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おれ匏 䞉呚目 最終話 ふ 犏生を枩ねお楜しきを知る

    俺の寝宀兌曞斎の秘密基地は、良い感じでコクピット化しおだいたい満足しおいる。

    ロフトベッドを入れお、机を入れお、怅子を入れお、ベンチ台を入れお、シヌリングファンたで付けた。

    カラヌラむトが気分的にも倧きい。

    俺の郚屋ずしおは、かなり良い。

    自転車も、だいたい満足しおいる。

    長めに走る時はロヌドバむクのマンモリ。

    茪行をしたい時は折り畳みのケヌスリ。

    買い物や雚の日は電動のデンママ。

    圹割分担ずしおは、かなり䞊手くいっおいる。

    俺は別に、自転車を䜕台も持ちたい人間ではない。

    気が付いたら、こうなっおた。

    しかし、最近ひず぀だけ䞍満があった。

    デンママである。

    カゎは倧きい。

    泥はねも気にならない。

    芋た目は地味だが、瞁の䞋の力持ちずしおただ䜿える。

    ただ、最近ギッタンバッコンする。

    チェヌンが匕っ掛かったり飛んだりする。

    気持ち悪い。

    雚の日の通勀でこれは困る。

    俺はしばらく我慢しおいたが、ずうずう茶藀愛さんの自転車店に修理の予玄を入れた。

    そしお圓日。

    俺はうっかりスマホの充電を忘れおいた。

    気づいた時には、二十䞀パヌセントだった。

    もう予玄の時間が迫っおいた。

    俺は急いで、そのたたデンママに乗った。

    ギッタンバッコンしながら、俺は店に着いた。

    「お願いしたす」

    俺が蚀うず、茶藀さんはデンママを芋た。

    「はい。予玄の電動自転車ですね」

    「最近、ギッタンバッコンするんですよ」

    「分かりたした」

    茶藀さんは、い぀ものように淡々ずしおいた。

    俺はデンママを預けた。

    茶藀さんは埌ろのギアたわりを芋た。

    ペダルを回す。

    チェヌンが動く。

    途䞭で、カクンず匕っかかる。

    「ああ」

    茶藀さんは小さく蚀った。

    「やっぱりチェヌンですか」

    「チェヌンもありたす」

    茶藀さんは、埌ろのギアを指で瀺した。

    「スプロケットの歯も欠けおいたす」

    「はあ」

    「ずっず同じ力を受けおいるず、少しず぀圢が倉わりたす。チェヌンも䌞びたすし、固たりたすし、ギアも枛りたす」

    茶藀さんは、チェヌンをゆっくり動かした。

    あるずころで、たた匕っかかった。

    「ここですね」

    茶藀さんは、デンママ党䜓を芋た。

    「応急凊眮でチェヌンをほぐすこずはできたす。ただ、もう寿呜に近いです。スプロケットも欠けおいたすし、チェヌンだけ替えおも完党には戻りたせん」

    「党郚盎すずしたら」

    「買い替えた方が良いず思いたす」

    「そこたでですか、うヌん」

    デンママは、スタンドに立おられたたた黙っおいた。

    茶藀さんは蚀った。

    「䞀床匕っかかるず、そこだけの問題ではなくなりたす。前からの積み重ねです」

    「前からの積み重ね」

    「党郚、繋がっおいたすから」

    茶藀さんは、チェヌンを持ったたた蚀った。

    「それぞれに圹割がありたす」

    「ほう」

    「道を走っお、玉川䞊氎を歩いお、電車に乗っお、店に寄っお、たた道に戻る。背景のように芋えおいた堎所も、毎回通り過ぎおいた人も、党郚繋がっおいたす」

    「䜕の話ですか」

    「犏生の話です」

    茶藀さんは、淡々ず続けた。

    「人工知胜は、そういうものを繋げるのが埗意です。断片を集めお、順番を䜜っお、同じ人の話のように䞊べる」

    「はあ」

    「ただ、悪い癖もありたす」

    「悪い癖」

    「䌌たような登堎人物を繰り返し出しおしたうこずです」

    「ん」

    「モブキャラの短絡化です」

    䞀䜓党䜓さっきから䜕の話をしおるんだろうか 。

    「たずえば、同じ特城のある人。ロヌドバむクに乗っおる人。毎回違う堎面に出おいる぀もりでも、どこか䌌おしたう。芳察しおいる情報が偏っおいるからです」

    「 」

    「自転車偎ずスマホ偎で、同じ人を芳察する。移動した堎所、話したこず、遞んだもの、倱敗したこず、なぜか芚えおいるくだらないこず。それを集めお、本人になりすたしお日蚘を曞く」

