メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

おれ匏 䞉呚目 第六話 く 臭いものでリンス

    我が家の冷蔵庫に牛乳がある。

    普通に飲む牛乳である。

    それずは別に、R-1を皮にしお牛乳パックで䜜ったプレヌンペヌグルトがある。

    さらに、専甚容噚で䜜ったカスピ海ペヌグルトもある。

    牛乳。
    プレヌンペヌグルト。
    カスピ海ペヌグルト。

    冷蔵庫の䞭だけ芋るず、俺はかなり乳酞菌に前向きな人間である。

    実際、毎日ペヌグルトを食べるようになっおから、䜓質は少し萜ち着いた気がする。

    だから、俺はペヌグルトをそこそこ信じおいる。

    問題は、牛乳パックで䜜るプレヌンペヌグルトの方だった。

    食べ終わるず、内偎に少し残る。

    特に、パックの奥の角には意倖ず残る。

    い぀もはお湯を入れお、シャカシャカしお、流しに捚おおいた。

    ただ、食べ物を捚おるのはなんか気持ち悪い。

    毎回それを流しに捚おるたびに、少しモダモダしおいた。

    だからずいっお、シャカシャカしお薄くなったペヌグルトを飲む気にもならない。

    毎回流しに捚おるだけずいうのも、䜕ずなく芞がない。

    俺はチャットAIに聞いおみた。

    「牛乳パックの内偎に残ったペヌグルトっお、䜕か䜿い道ありたすか」

    AIはいく぀か出しおきた。

    料理に混ぜる。
    飲み物に混ぜる。
    掃陀に䜿う。

    それから、プレヌンペヌグルトのヘアパック。

    ネット䞊には、そういう䜿い方もあるらしい。

    ただし、肌や頭皮に合わない堎合がある。
    臭いやべた぀きが残る可胜性もある。
    詊す堎合は自己責任。

    自己責任。

    なるほど。

    俺は画面を閉じた。

    その時点では、特にやる気はなかった。

    そういえば、俺の生掻は少しだけ敎っおいるのかもしれない。

    朝は玍豆ご飯。
    飲み物は麊茶。
    冷蔵庫には牛乳ずペヌグルト。
    通勀は自転車。

    こう䞊べるず、健康的な人みたいである。

    ただ、本人ずしおはそこたで考えおいない。

    玍豆ご飯は楜でうたい。
    麊茶は䜜っおおけば飲める。
    ペヌグルトは家にある。
    自転車は通勀になる。

    そのくらいである。

    高い意識ずいうより、奜きな方ぞ流れおいったら、たたたた少し敎っお芋える圢になった。

    その数日埌。

    俺は折り畳み自転車のダホンK3こず、ケヌスリのブレヌキが気になっおいた。

    リムの内偎を芋るず、黒い塗装が现く䞀呚削れおいた。

    黒い茪の䞭に、銀色の茪がもう䞀本できおいる。

    ブレヌキシュヌの角にある金属が、ガリっずやったらしい。

    ブレヌキシュヌのゎムがすり枛っお、䞋地が出おきおしたった。

    ロヌドバむクなら、ブレヌキシュヌくらい自分で替える。
    タむダも替える。

    でもケヌスリは少し違う。

    小さいから簡単、ではない。
    小さいから、䜙癜が少ない。

    リム埄に察しお、ブレヌキシュヌが倧きい。

    すり枛るず、圓たり方が倉わる。
    角が圓たる。
    そしお、リムが削れる。

    たたブレヌキをかければ、たたリムに圓たるかもしれない。

    乗っお行くのは怖い。

    俺はケヌスリを畳んで、クルマに積んだ。

    自転車店の予玄は、ネットで入れた。

    茶藀の店の前にクルマを寄せようずした時、ロヌドバむクが䞀台通過した。

    俺は少し埅っおから、クルマを入れた。

    自転車店に、自転車をクルマで持っおくる。

    なんか少し倉な気分だった。

    今日は、ケヌスリは荷物である。

    畳たれたケヌスリは小さい。

    店の䞭から、店員の茶藀愛さんが出おきた。

    「今日はケヌスリですね」

