フィンランドの毛糸屋で出会ったニットデザイナー ジェニー・アンサー
こんにちは。igenのMaikaです。
今年6月、 約1か月の北欧旅の最後に訪れたヘルシンキでニットデザイナーのJenny Ansah(ジェニー・アンサー)と出会いました。
その日は長旅の疲れもありチェックアウト時間ギリギリに起床し、夕方のフライトまでの限られた時間をヘルシンキの市内で過ごすことにしました。

ジェニーとの出会い
どこに行こうかな・・・と考えていた時に思いついたのが、以前友人がおすすめしてくれた毛糸屋『Sunday Knit Club』でした。
2025年1月にOPENしたばかりの毛糸屋で、オリジナル毛糸のほかフランスのFontyやノルウェーのSandnes Garnなどこだわりの毛糸を取り扱う素敵なお店です。店内にはカフェスペースもあり、編み物をしながらゆったり過ごせるのも魅力です。

素敵な品揃えに目移りしながら毛糸を選んでいると、声をかけてくれたのが店員のジェニーでした。
毛糸の種類や特徴について丁寧に教えてくれる彼女と話しているうちに、話題は少しずつお互いの話に・・・。
私はデンマークの手芸学校に留学し、現在は日本で編み物のワークショップを開催していること。
そしてジェニーも、学生時代に交換留学で仙台で暮らしていたことがあり、日本とは馴染みが深いことを教えてくれました(後から私たちigenと同世代だと分かり、さらに親近感が湧きました!)。
そんな会話の中で、ふと彼女が身につけていた素敵なスカーフに目が留まり、デザイナーを尋ねると、なんとジェニーがデザインしたスカーフとのこと。
フィンランドの編み物雑誌『Laine Magazine』にも掲載されたパターンだと教えてくれました。

私は、彼女の明るく親しみやすい人柄と素敵なデザインセンスに、すっかりファンになってしまいました。
ジェニーと編み物について

豊かな自然とさまざまな文化が混ざり合う、東ヘルシンキに暮らすジェニー。
彼女が編み物と出合ったのは幼い頃。おばあさんから編み物を教わったことが始まりでした。
小学校の頃にはすでに手仕事が得意だったというジェニー。
でも、ある日編んでいたミトンの目がほどけてしまったことで、その後しばらくは編み物から離れていたそうです。
そんな彼女が再び編み物を始めたのは大学生のとき。
素敵なニットウェアを着こなす人たちを見て、
『自分が身につけるものを、よりサステナブルに、自分らしいものにしたい』と思い、再び編み針を手にしました。

『Verso』というリブ編みのビーニーをデザインしたことをきっかけに、ジェニーはニットのデザインを始めます。
やがて彼女にとって、編み物は自分自身を表現するための大切なものとなっていきました。
ジェニーのデザインの特徴は、シンプルでありながらケーブル編みやボッル編みなどが印象的に使われていること。
自身のデザインを『自然から受けたインスピレーションにひとひねりを加え、日々の暮らしの中で心地よく着られるニットウェア』と表現しています。
実際に彼女のパターンには草原を意味する「Niitty」や、畑を意味する「pelto」、リンゴンベリーを意味する「Puolukka」など、フィンランドの自然を感じさせる名前が数多く登場します。
それぞれの作品を眺めていると、赤いベリーが実るフィンランドの森や、秋の日差しに照らされてどこまでも広がる麦畑など、彼女が目にしているであろうフィンランドの風景が浮かんでくるような気がします。

また、ジェニーは「誰もが着たときに心地よく感じる」ことを大切にデザインをしているとのこと。
例えばサイズ展開をするとき、大きいサイズに合わせて単に模様の数を増やしてしまうと、作品全体の印象が変わってしまいます。
どのサイズを着ても体にフィットし、ニットそのもののデザインが大きく変わらないように・・・。
ジェニーの「着る人」「編む人」それぞれに寄り添った想いがデザインに反映されているのだと思いました。
今年3月には、そんなこだわりが詰まったパターンブック『MY CITY MY STITCHES』を出版し、ニットデザイナーとして活躍の場を広げているジェニー。
英文パターンはRaverlyで購入できるので、ぜひみなさんも、彼女の素敵な作品を楽しんでいただけたら嬉しいです。

ヴェフナスカーフのワークショップ
今回、ジェニーとの偶然の出会いをきっかけに、igenと一緒に東京でワークショップを開催することになりました。
ワークショップで編むのは、ヴェフナスカーフ(Vehnä Scarf)
もともとあったヴェフナショールをベースに、日本の気候にも合う、普段使いしやすいスカーフとして今回のワークショップのために新たにデザインしていただきました。

ヴェフナ(Vehnä)とは、フィンランド語で「小麦」という意味。
ケーブル編みと麦の穂を思わせるステッチによって、まるで小麦畑のような景色が浮かび上がるスカーフです。
自然からのインスピレーションをデザインへと落とし込む、ジェニーらしさが詰まった作品です。
使用する毛糸は、フィンランドの紡績所Idän Kehräämö(イダン・ケラーモ)のフィンランドウール100%の毛糸。

igenのShizunoが実際に現地を訪れて出会ったこだわりの毛糸です。
ぜひ下記の記事も合わせてご覧ください。
ワークショップでは、ジェニー本人から直接編み方を教わるだけでなく、デザインが生まれた背景や、フィンランドでの編み物や暮らしについてのお話も聞けたらと思っています。
フィンランドの自然に想いを馳せながら、一緒に手を動かす時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。
ジェニー・アンサーと編むヴェフナスカーフのワークショップ
※こちらのワークショップは満席になりました
フィンランドのニットデザイナー ジェニーをお迎えした編み物ワークショップ。小麦をイメージした「ヴェフナスカーフ」を編みながら、フィンランドの編み物や暮らしに触れていただける特別な2時間です。
ワークショップではスワッチを編み、パターンに出てくる模様編みを学んでいただきます。当日は通訳としてigenのメンバーがサポートに入ります。
◯日程:10月16日(金)
午前の回 11:00〜13:00
午後の回 15:00〜17:00
◯参加費:¥12,540
(材料費・パターン・スカーフ1枚分の毛糸込み)
◯会場: ビネバル出版北欧留学情報センター
新宿区東五軒町2-11 奥村ビル2階
東京メトロ東西線「神楽坂駅」より徒歩5分
JR「飯田橋駅」より徒歩10分
