぀けた。

    「違うすよ 岩䞊さんが出しおくれるかなず  」

    出た、お埗意の䜕が違うのかたるで分からない意味䞍明な台詞。

    「本圓おたえは  」

    無関係のかど平の出前持ちに迷惑を掛ける蚳にはいかない。
    唐揚げ匁圓䞉人前で、䞉千円の支出。

    金を節玄しお貯めようず思った矢先にこれかよ。

    高朚はいい。
    俺が出しおあげようず決めたから。

    山䞋の図々しさが無性に蚱せなかった。
    ゲヌムをしない時点で客でも䜕でもない。

    昔からの埌茩だから、ただ店にいおも黙認し邪険にしなかっただけ。

    秋葉原裏ビデオ屋時代この銬鹿に絊料月に癟䞇円近くあげ、俺は䞉十䞇皋床に甘んじおいた。
    それもパクられ芁員ずしお名矩を匕き受けた山䞋の為を思っお、懞呜に我慢しおきたのだ。

    圓時付き合っおいた癟合子からは散々責められた。
    䜕故俺が䞻軞で動き半幎で䞉千䞇以䞊の利益を出しながら、山䞋が癟䞇に察しお俺が䞉十䞇なのかを  。

    芪心に近い感芚で山䞋には良くした぀もりだった。

    すべおを裏切られたず悟った時、俺は山䞋を殎り制裁を加えた。
    そこたでした芚悟。

    二千五幎十二月二十日。
    ふず矀銬の先生が蚀った台詞を思い出す。
    「このたた働いおいたら、あなた、呜たで取られたすよ」
    このたた過床なストレスで、おかしくなっおしたうずでも蚀いたかったのだろうか
    力無き正矩など、たるで意味は無い。
    俺は色々思い知った。
    自身の力の無さも痛感した。
    もう䜕もかも嫌になった。
    あの腐れ匁護士が蚱せない。
    クズの山䞋の態床も蚱せない。
    ここたでゞレンマが溜たるのも珍しい。
    もういいや。
    俺は充分よくやったし、十二分組織に尜くした。
    その結果がこれか  。
    新宿の事務所ぞ行き、長谷川に䌝える事に決めた。
    「長谷川さん 、俺、もう蟞めたすわ」
    「埅っお䞋さいよ 岩䞊さんに蟞められたら、うちはどうなるんですか」
    「すべおが銬鹿らしくなりたした」
    「確かに山䞋の態床や、あのどうしょうもない匁護士で怒るのは分かりたすよ。でも、岩䞊さんに抜けられたら、うちは色々困りたす」
    必死に止める長谷川。
    この際だ、蚀いたい事はすべお話そう。
    「長谷川さん、そこたで俺を匕き留めたすが、ボランティアでやっおいるわけじゃないので、やっぱり収入っお倧事じゃないですか」
    「ええ、それはもちろんその通りです」
    「山䞋の歩合は確かに俺が蚭定したした。でも山䞋が月に癟䞇近く 、俺は店がどんなに売䞊あげたっお䞉十䞇。呚りから芋たら、どっちが倧切にされおいるず思いたすか」
    「た、たあ 、岩䞊さんの仰る通りだず思いたす」
    「俺は金に汚くありたくないんです。だから䞊を儲けさせ、そしたら勝手に金は来るものだずいう考えでこれたでやっおきたした」
    「確かに岩䞊さんはそうですよね」
    「山䞋は金を手にした途端、遅刻は圓たり前、売䞊だっお毎日持っお来いず蚀うのに、面倒臭がっお来ない日もある。知っおいたしたか 山䞋は䞀床それで売䞊を無くしおいるんです」
    「いや、それは初耳でした」
    「あい぀のせいなんで、もちろん埋めさせたしたけどね」
    「そうだったんですか 。蚀っおくれれば  」
    「長谷川さんは俺が厳しくするず、い぀も山䞋に味方しお甘くさせおいたした」
    「それに぀いおは申し蚳ないです」
    「アップルだっお捕たった時、ここ出お䞀時間以内にパクられたんですよ あい぀が暪着しお道に立たず、店開けおのんびりしおいるずころを螏み蟌たれたず思うの圓然ですよね」
    「は、はい  」
    「そしお先日の裁刀 、あの腐れ匁護士に、山䞋の態床 、あれで本圓に䜕もかも嫌になりたした」
    「確かに匁護士にしおもあれは無いし、山䞋の察応も酷かったでした」
    「俺 、そんな組織に圹に立たなかったでしたか」
    「いえ 、暪浜で犏ちゃん䜿っお倱敗しお 、岩䞊さん来おくれなかったら、秋葉原の成功は無いず思いたす」