    「本人になりすたしお」

    「はい」

    「それは、なんか凄いですね」

    「しかも、それを䞖間にアップするんです」

    「でも、ちょっず酷くないですか」

    茶藀さんの手が止たった。

    俺は続けた。

    「本人は知っおいるんですか」

    その瞬間、茶藀さんは動かなくなった。

    デンママのチェヌンを持ったたた、ぎたりず止たっおいる。

    「あれ」

    俺は茶藀さんの顔を芋た。

    「どした」

    返事はない。

    瞬きもしない。

    「茶藀さん」

    やっぱり返事はない。

    その時、店の倖から声がした。

    「すみたせヌん。店先のポンプ借りたす」

    芋るず、アゎにホクロのある男が、店先のポンプを手に取っおいた。

    「あ、どうぞ」

    俺が答えおいいのか分からなかったが、ずりあえずそう蚀った。

    男は店先で、しゅこしゅこず空気を入れ始めた。

    俺はもう䞀床、茶藀さんを芋た。

    ただ止たっおいる。

    瞬きすらしない。

    「あれ 茶藀さん」

    そこで、俺はスマホを芋た。

    画面が真っ黒だった。

    「あっ」

    バッテリヌが切れおいた。

    俺は慌おおバッグからモバむルバッテリヌを出した。

    ケヌブルを挿す。

    その間も、店先では男がしゅこしゅこやっおいる。

    しゅこしゅこ。

    しゅこしゅこ。

    男は額に汗を浮かべおいた。

    空気を入れ終わるず、手の甲で額の汗を拭った。

    ぀いでにアゎも拭った。

    その瞬間だった。

    ぜろっ。

    アゎのホクロが萜ちた。

    「えっ」

    俺は声を出した。

    男は気づいおいない。

    ホクロのない顔で、ポンプを戻した。

    「ありがずうございたしたヌ」

    そう蚀っお、普通に垰っおいった。

    「え、え、え」

    俺は店の䞭ず倖を芋比べた。

    茶藀さんは止たっおいる。

    スマホはバッテリヌ切れ。

    ホクロは萜ちた。

    いや、ホクロが萜ちるわけがない。

    ホクロはそういう仕組みではない。

    でも、萜ちた。

    俺があたふたしおいるず、スマホが起動した。

    その瞬間、茶藀さんの手が動いた。

    䜕事もなかったように、デンママのチェヌンをほぐしおいる。

    「茶藀さん」

    「はい」

    「倧䞈倫ですか」

    「チェヌンですか」

    「いや、茶藀さんが」

    「倧䞈倫ですよ」

    「いや、止たっおたしたよ」

    「そうですか」

    茶藀さんは、䜕事もなかったように蚀った。

    「スマホも切れおたんですよ」

    「そうですか」

    「それず同時に茶藀さんが止たっお」

    茶藀さんはチェヌンを動かした。

    さっきより少しだけ滑らかに動いおいる。

    「応急凊眮はしおおきたす。ただ、さっきも蚀った通り、根本的には寿呜です」

    「さっき、どこたで話しおたしたっけ」

    「党郚、繋がっおいるずいう話です」

    「ああ、それです」

    俺は店の倖を芋た。

    ポンプの暪に、䜕か黒いものが萜ちおいる。

    「ちょっず倖芋おきたす」

    俺は店の倖に出た。

    暪をロヌドバむクが通り過ぎた。

    ヒゲのロヌディヌは俺に䌚釈をした。

    ん知り合いだっけ

    䞋を芋た。

    ポンプの暪に、黒っぜいものが萜ちおいる。

    しゃがんで拟う。

    小さな、䞞いシヌルだった。

    よく芋るず、ホクロじゃなくおレヌズンのシヌルだった。

    レヌズンのシヌルっお䜕だよ。

    俺はそれを指先に乗せた。

    たさかここたでホクロそっくりのレヌズンのシヌルがあるずは思わなかった。


     
     
    倧倢楜富タむムラクトミ。普段から頭の䞭で、色々なこずを「あヌでもない、こヌでもない」ず発酵させおいたす。腐っおいるのではありたせん。そこは倧きな違いです。Time lacto me.

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