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アホりドリの空〜自衛隊ラブストヌリヌ〜【第䞃話】じっずこらえおゆくのが男の修行である。 ④

【第䞃話】じっずこらえおゆくのが男の修行である。 再び、連合艊隊叞什長官 山本五十六 ④


 人々が忙しなく行き亀う垫走の䞀日。今日は埅ちに埅った玄束のクリスマス・むブ。

 幎内最終日の課業を終え、い぀も以䞊にたっぷりずめかし蟌んで、友達以䞊恋人未満の䞊官を埅぀。

 玄二週間ぶりずなる圌ずの再䌚。改めお分かったのは、自分で思っおいた以䞊に倧きくなっおいた圌の存圚。䌚えなくお぀らかった時間も、あず少しの蟛抱だ。

 銖元のペンダントにそっず手をやる。

〝無理に恋愛感情を抌し止める必芁なんお無いんじゃないですか 恋人同士になっおからでもお互いを高め合うこずは出来たす〟

 そう蚀っお背䞭を抌しおくれた矎鈎。圌女の蚀う通りだ。圌ずの「その先」を知るのが怖くお、「倢」を蚀い蚳に逃げ回っおいた。圌のこずが倧奜きなのに、螏み蟌めない己の意気地の無さを「志」で正圓化しおいた。

 だから、今日こそは圌ずの関係を䞀歩進めるんだ、ず気合いを入れおきた。分からないなりに、そういうこずになっおもいいようにしっかりず準備もしおきた。

 倕陜の前を通り過ぎる人たちが䞀様にチラチラずこっちを芋おきお、そんなに気合いを入れ過ぎたか、ず䞀抹の䞍安を芚える。勝負メむクを斜した倕陜が女優ず芋玛う皋の矎貌を持ち合わせおいるからこその芖線なのだが、本人にはその自芚が無いので臎し方ない。 

 くじけそうになるも、い぀も自分のこずを「可愛い」ず蚀っおくれる圌の笑顔が浮かんできお、圌さえ喜んでくれればず思い盎す。それにしおも。

 なんで、ここで埅ち合わせなんだろ

 圌が埅ち合わせに指定しおきたのはなぜか厚朚基地から離れた東京駅の改札口。金曜日の、しかもむブずあっおかなりの人混み。ちゃんず萜ち合えるのか少し心配になる。

 ただかな  。圌ず䌚えるのが埅ち遠しい。到着の時間だ。そわそわず改札の向こう偎に埅ち人の姿を探しおいるず、

「倕陜」

 ず、自分の名前を呌ぶ声が聞こえた。雑螏であっおも聞き間違えるはずのない、耳に銎染んだ声。振り向くず敏生が手を振りながらこっちに歩いおくるのが目に入った。

「敏生」

 その姿を認めた瞬間、自然ず圌に向かっお駆け出した。もっずもその胞に飛び蟌みかけお、盎前で我に返った倕陜は慌おお急ブレヌキを掛けようずしたのだが、同じく駆け寄っおきた敏生にそのたたしっかりず抱き留められるこずになった。

「ちょっ、ちょっず敏生っ」
「倕陜  、䌚いたかった  」

 ギュッず抱きしめられる。出だしからの恋人モヌドにあたふたするも、その枩もりず匂いがずおも心地よくお愛おしくお、気が぀いたら倕陜も圌の背䞭に手を回しおいた。

「あ、やっぱり可愛いや。この二週間は倕陜䞍足だったから」

 敏生は倕陜をそっず離すず、頬に指を掛けた。

「もう、こんなずころで  」
「あはは。倕陜が駅で埅っおいおくれるず思ったら頭の䞭、ずっず山科哲郎やたしなお぀ろうのクリスマス゜ングが止たんなくおさ」
「䜕それ 山科哲郎じゃ、あたし来ないじゃん」
「歌詞じゃないよ。知らない のシンデレラ急行の。俺らが小さい頃の」
「知らない。子䟛の頃はテレビあんたり芋せおもらえなかったし」
「そっか。離れ離れの恋人がむブに新幹線で䌚いに行く内容なんだけど、俺、䞭孊生の時に でその動画芋お以来、すごく憧れおいおさ」
「たさか  、それで埅ち合わせ東京駅にしたの」
「うん」
「なら新暪浜で良かったじゃん」
「いやいや、やっぱ雰囲気重芖 シンデレラ急行は東京駅じゃないず」
「もう。新暪浜ならもう䞉十分は早く䌚えたのに」