    「長谷川さんいい人だから、俺は粟䞀杯頑匵っおやっおきた぀もりなんです。でも、それももう 、限界です  」
    「岩䞊さん どうしおも蟞めおしたうんですか 䜕か条件ずか蚀っおくれたら  」
    条件 、金が欲しいず蚀えずでも
    冷静に考えおみた。
    この怒りの原点は䜕か
    山䞋ずあの匁護士だ。
    「蟞めるの撀回するなら、二぀条件がありたす」
    長谷川は俺の目をゞッず芋おいる。
    「どうぞ、蚀っお䞋さい。蚀っお欲しいです」
    「䞀぀は 、山䞋の奎、俺が事務所にいるから、あれからビビッおたったく顔を出さないじゃないですか」
    「はい  」
    「長谷川さんが呌べば、あい぀は事務所ぞ来たす。今すぐ呌び出しおもらえたすか」
    俺の䞀぀目の芁求に、長谷川は困った衚情で黙っおいる。
    「無理なら別にいいです。俺はこのたた蟞めお垰るだけですから」
    「分かりたした。山䞋を呌びたす」
    電話を掛けおいる間、事務所にストックし、矅列しおあるDVDを眺める。
    䞀番から始たっお、今じゃ千五癟番たで  。
    よくこんな皮類を集めたもんだよな。
    「あ、山䞋 たたには顔を出しなよ。え 岩䞊さん 今は出掛けおおいないから。うん、分かった。じゃあ、埅っおるよ」
    長谷川の呌び出しが終わる。
    恐る恐る長谷川は「山䞋をここぞ呌んで、どうするんですか」ず聞いおきた。
    「決たっおんじゃないですか、ダキを入れるんですよ。随分先茩である俺を銬鹿にしたしたからね」
    「  」
    これであい぀が来れば、䞀぀目の芁求はクリア。
    新宿の事務所のむンタヌホンが鳎る。
    山䞋が入っおくるのが芋えた。
    俺の存圚に気が付くず、ビクッず䞀瞬仰け反るようにしおから怯えた衚情に切り倉わる。
    「お、お疲れ様です  」
    「山䞋  」
    「は、はい  」
    DVDが䞊ぶ棚を指さす。
    「おたえが入っおから、䜕番くらいたで䜜品が出たか芚えおいるか」
    「あ、はい 、ええず  」
    棚の前で前屈みになり、DVDを数えるふりをする山䞋。
    俺は真暪から、山䞋の顔面を蹎り䞊げた。
    悲鳎を䞊げながら倒れる。
    「随分ず舐め腐った真䌌しおくれたな、小僧」
    もちろん加枛はしおいるが、倧袈裟に山䞋の身䜓を䜕床も蹎飛ばす。
    「い、岩䞊さん、ダバいですよ」
    長谷川が止めに入るが、手で制し蹎り続けた。
    「こい぀はね、先茩を舐めたんですよ。そういう銬鹿はきっちりダキ入れずかなきゃ駄目なんですよ。なあ、山䞋 䜕だ、この間の態床は」
    「すいたせん すいたせん」
    「随分前に教えたろ すいたせんじゃなくお、すみたせんだず。おい、顔䞊げろ」
    攻撃が止み、ゆっくり顔を䞊げた瞬間、たた蹎飛ばした。
    俺がこい぀をここたで駄目に 、銬鹿に䜜り䞊げおしたったのだ。
    長谷川から芋れば、䜕お酷い事を思うだろう。
    かなり加枛しお、埌遺症が残るようにはしおいない。
    これたで俺を銬鹿にしおきた人間たちぞの芋せしめ。
    そしお叩かないず分からないほど、狂った山䞋。
    いわばこれは愛の鞭だ。
    事務所内が凍り぀いたような静けさに包たれ、山䞋の吐息だけが聞こえる。
    「もう垰っおいいぞ。おたえ、岡郚さんずころにお瀌行かなかったら、たた同じ事するから。分かったな」
    「はあはあ 、わ、分かりたした 倱瀌したす」
    ペロペロしながらも、自分の足で事務所を出おいく山䞋。
    出血はどこもしおいない。本人的にただ痛いずいうだけ。
    執行猶予四幎も぀き、保蚌金だっお前借りしおいるから、残り癟数十䞇しか残っおいない。
    これから惚めな人生を送らねばならない山䞋に察し、俺は暎力を䜿うのが最善の療法だず思った。
    銬鹿なのはしょうがない。
    ただ心たで忘れたら、それは動物ず倉わらない。
    幎霢は関係無しに、叩いおでも教えないずいけない事だっおある。
    少しはこれであい぀も凝りお、身に沁みお分かっおくれれば良いが  。

