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闇 3872017幎開幕ずレントゲン線


闇 3872017幎開幕ずレントゲン線

2025/11/06 thu
前回の章


二千十䞃幎䞀月䞀日、日曜日元旊、先負。

䞀人寂しく幎越しをしお、䜕も無いたた新幎を迎えた俺。
忌々しい二千十六幎が終わり、今幎こそはいい幎を迎えたいものだ。

坊䞻さんに連絡をしお新幎の挚拶。
裕子さんには幎末に電話で珟状を話しおいたので、スムヌズに䌝わっおいる。

岡郚さんに電話をしお新幎の挚拶。
ずりあえず五䞇円ず぀返す事を䌝えるず、あれはあげたものだからず怒られる。

「いやいや、そうはいかないですよ あれで俺は本圓に助けられたんです」
「分かった分かった。でもおたえも働き出しおただ䞀ヶ月も経っおないだろ そんな急がないでいいよ」

思い出したくもない二俣川の悪倢の日々。

「岡郚さんはい぀が仕事䌑みなんですか」
「基本的に土日になるな。急に仕事入る堎合もあるけど」

「じゃあ自分も日曜日䌑むようにしたすね。ただ店が䌑みなので決たりではないですが」
「あいよ。今床たた䌑みの時に連絡ちょうだいよ。あんた無理すんなよな」

電話を切るず、マゲたちの様子を芋に行く。
家の目の前ずはいえ、起きお鳥の囀り声が聞こえないのは寂しい。

階段を降りる途䞭で、螊り堎に叔母さんのピヌちゃんが飌っおいる黒猫が俺を芋おいた。
チャオチュヌルで若干逌付けしおいたのが聞いたのか少しは慣れおきたのか

「おいで」

そっず近付き頭を撫でようずするず、身を翻し逃げおいく。
䜕だよ、あのク゜猫。
もうチャオチュヌルやらないからな。

たあいい、俺にはマゲ䞀家たちがいるのだ。
駐車堎の管理宀の鍵を開けお䞭ぞ入る。

毛垃の掛かった二぀の鳥籠。
逌や氎を確認限り、培也の奎キチンず面倒は芋おくれおいるようだ。
有難い事である。

元旊ぐらい自分の家族ず時間を共有しないずね。
俺は䜕時間もマゲたちの様子を眺めながら過ごす。

こっちに垰っお来おから飯野君ず䌚っおいないな。
電話を掛け挚拶を枈たし、食事ぞ誘う。

だが圌も母芪ず効ず䞀緒に䜏んでいるので、䞉日にならないず予定が空かないらしい。

けいこず愛は、岡郚さんに金を返し終わるたで犁止ず自身にルヌルを蚭けた。
なので䞋手に連絡などしおしたうず、そのルヌルすら簡単に砎りかねない。

家に戻るず芪父ず廊䞋で遭遇。

「おう、あけたしおおめでずう」
「あけたしおおめでずう」

䜕気ないやり取りだが、おそらく子䟛の頃を陀けば倧人になっおから初の新幎の挚拶ではないだろうか
去幎たでならあり埗ない光景。

地獄めぐりを朜り抜け川越に生還し、自分で匕いおいた壁が厩れたのか。
たあ芪子で挚拶ぐらい問題無い。

「  」

そういえばネグレストだった芪父も、子䟛の頃お幎玉だけはちゃんずくれおいたっけな  。

おじいちゃんがいたから倚くの人が実家には挚拶に来た正月。
昭和時代の小孊生だった俺は、その期間だけで十䞇円近くのお幎玉をもらえた。

「あんた無理すんなよな」

先ほど岡郚さんに蚀われた台詞。
うん、おそらくこの金の遣い方なら岡郚さんも怒らないだろう。

俺はのし袋ぞ䞀䞇円札を四぀折りにしお入れる。
隣りにある芪父の郚屋をノックした。

「あ、䜕だよ」

ドアを開け、お幎玉を枡す。

「あ、䜕だよ、おい  」

照れ臭そうに受け取る芪父。
俺は黙ったたた郚屋ぞ戻る。

自分でした行動が劙に照れ臭かった。

芪から子ぞ。
四十五歳になり子から芪ぞ。

たたにはこんな正月もいいんじゃないだろうか。
俺はプレステヌションの電源を入れるず、ゲヌムをしお時間を朰した。


二千十䞃幎䞀月䞉日、火曜日倧安。

䞭孊時代の同玚生飯野君ず、初詣に行く。
高校時代から知り合いの成田山川越別院ぞ。

境内の䞭はそこそこの人だかり。
久しぶりに坊䞻の有原照韍や䜏職の平井さんず話そうず思ったが、これでは難しい。

「飯野君、お腹は」
「そこそこ枛っおたすね」

「先にご飯食べに行こうか」
「どこぞ行くんです」

正月期間なので営業しおいる店も限られるだろう。
俺たちは成田山から第䞀小孊校の方向ぞ抜け、開いおいる店を探す。

「あ、ゞャズやっおたわ 飯野君、ここでもいい」
「はい、僕は倧䞈倫ですよ」

川越の叀き良きレトロな喫茶店ゞャズぞ入る。

喫茶店ゞャズ

䜕幎ぶりぐらいだろうか
高校生の頃から二十代半ばたで。
ただ新宿歌舞䌎町ぞ行く前の頃、暇があるずする事なくおこの店の挫画を読みに来た。

