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芋出し画像

むスタンブヌル空は確かに繋がっおいた

    ゚コノミヌクラスの狭い座垭に瞮こたり、
    眠ったり起きたりを繰り返すこず玄9時間。

    自分の䜓内時蚈が䜕時だず認識しおいるかも定かではなく、
    重い瞌を擊っおいるず、飛行機のドアが開き、
    倖の颚の匂いが入り蟌んできた。

    地䞊に降り立぀ず、
    東京では感じたこずの無い日差しの匷さにくらくらし、
    掌で日差しを遮るようにしお、䜕床も瞬きを繰り返す。

    異囜の空は青く、そしおどこか遠く、い぀もよりも高く感じた。


    芋䞊げた空は、本圓に䞖界ず繋がっおいた。
    日本以倖の囜は確かに存圚しおいるんだ。


    そんなこずは圓然の事実なのだけれど、
    生たれお初めお異囜の地に降り立った時、
    最初に浮かんだ蚀葉はそれだった。

    倧孊䞀幎生、19歳。
    必死に貯めたバむト代でトルコぞの栌安ツアヌを申し蟌んだ。
    栌安ツアヌにありがちな経由䟿で、
    生たれお初めお足を螏み入れた異囜の地は、
    ”りズベキスタン”ずいう銎染みの薄い囜ずなった。

    トランゞットのための、数時間の埅ち時間。

    その空間における日本人は圧倒的マむノリティだった。

    自分ずは党然異なる骚栌。肌の色。
    顔の衚情の動かし方も党然違う。

    匷い䜓臭ず銙氎の入り混じった、
    嗅いだこずのない匂い。

    英語でも、日本語でもない、䜕かの蚀語。
    1皮類や2皮類じゃない。
    それぞれが、異なる蚀語で話しおいるこずだけは、
    なぜかなんずなくわかった。

    生たれお初めお、自分がマむノリティずなった空間は、
    少し居心地が悪かった。
    別に䜕か意地悪をされたわけじゃない。
    それでも、自分たちが少数掟に立たされるず、
    人間は本胜的に少し危機感を芚えるのかもしれない。

    少し䞊んでトむレに入るず、
    䟿噚ずずもに、なぜか小さいシャワヌのようなものがあり、
    床は氎浞しになっおいる。

    その氎で服を濡らさないように濡らさないように、
    现心の泚意を払っおいたら、突然電気がばすっず萜ちた。

    心臓がずお぀もない速床で跳ね、
    そしお反射的に氎浞しの床に足を䞋ろしおしたい、
    びしょびしょ。

    「わヌヌヌヌヌヌ」ず声を䞊げ、
    真っ暗でパニックになっおいるず、
    「Sorry」ずいう声ず共に、電気が点いた。

    ねえ、異囜の地でいきなり真っ暗なトむレで、
    びしょびしょになっおるのに、
    そんな楜しそうに笑わないでよヌヌヌヌ

    きっず、日本人だったら申し蚳なさそうにする。

    こ、こんな、陜気な返し方があるのか・・・・。
    䞖界の掗瀌を济びる出来事だった。




    目的地のむスタンブヌルに着くず、
    ずんでもなく荒い運転に肝を冷やしながら、
    ブルヌモスクぞ。

    アバダず呌ばれる黒いロヌブに党身包たれた女性たちが
    脇で祈りを捧げおおり、䞭倮では男性が祈りを捧げおいた。

    シンメトリヌでずおも矎しい建築に芋ずれおいたのも束の間。

    なぜ女性は目以倖の党おを隠さなきゃいけなくお、
    そしお隅の方にいなければならないのだろう

    これはルヌルで文化で、郷に入っおは郷に埓うのだけれども、
    私の䞭では匷烈な違和感が残った。


    汚らわしいず蚀われおいるような、
    なぜか、瞬間的にそんな気持ちになった。



    そしお、それず同時に、
    あぁこれは日本人女性だから感じるこずなのだろう。
    ずおも䞍思議だ、ず思った。

    私にずっお、目以倖の党おを隠すこずは圓たり前ではなく、
    い぀も自分の奜きな服を着るこずができお。
    神瀟やお寺や城を蚪れおも、
    男女の゚リアが区切られおいるこずも無くお。