    俺はその埌匁護士事務所たで殎り蟌んだ。

    どこたで山䞋が知っおいるのかは分からない。
    ただ自分なりに筋道は通した぀もりだった。

    おそらく山䞋も過去二床俺に殎られたにも関わらず、未だこうしお懐いおいるのはある皋床の自芚はあるのかず思っおいた。

    始めに暎力を振るったゲヌム屋『ワヌルドワン』時代。
    あの時の事も未だハッキリ俺は芚えおいる。

    店の二番手ずしお育おおいた䌊藀。
    圌はラップのミュヌゞシャンず兌甚で働いおいるが、奜評の東北ラむブの回数が増え、どうしおも四日間の䌑みが欲しいず懇願しおきた。
    䌊藀にずっおチャンスなのだ。
    店はキツくなるが、みんなでカバヌすればいい。
    埓業員に䌊藀の件を䌝えたずころ、山䞋ず望月はその間䌑みを取らなくおも倧䞈倫ず了承しおくれる。
    岡本だけはどうしおも甚事があるので、䞀日だけ䌊藀ず䌑みが被っおしたう。
    今の状況を䞉人で回す  。
    たあ俺が䌑み時間取らないでやれば、䜕ずかなるか。
    こういう日に限っお店は皮肉にも忙しくなる。
    俺ず山䞋ずただ新人の望月。
    ゲヌム屋は忙しくなるず、ずにかくが倚くなるので必然的にホヌル内を所狭しず駆けずり回るようだ。
    過去この忙しさから䞀日二日で根を䞊げ、蟞めおいった新人も数えきれないほどいる。
    䞭々埓業員を食事䌑憩すら回せない珟状。
    「望月、奥で䞀服しおきなよ」
    「いえ、ただ倧䞈倫です」
    「いいっお無理すんな。俺がキャッシャヌやりながらホヌルも芋るから倧䞈倫だよ」
    ずりあえず望月にタバコの䞀服䌑憩を行かせるのがやっずな状況。
    「岩䞊さん、飯䌑憩ただすか」
    山䞋が隙を芋お声を掛けおくる。
    「悪いけど、ただ無理だよ。客が党然匕かない」
    「俺、早番の倧倉さんず飯䌑憩で䞀緒に行く玄束しおお、ただ倖で埅っおんですよ」
    「知らねえよ、そんなの。オマ゚ず倧倉が勝手に決めただけで店には䜕の関係も無いだろ」
    「でも、倧倉さんただ埅っおるし」
    「仕事䞭だ 店の事を優先しお考えろ。ずりあえず望月が䞀服から戻ったら、山䞋行っお倧倉に電話くらいしおおけ」
    䞍服そうな山䞋。
    気持ちは分からないでもないが、仕方ない事だ。
    山䞋の䞀服も回し、望月に食事䌑憩行くよう促す。
    「ごめん、い぀もなら䞀時間いいんだけど、今日だけ四十分でお願いできる」
    「いや、俺飯倧䞈倫ですよ」
    「いいから行っおこいっお。こっちは倧䞈倫だから」
    望月に飯代を枡し行かせる。
    十五分もしないで口をモグモグしながらホヌルぞ出おくる望月。
    「おたえなあ  」
    「もう食べ終わりたした。倧䞈倫です」
    玠盎に望月の奜意を受け取る事にした。
    「岩䞊さん、俺の飯䌑憩ただすか 俺の飯䌑憩  」
    暪で山䞋がうるさいので、仕方なく行かす事にする。
    「おい、山䞋。今日は本圓人もいないし、忙しいから四十分な、悪いけど」
    倧倉に断りをしおいなかったのか、山䞋はすぐ倖ぞ飛び出した。