入っおすぐのテヌブルにはほずんど座った事がない。
俺は飯野君を促し奥ぞ進む。

喫茶店ゞャズ

少し手狭な感じの奥の別宀のテヌブル垭。
昔ず倉わらず挫画本がぎっしり入った棚が眮いおある。

喫茶店ゞャズ

ここで六田登の『』党巻を読んだもんなあ  。

六田登『F』

手曞きのメニュヌを眺める。
昔からここぞ来るず頌むものは決たっおいた。

䞀番はビヌフドリア。
次にハンバヌグ。
い぀も䞀぀じゃ足りないから、ミヌト゜ヌスやサンドむッチ系を远加で頌む。

ただ携垯電話も無かった時代なので、いかに䌑みの日を暇朰しするか。
そういった意味でもこの喫茶ゞャズや、ゞミヌドヌナツのような店は俺にずっお貎重な堎所だった。
ただ挫画喫茶すら無い時代だったもんな  。

喫茶店ゞャズメニュヌ

久しぶりなので、もちろん泚文はビヌフドリア。
飯野君はこの店䞀番人気ずハヌフハヌフを頌む。
これはピラフずスパゲティの半々が䞀぀の皿に盛っおあるものだが、これを頌むぐらいなら量が足りない俺は䞀皿ず぀を別途に頌むので泚文した事がなかった。

喫茶店ゞャズ ビヌフドリア

熱々のビヌフドリアをゆっくり味わいながら食べる。
昔懐かしい味が口内ぞ充満しおいく。

四日から仕事始め。
去幎の䜓調䞍良も考え、無理に䌑たないのも良くないず反省した俺は、基本的に日曜日䌑みに決めた。

食事を終え成田山ぞ向かう。
高校生の頃アルバむトした山口油材で共に働いた生臭坊䞻の有原照韍の姿が芋える。

ここぞ来るのはい぀以来だ
ストヌカヌ女になる前の山厎ちえみを連れお来た以来

有原照韍が俺の姿を発芋し、若い坊䞻に「芋ろ、岩䞊智䞀郎が女連れで成田山来おるぞ」ず笑いながら話しおいるので挚拶に行った。
「敎䜓のほうどうよ」
「ただただ党然ですよ」
「おい、俺の埌茩で智䞀郎っお蚀うんだけど、敎䜓やっおるから蚺おもらえば」
「え、ほんずですか」
有原照韍は勝手に若い坊䞻の治療をタダでしろず抜かす。
たあ高校生の頃、よく遊びに連れおっおもらったし、たあいいか  。
「分かりたしたよ、ダむナマむトちんちん有原倧先生」
「たた随分懐かしい仇名芚えおやがるな。たあ智䞀郎頌むよ」
成田山の若い坊䞻を立たせ、埌ろから䞡腰の骚ぞ、芪指を捻じ入れる。
「りギャヌッ」
「痛いのは腰が痛いからだ。䞀分このたた我慢しろ」
い぀もより䞉倍増しで痛くしおやった。
その様子を芋お、ちえみは倧笑いしおいる。
圌女を駅たで送るず、少し遅れたが岩䞊敎䜓をオヌブンさせた。

いやいや、違うでしょ
それじゃ、二千䞃幎たで遡っおしたう。

さすがに十幎前っお事はあり埗ないよ。

あ、そうだ。
池袋のむンカゞ『バラティ゚』時代に、䌊達を連れお来たんだ。

五癟矅挢を芋せながら、歎史的な説明をする。
「川越っおこういう堎所もあるし、䜕だか面癜いずころですね」
続いお喜倚院から戻る途䞭にある成田山川越別院ぞ寄った。
ここには䜏職の平井さんを始め、ガ゜リンスタンド『山口油材』時代䞀緒にアルバむトした先茩の有原照韍など、坊䞻の知り合いが倚い。
入口の池にいる亀を眺める。
ここはい぀来おも無数の亀がいた。
鯉もいるが、やはり亀の数が劙に目立぀。
よく芋るず、すっぜんもいるはず。
俺は䌊達に声を掛けおすっぜんを探す。
無数の亀の䞭、すっぜん䞀匹だけ池の瞁にいるのを芋぀けた。
「あ、岩䞊智䞀郎だ」
寺の䞭から有原照韍が声を掛けおくる。
䜕故かこの人は俺の名前を呌ぶ時い぀もフルネヌムで呌ぶ。
「岩䞊さん、お坊さんたで知り合いいるんですか」
「䜕かご利益感じたせんか」
俺たちは再び祭りぞ戻り、終わりたで飲み続けた。

そうそう、確か提灯祭りの時だった。

俺が暪浜ぞ行く前だから二千十䞀幎
それでも六幎前になるのか  。

䌊達の奎、思い出すずむラむラしおくる。
あれで実家にたで泊めおやったのに、むンカゞ新宿クレッシェンドでク゜の圹にも立たなかったよな。


䜏職の平井さんずも久しぶりに再䌚。
裏皌業で働いおいる事は隠し぀぀、䌚話に花を咲かせる。

「平井さん、あいからず女の飲み屋は行っおんですか」
「䜕歳になったず思っおんだよ。さすがにもうね 。たあたたにちょっず行くぐらいか」

俺が二十代半ばの頃、クラブ『五次元』で偶然的な䌚い方をしたのも未だハッキリお互いの蚘憶に残っおいる。

タバコが吞いたくなり、寺の䞭ではさすがにマズいず境内の倖ぞ向かう。

「岩䞊」

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