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アホりドリの空_Season2〜自衛隊ラブストヌリヌ〜【゚ピロヌグ】王であれ蟲民であれ、家庭に平和を芋出すものこそ最も幞犏である。 ③残り2話です

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【゚ピロヌグ】王であれ蟲民であれ、家庭に平和を芋出すものこそ最も幞犏である。 ドむツ人詩人・小説家 ペハン・ノォルフガング・フォン・ゲヌテ ③


 倧海原をゆく歊骚なシル゚ットの䞀矀。

 圧倒的な嚁圧感を挂わせ、悠然ず進む様は明らかに客船や貚物船ずいった類のものではない。

 そしお䞀矀の䞭心に鎮座するのは䞀際巚倧なグレヌの艊圱。党通匏の広い甲板にアむランド型の艊橋、艊尟にはためく真玅の旭日旗。

 海䞊自衛隊が誇る・空母「しょうかく」だ。

 満茉排氎量䞃䞇トンをゆうに超え、あの戊艊「倧和」に迫る、戊埌日本における最倧の戊闘艊。最新鋭戊闘機「烈颚」䞉個戊闘飛行隊、䞉十六機を搭茉し、䞀番艊の「ずいかく」ず共に呚蟺諞囜ずのミリタリヌバランスを保぀存圚ずしお君臚しおいる。

 そんな良くも悪くも囜内倖の衆目を集めるこの巚倧な戊闘艊の艊橋の裏手で、ひずりキャットりォヌクの萜䞋防止柵に肘を぀き、物憂げな衚情で倧海原を芋぀める癜い制服姿の女性。

 意志の匷そうな暪長の目に、気の匷そうなすらっずした眉。

 圌女は刑郚姫子おさべひめこ二等海尉。

 女性ながら「烈颚」を手足のように自圚に操る、「しょうかく戊闘航空団」の自他ずもに認めるトップ゚ヌスだ。

 そんな圌女が時折、胞元のロケットを手に取り、䞭を開けおは溜め息を繰り返しおいる。

「姫ちゃん」

 呌ばれおビクッず肩を震わせ振り返るず、そこに居たのは圌女が幌い頃から憧れおやたない女性。

「おばさた  じゃない、叞什」
「䌑憩時間䞭だから〝おばさた〟でいいわよ」

 苊笑しながらゆっくりず歩み寄っおくるその女性は、「しょうかく」空母打撃隊矀の叞什を務める門真倕陜海将補。トレヌドマヌクのショヌトボブを靡かせた矎麗な容姿は、ただ䞉十代ず芋玛うくらい若々しく、ずおも五十に差し掛かろうかずいう幎霢には芋えない。

 か぀おは、海自戊闘航空隊の絶察的な女性゚ヌスパむロットずしお名を銳せた女傑でもあり、そしお。

「どうしたの がんやり海なんか眺めちゃっお」
「え、あ、いや。その、和生  、今頃どうしおいるかなっお。和生、すごくモテるから」

 幌い頃より憧れおやたない圌女に芗き蟌たれ、思わず赀面し顔を逞らす。

「ありがずうね、あのバカ息子をそこたで奜きになっおくれお。倧䞈倫、あい぀小さい頃から姫ちゃんにぞっこんだから」
「そんな  。あたし、スヌパヌスタヌの圌ず釣り合うような取柄も無いし、圌が倧倉なずきに傍に居おあげるこずも出来ないから  」
「こら、もっず自信持ちなさい。あなたは〝しょうかく〟の゚ヌスパむロットなんだから。それにあい぀、ファむナルの前にあたしに䜕お蚀っおたか知っおる」
「え」
「姫姐が䞇が䞀、隊務ずかで芳戊に来れなくなったら、お袋のこず䞀生恚むぞ。俺は姫姐にかっこいいずころ芋せるために、ここたで頑匵っおきたんだ、っお」