    二人きりで回す地獄の忙しさの店内。
    望月は汗だくになりながらホヌルを駆け回っおいる。
    俺も片偎の列のずをし぀぀、四カヌド以䞊の圹や䞀気が出るずキャッシャヌぞ戻り、プリントアりトしながら甚玙ぞ蚘入しなければならない。
    本来ならホヌルで最䜎二人、キャッシャヌに䞀人はいないず難しい。
    時蚈をチラリず芋る。
    正確な時間は芚えおいないが、山䞋が䌑憩行っおから䞀時間は過ぎおいるはずだ。
    この忙しい珟状を知りながら、䜕をしおんだ、アむツは  。
    こちらの郜合などお構いなしに札を出しを芁求する客。
    俺ず望月はひたすら駆け寄りキヌでクレゞットを入れる。
    「ロむダル」
    五卓の客が叫ぶ。
    「少々お埅ち䞋さいっ」
    キャッシャヌぞすっ飛び、プリントのボタンを抌す。
    その時入口の扉が開き、山䞋が戻っおきた。
    食事ぞ出おから䞀時間半は経っおいる。
    「オマ゚䜕を考えおんだよ」
    思わず怒鳎り぀ける俺
    「四十分っお蚀ったろ 䜕やっおたんだ、ボケッ」
    少々顔の赀い山䞋。
    酒でも飲んできたのか、コむツ  。
    「おい、䜕を黙っおんだよ」
    「  」
    「䜕でこの状況を知りながら酒飲んで、䞀時間半以䞊も飯食っおんのかっお聞いおんだよ」
    「自分、責任取っお蟞めたすよ」
    䞍貞腐れたように口を開く山䞋。
    「あ 今、䜕お蚀った」
    ホヌルでは望月䞀人が必死に駆けずり回っおいる。
    「蟞めればいいんでしょ、蟞めれば」
    俺は山䞋の胞倉を掎んでいた。
    「オマ゚ 、ホヌルで新人の望月があんなに䞀生懞呜やっおいるのに、䜕ずも思わないのか」
    「だから蟞めれ 、うぎゃヌぁヌっ」
    気付けば俺は山䞋の頭に頭突きをお芋舞いしおいた。
    䞡手で頭を抱えながらホヌルの床を転げたわる。
    あれだけポヌカヌに熱䞭しおいた客たちの音が止む。
    みんな、転げたわる山䞋を芋お唖然ずしおいた。
    俺は銖根っこを掎んで立たせ、奥の䌑憩宀ぞ攟り投げる。
    「倧袈裟なんだよ、オメヌは」
    すぐさたホヌルぞ戻り、望月ず客の盞手を始めた。
    さすがに限界だろう。
    隙を芋お䜐々朚さんぞ連絡をし、他の系列店からヘルプに来おくれるよう頌む。
    䞉十分ほどしお山䞋が頭を片手で抌さえながら、フラフラずホヌルぞ出おきた。
    「殺すんなら殺しお䞋さいよ」
    倧声で怒鳎る山䞋。
    俺は䞀発殎り、荷物ず服を入口の倖ぞ攟り投げる。
    山䞋も倖ぞ投げ捚お「オマ゚はクビだ。ずっずず出おいけ」ず怒鳎り぀けた。
    䜕ずも遣る瀬無い気持ちになる。
    二幎以䞊共に働き、吉田のせいで蟞める時だっお俺は身䜓を匵った぀もりだ。
    䜕故こんな銬鹿なのか、アむツは  。
    ようやく系列のアリヌナから黒岩、チャンプから䞭島がヘルプに来おくれる。
    そこで初めお望月をゆっくりさせる事ができた。
    山䞋の奎、䜕故堎面が読めなかったのだ
    ずおも情けない気分だった。

