
『夫のおっちょこちょいを科学する。ハインリッヒの法則と5Sが救う、夫婦の安全管理』
朝の忙しい時間、お茶を溢してテンパる夫。
焦りますよね。
で、騒いでいたのでどうしたの、大丈夫?
と声を掛けて状況を把握。
どうやら食器を片付ける際にランチョンマットを引っ掛けてしまったらしい。
ランチョンマットの上には子供の飲みかけのお茶があった。
それをぶちまけてしまった今の状況。
仕方なしに近場にある台所の手拭きタオルを差し出す。
夫はすぐさま受け取り、テーブルを乱雑に拭きそして床をガシガシと拭く。
ーー忙しいけど貴方が溢したのだからよろしくね。
と思いながら、横目で見ていると、その床を拭いたタオルで今度は椅子を拭き始める。
えーーーっ⁉︎床拭いてからの椅子⁇
ちょっ、上からだよ?そういうのはさ。
そう指摘したくなるのを喉の奥に押し込めて堪える。
これを咎めるとまた面倒なことになるのだ。
極限に焦っている彼に、今そんな事をいうのはナンセンス。
これは見守り一択なのです。
落ち着いて、穏やかな時にサラッと言うのが安全で確実だと私は思うのです。
ここで言ったら空気は最悪。
言い合いへと発展する危険性を察知し、ふうっと深呼吸をする。
溢した夫が行動し、全て完結させているだけまだましだよね。
ただでさえ忙しい朝の時間にそんな神経をすり減らすような言い合いは極力避けたい。
そう考えつつ、私は家事と言う名の仕事をこなし始めた。
夫もどうにか粗相の処理を貫徹したらしく、部屋へ戻って行った。
その後、洗面へ行くと、足元に不快感が…。
濡れている!?
床を見ると、あのタオルがべっちょりと直置きされ、この無惨な状態に唖然としました。
えええ、なにこれ⁉︎
しかも水滴もポタポタと落ちている。
この水滴は子供の仕業かもしれませんが…。
いやいやいやいや、これはどう言う意味なんだい?(笑)
まさかあとは宜しくねとでも?
…何も声掛けなしで放ったらかしかな?
え?これは当たり前の光景なんでしょうかね?
いや、おかしいだろ。
お前が粗相をしたんだよなあ?
これはアレだ、忙しさにかまけた甘えの精神。
大きな長男のスキルを発動させてますね。
まあ、忙しくて頭にそんな事はこれっぽっちも浮かばないんでしょうね。
…しかし、どんな頭でこんなことを平然とやって退けるのか。
不思議でならない。
ご実家ではお義母様が、無言で回収していたのでしょう…。
もしくは、粗相を拭う汚れ仕事は全て一手に担っていたのかもしれません。
…これはダメだよ旦那氏。
ああ、知らないんだなきっとさ。
この後の面倒事を。
洗濯機で洗う前に手洗いして細かな埃やら髪の毛やらを洗い流したり、何ならそのまま手洗いしてさ処理するってことを。
これは相当に精神的に負荷もありますよ?自分でさえ面倒なのに、人の粗相。
しかも大人で物が言える筈なのに、頼みもせず無言の丸投げ感ーー。
そかし、注意しようものなら、逆に怒りに火をつける行為なんですよね、これ。
「やろうと思ってた」だとか「そんな風に言わなくてもいいでしょう?」と反発されますね、ええ。
なるべくならこの無惨なお茶にまみれた濡れタオルが床面にぺっちょりと這いつくばっている現場を捉えた時点での説明が分かりやすいのは百も承知なのですが、今はまだ良くない結果が目に見えています。
尚且つ、精神状態を一気にマイナスへと加速させてしまう懸念は拭えません。
私はまだ気持ちに余裕があるのだ…ならここは飲み込むのが得策か……と、そのような考えに至りました。
…物音から彼が慌てているのが手に取る様に伺える。
うん、やはり今はダメだ。
それに体調が芳しくないと最近は、しきりに訴えてくる。
その上で癒えない疲労の色を駄々漏らしなのだ今も。
なのであったかい目で見守りますよ。
忍耐はね必要なのだと思います。
そうこうしているうちに、そろそろ出勤の模様。