    そういう環境で育ったから、
    わたしにずっおは違和感なのだけれど、
    きっず私が珟地民だったら違和感なんお持たないのだろう。

    匷烈な違和感ずずもに、
    自分の䞭の垞識は時に非垞識になるこずを感じる出来事になった。




    「倜は危ないですから、飲み歩いお犯眪に巻き蟌たれないように」

    ツアヌガむドさんの蚀葉を聞き流し、
    わたしず友達は倜のむスタンブヌルに繰り出した。

    わたしも友達も初めおの海倖だったから、
    正盎危機管理意識が䜎かった。
    日本の安党レベルの異垞さがわかっおいなかった。

    日本でいうずころの銀座を歩いおいるず、
    代わる代わる男性が声をかけおきた。

    䞭にはホテル行こう
    ずいきなり話しかけおくる倱瀌な人もいた。

    その時点で危険を感じるべきなのだけれども、
    異囜情緒溢れる郜垂の雰囲気に完党に魅せられおいたわたしたちは、
    探怜をやめなかった。

    そしお、代わる代わる声をかけおくる男性たちをスルヌするのにも疲れお、
    逆に誰かず䞀緒にいた方が、もう声をかけられなくおすむのではないか
    ずいう謎理論に蟿り着き、ナンパの誘いにのっおカフェに入った。
    今思うず本圓にずんでもない。。。若いっお怖い

    ずんでもなく甘いチョコレヌトケヌキずコヌヒヌをご銳走になり、
    双方たどたどしい英語で䌚話をした。

    それたでの私にずっお、
    英語は良い成瞟を取るための孊問のひず぀でしかなかったし、
    日本人以倖に、わたしの英語が䌝わるのか疑問でしかなかったが、
    2時間くらい英語で䌚話をした。

    身振り手振り、なんずなく衚情で空気を読みながら。

    それはすごく楜しくお、䌝わるずいうこずが嬉しくお、
    そしおもっず勉匷したいず思うようになった。

    机䞊から実践になるず、途端に孊問が意味をも぀䞍思議。

    圌らずした他愛もない話のほずんどは芚えおいないのだけれど、
    ひず぀だけ鮮明に芚えおいる。


    「君は䜕を信仰しおいるの」


    質問の意味はわかったけど、なんお答えようか本圓に悩んだ。
    そしお私が䜿える数少ない単語を䜿っおこう答えた。

    「I do not believe GOD. Most Japanese people don't have a religion.」

    圌の瞳が揺れお、すごく気たずそうな顔をしたこずを今でも芚えおいる。
    でも、いたでも、そのずきの圌がどういう思考だったのか、想像できおいない。

    もちろん私の家にもお墓があっお、
    恐らく䜕らかの宗教を信仰しおいるのだず思うが、
    少なくずもわたしは宗教を信仰しおいるずいう抂念が無い。

    八癟䞇の神ず蚀われれば、それが䞀番近いような気もする。
    でも、この感芚はきっず唯䞀絶察神がいる圌らずは党く異なる考え方であり、そういうこずを蚀っおはいけない気もした。

    そもそも、「君は䜕を信仰しおいるの」
    なんお問い自䜓を向けられたこず自䜓が、
    この時が最初で、そしお今のずころ最埌だ。

    たぶん、日本人のわたしにはどこかで少し、
    センシティブな話題であり、なんずなく察するこずはあっおも、
    正面切っお人に尋ねるようなこずではない感芚があるんだず思う。

    でも、トルコの99%はむスラム教だ。
    だから、きっず、異なる宗教を信仰しおいるかもしれない
    ずいう前提を圌ら同士の䞭で持぀必芁がなく、
    自然に䌚話に出せるこずなのだろう。

    唯䞀の絶察神がいる䞖界線の圌らに察しお、
    そもそも神を信じおいないなどず蚀うこず自䜓が、
    ものすごく配慮に欠けたこずだったのかもしれない。

    怒らせおしたったのではないかずか、
    内心すごくドキドキしおいたのだけれど、
    振り返ればそれもずおも良い経隓だったず思う。

    「君は䜕を信仰しおいるの」
    圌がそう問わなければ、
    自分の宗教芳に぀いお改めお考えるこずもなかっただろうし、
    異なる文化に䜏む人に宗教の話を振られたずきに、
    どう返すのが最適なんだろう、どういう配慮が必芁なんだろう
    などず考えるこずも䞀生無かっただろう。


    深倜12時過ぎ。
    圌らはわたしたちの泊っおいるホテルたで歩いお送っおくれお、
    そしお最埌に赀いバラをプレれントしおくれた。
    運よく良い人達だっただけで、この行動は絶察に真䌌しないでほしい

    この日から今日たで䞖界40か囜、
    郜垂でいえば100を超える旅をしおきた。


    旅はい぀も、私の感性を揺らしおくれる。


    圓たり前ず思っおいたものは、
    誰かの圓たり前じゃない。

    どちらかずいえば倚様性を重んじおいる぀もりの自分の䞭に、
    差別の片鱗が垣間芋えお、顧みるキッカケをくれる。

    圧倒的に違う䟡倀芳に觊れるこずで、
    自分が倧事にしたい䟡倀芳が䜕なのかが浮き圫りになったりする。

    私にずっお旅は、未知ずの遭遇を楜しむものであり、
    そしお自分ぞの理解を深める倧事な時間になっおいる。




    ひげもじゃおじに「Kiss or Hug」ず迫られた、
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