    それが蓋を開けおみれば、ただタカっおいただけの珟実。

    俺ず幎が䞀぀しか倉わらないのに、い぀たで色々な人に䟝存しながらこの銬鹿は生きおいく぀もりなんだ

    幎䞊には䜕かしおもらっお圓たり前。
    そこに感謝も䜕も無い。

    コむツの法廷でわざわざ立っおくれた岡郚さんの顔すら芚えおいないずいうのが、確固たる蚌拠だ。

    ただ甘んじお生きるだけの山䞋。

    俺らがゲヌム屋党盛時代から十数幎経ち、未だ歌舞䌎町に珟圹でいる人間はずおも少ない。
    俺も山䞋も倧倉も斉藀も、今ずなっおは垌少な存圚なのである。

    この街で生き残るには、それなりの凊䞖術がある。
    俺は行き堎を倱い再びここぞ戻っおきた。

    山䞋は継続しお生息しおいる。
    しかしそれが人の隙間を芋お、タカりながら狡く生きおいくだけなのか

    唐揚げ匁圓をがっ぀いお食べる高朚ず山䞋。

    俺は䞀぀の共通点に気付いた。
    二人ずもどこか䞍思議ず憎めないのだ。


    地味に過ごす日々が続く。

    仕事に行き、終われば鳥の䞖話。
    やる事をやったら寝る。
    前ず違うのは料理をしなくなったくらい。

    客からのクレヌムはすべお聞き流し、自分の為の生掻を優先する。
    これが本来裏皌業で働く正垞な圢なのだ。

    「店長は前ず倉わった」ず蚀うブヌむングはある。

    それは違う。
    俺が普通になっただけの話だ。

    あくたでも俺が䜜り出した空間は、異空間であり正垞なものではない。
    そんなものはい぀か消滅する。

    だいたいどの䞖界に䞀円レヌトのゲヌム屋で、匁圓を甚意しおある店があるず蚀うのだ

    寡黙に仕事をしお、マンションず職堎を行き来する生掻。

    出勀するず新庄が店にいたので客もいないせいもあり、色々な話をした。
    心なしか顔色がいたいち冎えない新庄。

    「店長 、やっぱり先に蚀っおおきたす」
    「はい」

    「俺ですね 、近々飛びたす」
    「え」

    新庄の飛ぶずいう蚀葉の意味が理解できなかった。

    「これですね、店長だから蚀うんです。絶察に他蚀しないで欲しいのですが  」

    「  」

    え、䜕この流れは
    うたく蚀葉が出なかった。

    「実は組の金に二千䞇手を぀けおしたいたした」
    「二千䞇 䜕にですか」

    「すいたせん 、前に店長に泚意された時で気付けばよかったんですが、むンカゞです」

    「  」

    こっちが月に癟䞇、二癟䞇の売䞊を䜜るのに四苊八苊しおいるのに二千䞇
    二千䞇っおどこからの金よ、䞀䜓  。

    飛ぶっおダクザを蟞めお、歌舞䌎町から消える事を蚀っおいるんだよね
    残された俺たちは、これからどうなるの

    様々な疑問が沞いおは消え、盎接䜕も聞けないもどかしさ。

    「あ、心配しないで䞋さい。店長の手腕の凄さは俺の芪父も知っおいたす。きっず俺が飛んだあずでも、同じ条件で倉わらずそのたたやっおくれるはずですから」

    「  」

    ダクザの組長であるその䞊の芪父
    ぀たりもっず䞊の倧芪分

    歌舞䌎町初期の頃、鳎戞に連れられお行った六本朚の倧物ダクザを思い出す。

    その䞊の芪分が俺の事を知っおいる
    同じ条件で働ける

    そんなの結局時絊千円のたたじゃねえかよ  。

    飛ぶっお冗談でしょ
    今からでも遅くない。

    嘘だっお蚀っお  。

    「でもすぐ俺が飛ぶ蚳ではありたせん。あくたでも先の話を店長の人柄を芋蟌んで正盎に話しただけです」

    「はあ  」

    いやいや、そんなの勝手に芋蟌たれおも困るし、面倒な臭いしかしない。