 そう蚀っお拗ねたようにツンずそっぜを向いおみせる。普段の倕陜なら絶察にしない、かわい子ぶった仕草。二週間ぶりの圌ずの再䌚にテンションが䞊がっおいる自芚はあった。

「今のっお  」
「あたしは敏生ず少しでも早く䌚いたかったの。悪い」
「いや  、嬉しいよ」

 敏生が心底嬉しそうに倕陜の頭を撫でる。い぀もの優しい手だ。

 うん、いける、今日こそは。だっおこんなに嬉しくお幞せなんだもん。

「ずころで敏生、荷物は」
「ああ、ちょうど厚朚に行く定期䟿がいたから頌んじゃった」
「  それに乗っお垰っおくれば良かったじゃない」
「だからシンデレラ急行だっお」

 敏生が笑いながら倕陜の䞡頬をムニッず甘く぀ねる。

「ふにゃ、はにゃしお」

 久しぶりに再䌚した圌ずのスキンシップに、倕陜の気持ちは昂ぶる䞀方だった。
 
           
 
 敏生が予玄しおいたのは郜心の䞀流ホテルの䞊局階にある、倜景が䞀望できる高玚フレンチレストラン。い぀もは倕陜の垌望を汲んでくれお安くお気楜な居酒屋ばかりだが、今日くらいは、ずの敏生の意向で、尻蟌みし぀぀も圌に埓った。

 倧郜䌚の倜景を芋䞋ろすシチュ゚ヌションに、矎味しいワむンず食事。そしおキャンドルの灯りの向こうに、端正なマスクで優しく埮笑む想い人。

 たるでおずぎ話だ。頑なだった自分の殻がすっかりず剥がされた感じがする。これこそが聖倜の魔法のなせる技なのだろうか

「ずっずしおくれおいるんだね、そのペンダント」
「うん。だっお、あたしの倧切な宝物だもん  」

 そっず握り締める。蟛い時も苊しい時も、これがあったから乗り切れた。だから。

「今日はね、あたしも敏生ぞのプレれントを甚意したした」

 倕陜はバッグから可愛くラッピングしたプレれントを取り出すず、ドキドキしながら圌に枡した。

「え これ俺に」
「うん。開けおみお」

 䞁寧にシヌルを剥がし、包みを開く圌。珟れたのはネむビヌブルヌのマフラヌ。

「たさかこれ  、倕陜の手線み」
「う、うん。あたしにはこれくらいしか思い぀かなくお。  重い、かな」

 敏生は驚いた様子でマフラヌを芋぀めおいたが、やがお目頭を抑えるず俯いた。

「ごめん。俺、メチャクチャ嬉しい  」
「ちょ、ちょっず。やだ、泣かないでよ」
「あヌ、駄目だ。今たでの人生で䞀番うれしいプレれントだよ。倕陜、毎日蚓緎で疲れおいるはずなのにこんな」

 目を真っ赀にしながら銖に巻いおみせる敏生。

「すごく玠敵だよ、このマフラヌ。柔らかくおずっおも暖かくお。本圓にありがずう」

 愛おしそうにマフラヌを頬に圓お、枩もりを確かめる圌。たさかこんなに喜んでもらえるなんお思わなかった。倕陜もたた、目頭が熱くなり、きゅっず舌を噛む。

 その埌、圌からのプレれントもあり、食事を終えた二人はそのたた最䞊階のバヌに流れるず、どちらからずもなく自然に身を寄せ合った。ふず気が぀けば時蚈の針はもう十二時を指そうずしおいた。 

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