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地味な恋愛|孤独の翻訳ー上海⑫ ー


    空調の強い窓際
    上島珈琲店の白いテーブル
    光の反射が強い。

    上海では珍しく
    雲のない天気。


    何でずっと連絡できなかったの?
    心配してたのに。


    もう数週間、師範大にも通えていない。

    何もしていない。

    父に届いた壺のこと。
    センスーのこと。

    インインとは話せなかった。

    好きと言えば解決するような
    会話にも思えない。

    何で繋がっていたのか

    わからない。

    眉をひそめながら
    僕に話しかける。

    2人とも急に大人びたような
    気がした。

    貴方が何を考えているのか分からない。

    顔を伏せる。

    分からない。

    何度も。

    ごめんね。

    私たちは
    別れた方がいいかもしれない。

    私には分からない。

    あなたの問題も、
    解決する方法も分からない。

    そうしようか。

    ベンダン!!
    (ばか!!)

    あなたは悪くないんでしょ!

    ひんやりと通る声 

    目が合う
    インインは涙を流していた。

    事件はもう終わったのに…

    うん。

    そうなんだけどね。

    うん…

    ごめんね。

    また会えるかな?

    そんなの分かんないわ。

    澄んだ声。

    流れていく


    バルイーガ バ。
    うん。

    頬を近づける。

    手を握る。

    シャジャ。

    シャジャノン。

    さよならは?

    ゼイウェイ

    リーハイ!

    再見。

    一緒に外に出た。

    軽快に遠ざかる。

    ⸻

    見上げる。

    眩しさで目を瞑る。

    暑かったんだ。

    歩くと汗が垂れた。
    ちゃんと歩いてみた。

    現実に帰ってきた気がした。

    鉄格子のないマンションのドア。

    朱さんは冬瓜のスープを煮込んでいた。


    インインと別れたことを
    朱さんに伝えた。

    朱さんは鼻を膨らまして鍋に向かい
    不明白と叫んだ。


    ジンジンは眉をへの字に曲げて
    ペプシを煽りながら
    何度も頷いた。



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