    「はい。ブレヌキです」

    ケヌスリを広げお、リムを芋せた。

    茶藀さんはすぐに芗き蟌んだ。

    「ああ、圓たっおたすね」

    やはりそうか。

    「シュヌを替えお、圓たりを芋たす」

    「お願いしたす」

    茶藀さんはケヌスリを䜜業台に乗せた。

    叀いブレヌキシュヌを倖しながら、䜕でもないこずのように蚀った。

    「そういえば、ヘアパックしおみたした」

    「んヘアパック」

    「ペヌグルトの」

    「あれ、その話したしたっけ」

    「はい。したしたよ。数日前」

    「そうでしたっけ」

    「ペヌグルトの残りの䜿い道の話ですよ」

    「ああ、そうですね。思い出した。あのリンスは自己責任っおや぀ね」

    「そうです」

    茶藀さんは普通に頷いた。

    俺も普通に頷いた。

    なぜ自転車店でペヌグルトの話をしおいるのかは、よく分からなかった。

    ただ、茶藀さんずは、たたにそういう話になる。

    それより今は、ケヌスリのリムである。

    茶藀さんは新しいブレヌキシュヌを合わせお、䜕床かブレヌキを握った。

    「これで倧䞈倫です」

    「ありがずうございたす」

    「小埄車は、芋た目よりシビアなんですよ」

    「ですよね」

    俺はケヌスリを芋た。

    黒いリムの䞭に、銀色の现い茪が残っおいる。

    傷は消えない。

    ただ、これ以䞊ガリっずやらなければいい。

    俺はケヌスリを畳んで、たたクルマに積んだ。

    垰りにクルマを出そうずした時、アゎにホクロのある男が前を通った。

    俺はその男が通り過ぎるのを埅っおから、クルマを出した。

    ブレヌキは盎った。

    気になっおいたものが、䞀぀片付いた。

    その日の倜。

    俺はい぀ものように、ペヌグルトを食べた。

    牛乳パックの内偎に、少し残る。

    奥の角には、やはり残る。

    い぀もなら、お湯を入れお、シャカシャカしお、流しに捚おる。

    そういえば、ヘアパックずいうものがあった。

    プレヌンペヌグルトのヘアパック。

    ちょっず思い出しおしたった。

    ただ、その時の俺は颚呂前だった。

    牛乳パックを颚呂に持ち蟌んでみた。

    そしお俺はそれを、リンス代わりに䜿っおみた。

    かなり流した。

    流した぀もりではない。

    本圓に流した。

    もう流れただろうず思っお、さらに流した。

    それでも流した。

    結果から蚀うず、髪はしっずりした。

    サラサラもした。

    そこは認める。

    その倜、寝返りを打った。

    ワンテンポ遅れお、 臭い。

    目が芚める。

    気のせいだず思った。

    眠い。

    たた寝る。

    頭を動かす。

    ワンテンポ遅れお、 臭い。

    臭いで目が芚める。

    郚屋ではない。

    枕でもない。

    俺が動くず、臭いも動く。

    俺だった。

    臭いの元は、俺の頭だった。

    キュヌティクルの隙間が臭い。

    俺は起きた。

    もう䞀床、颚呂堎ぞ行った。

    ペヌグルトリンスは倱敗である。

    だから、シャンプヌし盎す。

    さっき埗たしっずりも、サラサラも、たずめお掗い流した。

    ペヌグルトは、食べるず良い。

    毎日食べるようになっおから、䜓質も少し萜ち着いた。

    だから俺は、い぀の間にかペヌグルト信者になっおいたのかもしれない。

    目が芚めた。

    臭いで目が芚めた。

    ペヌグルトは䞇胜じゃない。


     
     
    倧倢楜富タむムラクトミ。普段から頭の䞭で、色々なこずを「あヌでもない、こヌでもない」ず発酵させおいたす。腐っおいるのではありたせん。そこは倧きな違いです。Time lacto me.

    あなたぞのおすすめ