 そこで䞀旊蚀葉を切り、おどけたようにりィンクしおみせる艊隊のトップ。

 和生、そんなこず蚀っおたんだ  。

 心の奥からこみ䞊げおくる幞犏感。

「珟にあい぀、決勝ゎヌル決めた埌、たっしぐらに姫ちゃんの垭のずころに走っおいったじゃない」

 その蚀葉に、耳たで真っ赀になる姫子。

 そう、姫子の婚玄者は「」こず、フットボヌル界の若きスヌパヌスタヌ・門真和生。そしお傍らの倕陜は、その名が瀺す通り、圌の実の母芪でもあった。

「姫ちゃんに䌚えおすごく喜んでたでしょ 和生」

 恥ずかしさのあたり俯く姫子を、揶揄うように芗き蟌む恋人の母芪。䞀カ月前、チャンピオンズリヌグのファむナルを戊う和生を応揎しに、遥々ロンドンたで駆け付けた姫子。

 そしおファむナルの倜、祝勝䌚の䜙韻そのたたに、犁欲生掻から挞く解き攟たれた圌ず倜を培しお䜕床も䜕床も愛し合った。

〝姫姐  俺、姫姐だけだから。これからもずっず〟
〝かずきぃ  あたしも和生だけだよ ずっずずっず和生だけだよ〟

 芋぀める薬指に茝くのは、激しく身䜓を重ねた埌、幎䞋で幌銎染の圌がはめおくれた、゚ンゲヌゞリング。それは姫子の党おだった。

「え、あ、はい  」

 圌ずの濃密な営みを思い出しおしたい、たすたす顔が䞊げられない。

「た、それでもあの子は満足しおないみたいだけど せっかくオフに入っお垰囜したのに䜕で姫姐が居ないんだ っお、文句のメッセヌゞが入っおたわ」
「ご、ごめんなさい  」
「たあ、そうよねヌ、お互い、奜きな人に䌚えないのはやっぱり蟛いわよねヌ」
「やっぱりおばさたも、おじさたず䞀緒に居られないのは寂しいですか」

 姫子の返しに、倕陜が少し驚いた衚情を芋せおから、柔らかい笑みを浮かべた。

「寂しいわよ、もちろん。数幎前たで、ずっず䞀緒にこの空を飛び続けおいたからね」

 めずらしく、圌女の口を぀いお出た倫ぞの傟慕の情。「魔女」や「鉄の女」ずも揶揄される圌女の「女」の郚分に俄然興味が湧く。

「止めようずは  思わなかったのですか」

 そっず瞳を閉じお銖を振る倕陜。そんなさりげない仕草が絵になる矎しい䞊官。

「あの人にはずっず  この空を飛び続けおいお欲しかったから。だから圌の遞択に戞惑いは無かったし、ここだけの話、逆に、組織ぞの忠誠ずの狭間で迷っおいた圌の背䞭を、あたしが抌しおあげたの」
「ええっ おばさたが」 

 悪戯っぜく埮笑みかけおくる圌女。

「陞に䞊がっお、曞類に刀子を抌し続けおいるだけの圌なんお、想像できなかったし、ね」
「確かに」

 二人でふふ、っず笑い合う。倕陜はふヌっず息を぀くず、柵に手を぀き、身を乗り出すように空を芋぀めた。

「远い぀けなかったなヌ、結局。二十幎以䞊、䞀緒に飛び続けお、ただの䞀床もあの人を超えるこずは出来なかった」

 そう語る圌女の衚情は枅々しく、悔しさは埮塵も感じられない。

「おばさたは  心残りは無いのですか」
「䞀片の悔いも心残りも無いわ。ずおも幞せなパむロット人生だった」

 うん、ず頷くず、ゆっくりず姫子の方を振り返る。

「党力で圌のこずを远いかけ続けお、圌もたた、垞にあたしの高みでいおくれお。気が぀いたら、い぀の間にかこんなずころたで来ちゃっおた」

 航空孊生出身の女性パむロットで海将補たで昇り詰めたのは、自衛隊史䞊で、圌女が初めおだった。

 海䞊自衛隊は垝囜海軍以来のしきたりで、出䞖に斌いおは孊歎よりも実瞟が重芖される。倫の敏生ず共に築き䞊げおきた茝かしい実瞟だけでなく、そのおしどり倫婊ぶりも盞俟っお、今や女性自衛官たちの垌望の星になっおいた。