このタオルは一先ず邪魔にならない様に寄せて床も拭いておきました。
まあ、聞こえない程度の愚痴はこぼしつつ。
…どうやらゴミ出しのタスクはこなしてくれたようです。
疲労が滲む朝、こちらも忙しい中とても有り難い。
彼は自分の仕事として認識してくれている。
やれる事はやる所、そこは嬉しいです素直に。
彼は知らないだけなんだ。
なので、彼に「あれ、洗っとくね」と妥協する形で声をかけてみる。
が、夫は「?」となっている。
「ほらあれ、タオルさ、雑菌湧くから洗っておくよ」
そう、彼には『貴方の後始末やっとくね?』とそんなニュアンスで伝えました。
それが私にできる精一杯の対策と判断いたしまして。
そう、一日中これが床にへばりついていたら嫌なのです。
臭くなるし。
こういうのは早めにやらないと破棄する羽目になりかねないのです。
忙しいと面倒ごとは放棄したくなるではないですか……。
余裕あればやりますけども。
まあまあボロいので、捨てる選択もあり得ます。
せめて雑巾にした方がいいかな?とも考えます。
何分、様々やりたいこともありましててですね……。
それはいいとして、今後旦那氏には色々と伝えていかないとなあ、と朝から頭をひねっているのですが。
体調も万全ではなくしんどいだろうから、労いつつ行ってらっしゃいと送り出してきました。
仕事がまた増えましたよっと。
とはいえ、精神的な枷は外れましたからよかったです。
日々モヤモヤと戦いつつ、今後の改善策を練らないと。
対応がわからなければこうもなるのかと気付かされました。
ここで、私が過去に工場勤務をした際、培ったトヨタ流『5S』を用い家庭での対策を洗い出してみようと思います。
整理
・いる物いらない物に分けて不要な物をなくす。
今回不要な物はなかった。
整頓
・お茶の放置厳禁!食後はすべてシンクという『物の住所』へ即移動。
・ランチョンマットの定位置を誰もが判断できるよう改善し、使用後は速やかに置き場へ戻し、使いたい時にすぐ使える状態にする。
清掃
・ただ乱雑に拭くだけではなく、濡れタオルの後処理までを『清掃ルール』として明確化する。
清潔
・掃除の順番の意味を知り、床の汚れを椅子に広げない衛生状態のキープ。
躾
・これらの一連のルールを、旦那さんと子供という『全従業員』に浸透・習慣化させる。
このように明確化すると、現時点での問題点なども浮き彫りになって改善しやすいですね。
ここで、私の頭の中にはさらにもう一つの言葉が浮かんでいました。
それが『ハインリッヒの法則』――いわゆる「ヒヤリハット」と呼ばれる、危機管理の法則です。
1件の重大事故の背景には、29件の軽症事故があり、さらにその裏には300件の「ヒヤリとした(ハッとした)異常」が隠れている、というもの。
「これくらい大丈夫だろう」と小さな異常を放置していると、心の緩みから次第に感覚が麻痺し、危険に慣れてしまいます。そうなると脳の危険察知能力はどんどん低下し、いずれ何かの拍子に大きな『ヒューマンエラー』を引き起こしてしまう。
家庭内での転倒や、焦りやイライラが引き起こす出勤時の交通事故など、取り返しのつかない重大事故へと繋がる恐怖を秘めているのです。
だからこそ、そうなる前に目を研ぎ澄まし、未然にリスクを摘み取る。
気づいた人間が動くことこそが、私の役目なのだろうと認識しています。
思えば、お茶やランチョンマットをテーブルに放置していた環境そのものが、今回の「事故」の引き金でした。
すべての罪を旦那さんに被せてしまっては、彼だってやるせない。
これはお互いに気をつけなければいけないポイントでしたね。
異常を放置せず、改善を重ねて、安全で快適な家庭を築く。
これこそが、私の今後の重要な課題だなと、朝の洗面所で深く胸に刻んだのでした。
さて、今日も一日頑張って行きますよー(^^)
ここまで読んでいただきありがとうございました!
針目なもでした♪