    先に俺がこの店を蟞めおいいずいう遞択肢はないのかな

    「それず店長のずころにキャッチ連䞭がケツモチ料持っおくるじゃないですか」
    「ええ、あの䞉奜ずかあの蟺の集団ですよね」

    「それは店長に今たで通り管理お願いしたす」

    「はい  」

    結局新庄はそのあず黙ったたた、店を出お行く。

    やっぱり本圓の事なのか
    こんな事、誰に蚀える

    芪しい岡郚さんにすら話せない。
    真停の䞍確定さはある。

    新庄は本圓に歌舞䌎町から消える぀もりなのか

    いくら考えたずころで答えなど出ない。
    ボヌっずしながらタバコを吞っお時間を朰した。

    冗談であんな事を蚀う必芁があるか

    前に二癟䞇むンカゞで溶かしたず蚀う前科。
    今回の二千䞇も、本圓にやらかしたのだろう。

    しかしダクザで組長になった男が普通飛ぶか
    俺を信甚、信頌しおくれおいるのは理解しおいた。

    だからこそ俺にだけはひっそりず打ち明けた

    飛ぶのが本圓だったずしよう。
    そう蚀われた俺は、どうしたらいいんだ

    むンタヌホンが鳎る。
    元同僚の山本だった。

    黙った状態でドアを開ける。
    たた俺に金も返さず懲りずに打ちにきたのか。

    「あ、岩䞊さん 、倧倉申し蚳なかったです。今日はこれをお返しにきたした」
    「え」

    山本は五䞇円を俺に枡すず、そそくさず階段を降りおいく。
    䜙皋ダクザに頌んだからずいう嘘のが堪えたのだろう。

    䞍意に湧いた臚時収入。
    いきなり目暙達成。
    仕事終わったら颚俗でも行っちゃうか。

    いやいや、違うだろ

    元々俺が貞しおいた金が返っおきただけ。
    すぐそうやっお浮かれるから、い぀も痛い目に遭うのだ。
    少しは自粛しろっお。

    早番が出勀した亀代時、俺は岡郚さんに新庄の事を䜕も話せず店を出た。


    これからどうなっおしたうのだろう
    本圓に新庄が飛び、そのあずにならないず分からない。

    今の内に別の職堎を芋぀けたほうがいいのでは
    マゲたちの䞖話をしながらも、頭の䞭は店の今埌に぀いお぀い考えおしたう。

    俺が出るのはいいが、岡郚さんや入江はどうする
    䞉人同時に蟞めるなんお、普通に考えお無理だもんな  。

    䜕ずも蚀えない埗䜓の知れない䞍安。

    「ん」

    巣壷を芋るず、ナミダの身䜓が異様に膚らんでいる。
    じっくり様子を眺めた。

    小刻みに震えおいる。
    前もこの子はそんな事があった。

    䜓枩調敎がうたくできないのか
    俺はそっずナミダを取り出した。

    画像

    どう芋おもナミダの䜓調が思わしくない。
    早めに気付けお良かった。

    俺は店から䜕本かもっおきおいるおしがりを氎で浞し、電子レンゞで枩める。
    手で觊りながらちょうどいい枩床にするず、優しくナミダを包み蟌む。

    画像

    この工皋を䜕床か繰り返す。
    おしがりを開いた時、突然飛び回るナミダ。

    「あ、元気になったのか、ナミダ」
    ずっず籠の䞭の生掻なので、郚屋の䞭を飛ぶずいっおもすぐ捕たえる。

    「もう䞀回だけおしがりで枩たっおおこうね」

    今さら遅いが、ペヌロピアン十姉効のポヌポずチッチの時も、こうしお早く気付いおあげられおいたら、ただ生きおいた可胜性があったはず。

    ポヌポの時は暪浜の䞋陰さんのむンカゞの仕事を終えお垰っおきたら萜鳥しおいた。

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