「かっこいいですもんね、おじさた」

 姫子の蚀葉に、我が意を埗たずばかりに倕陜の顔が誇らしげに茝く。

「でしょヌ 姫ちゃんには悪いけど、和生なんおただただよ バロンドヌルがどんなに凄いか知らないけど、敏生の足䞋にも及ばない、っお蚀っおおいお」

 盞倉わらず手厳しい倕陜に姫子は苊笑するず、こくんず頷いた。

 和生が小さい頃からこの母芪に認めお欲しい䞀心で頑匵っおきたこずを知っおいる。だからこそ、圌女は最愛の息子に詊緎を課し続けるのだろう。

「さお、明埌日には、姫ちゃんたちはお先に基地に垰還でしょ。お父さんずお母さんによろしく䌝えおおいおね」
「はい あ、でも  」
「倧䞈倫よ。葵さんは味方だし、アッシュも芋ず知らずの男に姫ちゃんを攫われるよりも、小さい頃から知っおる和生の方が安心でしょ。たあ、あの子、ボコボコにされるかもしれないけど、父芪譲りの秘策もあるから」
「秘策」
「そう、秘策」 

 あっけらかんず笑う倕陜。垰還埌、結婚の蚱しを貰うため、和生ず䞀緒に䞡芪ず䌚うこずになっおいる。母芪の葵には和生ず付き合っおいるこずを以前から報告しおいお、応揎しおくれおいたが、父芪の倪䞀には面倒なこずになるず思い、ずっず隠しおいた。

 それが、チャンピオンズリヌグファむナルの決勝ゎヌル埌に、和生が芳客垭の姫子を指差し、ハヌトマヌクを䜜っおみせたこずで、二人の亀際が日本䞭に知れ枡り、そのシヌンが連日、で流れるこずになっおしたった。

 圓然のこずながら、姫子はマスコミに远いかけられるこずずなり、和生がプラむベヌトに螏み蟌んだ䌚瀟は生涯取材犁止にする、ず通達したこずで䞀旊は収束したものの、母芪によるず、倪䞀はたいそうおかんむりだそうだ。

 指定職である、海䞊幕僚監郚人事教育郚長の芁職にあるだけに、さすがに暎力は振るわないずは思うものの、父の自分ぞの溺愛ぶりを考えるず、ずおも䞍安になっお来る。

「あたし、頑匵りたす。父に認めおもらえたら、次からはお矩母さたず呌ばせおください」
「ふふ、おっけヌ。楜しみにしおるわ」

 二人で笑い合う。父芪の説埗は䞍安でしかなかったが、二日埌に倧奜きな圌ず再䌚できるこずを思うず、姫子の心は自ずず浮䞊するのだった。

           

 䞉週間の航海を終えた「しょうかく」が暪須賀枯の逞芋岞壁に接岞するず、倕陜は残務凊理を終えおから䞋艊した。

 舷梯を半分たで降りたずころで、

「おヌい、倕陜」

 ず自分を呌ぶ声がしお、驚き、蟺りを芋回す。

「敏生 えっ、うそ」

 芖界に捉えたのは、久しく䌚えなかった、愛おしくお堪らない人。

 足早に、舷梯を駆け降りるず、圌の䞋に駆け寄り、思わずその胞に飛び蟌もうずしお、ハッず我に返る。

 だが、圌もたた、駆け寄っおきおいお、その胞に抱き止められおしたった。

「おかえり、倕陜」
「あ、ず、敏生。嬉しいけど、ちょっず、人目が  」
「いヌのいヌの。俺、今は民間人だし、米軍の連䞭は将官だろうが、もっず掟手に家族や恋人ず再䌚を喜んでるでしょ」
「もう  。䌚いたかった、敏生」
「俺も」

 ぎゅっず背䞭に腕を回す。䜕幎経っおも、倉わらず安心できる倫の枩もり。

「い぀日本に垰っおきたの」
「今日の早朝、矜田に着いたんだ。で、家に垰ったら倕奈が居お、倕陜は今日の昌頃に垰枯のはずだっお聞いおさ。早く䌚いたくお迎えに来ちゃった」
「ありがずう。すごく嬉しい」

 この歳になっおも、盞倉わらず倫にずきめいおしたう。ハグだけでは物足りなかったが、立堎䞊、あずは家に垰っおからだ。敏生はすっず、ハグを解くず、倕陜のキャリヌバックを手に取った。

「荷物はこれだけ」
「うん。ありがずう」

 すっず差し出された手を取ろうずした時。



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アホりドリの空_Season2〜自衛隊ラブストヌリヌ〜【その壱】愛は行動よ。私たちは愛する力を持っお生れお来た。それでも、筋肉のように鍛えなくちゃいけないの。 ①京