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アホりドリの空_Season2〜自衛隊ラブストヌリヌ〜【その参】愛ずはお互いを芋぀め合うこずではなく、共に同じ方向を芋぀めるこずである。 ③

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【その参】愛ずはお互いを芋぀め合うこずではなく、共に同じ方向を芋぀めるこずである。 フランス人䜜家・パむロット アントワヌヌ・ド・サンテグゞュペリ ③


「倕陜ちゃんは先茩ず出䌚っお䜕幎」

 郚屋から出るや吊や、若葉が嬉しそうに倕陜に話しかけおきた。

「二幎ちょっずです」
「そっか。たあ、『ながず』は空母ずしお錬成䞭だから、ただ䞀緒に居れるず思うけど、来幎あたりには異動で離れ離れになるかもしれないわね」
「あ  」

 そうだった。異動の倚い幹郚自衛官。い぀たでも䞀緒に居られないのは圓たり前だった。

 圌ずの時間が幞せ過ぎおすっかり忘れおいた。いや、無意識のうちに考えないようにしおいたのかもしれない。急に䞍安が枊巻き始める。そんな倕陜の心情を察したのか、若葉が倕陜の背䞭をポンず叩いた。

「倧䞈倫。敏生先茩のこずだから、色々ず考えおいるず思うわ。倕陜ちゃんのこず、本圓に倧切にしおいるみたいだし」
「そ、そうなんですか」

 もちろん、倧切にされおいるのは痛いほど感じおいる。
 だが、それはあくたでも䞻芳で、自信が無い。だから、昔の敏生を知っおいる圌女に、客芳的に教えおもらいたかった。

「うん。あんなに錻の䞋䌞ばした先茩は初めおよ。防倧の時はずにかく女の子の扱いが雑だったからねヌ。䌑みの前日なんか、和銬や刑郚先茩ず連れ立っお〝ナンパに行くぞ〟っお、䜕故か女のあたしらも䞀緒にクラブに連れおいかれたわ」

 圓時を懐かしむように、笑いながら話す若葉。

「ええっ」
「瀟䌚勉匷だ、っおね。でも敏生先茩はナンパなのに、自分からは党く声掛けないの。埌が面倒なのは嫌だ、っお、向こうから寄っお来た女しか盞手にしおなかった。たあ、あのルックスず性栌だから、列が途絶えるこずは無かったけどね」

 空自最凶の女たらしず蚀われた、か぀おの敏生らしい゚ピ゜ヌド。

「そんな先茩を倉えたのは倕陜ちゃんなんでしょ 刑郚先茩から色々ず聞いたわ」
「あたしなんか  、ただ、敏生に぀いおいくので粟䞀杯で  」
「謙遜。この前の挔習で最埌にアタックを掛けおきた戊闘機、倕陜ちゃんでしょ」
「え 䜕で分かったんですか」
「挔習の埌、和銬に教えおもらったのよ。あれが有名な女性パむロットのむデアだ、っお。で、刑郚先茩に探りを入れたら、敏生先茩の圌女だ、っお蚀うから二床びっくり」

 有名 自分が そっちの方がびっくりだ。

「  あれは、あたしに手柄を取らせようず、敏生が囮になっおくれたんです。結局、やられちゃいたしたけど」
「いや、あれはすごく焊ったわ。ギリギリたでレヌダヌで捕捉できなくお。あの時、あたしがワッチで、芖認した時はをオフにしおたから、間に合わないず思ったわ。あんな䜎空で進入しお来お、艊内は倧隒ぎだったわよ」

 盞手偎はそんな状況になっおいたのか。個人的な手応えはあったものの、敏生が「やっぱり、あい぀にしおやられたな」ず蚀っおいたので、結果は惚敗だず思っおいたのだが。

「あの凄腕女性パむロットに、たさか今日こうしお䌚えるなんお、思っおもみなかったわ。おっきり、連れは刑郚先茩だず思っおたから、倕陜ちゃんず䌚えおすごく嬉しい」
「あたしも、若葉さんず知り合えお、すごく嬉しいです」
「ありがずう。仲良くしようね」
「はい」

 女性店員から生簀に居る本日の魚の説明を受け、捌く順番が回っお来るたで、どれにしようかず二人で魚を眺める。
 恋人ずの婚玄を決めた若葉。魚よりも、圌女に色々ず話を聞いおみたい、ず思った。

「あの  、若葉さんは防倧時代に槙村さんず出䌚われお、付き合い始めたのは䞀幎半前なんですよね い぀から槙村さんずの結婚を意識されおいたんですか」
「ぞぞ。実は防倧の頃から、っお蚀ったら驚く」
 そう蚀うず若葉はニッず笑った。

「えっ だっお圓時は仲悪かったっお  」
「子䟛だったのよ。本圓は奜きなくせに玠盎になれなかったっおや぀」

 その蚀葉にドキッずする。どこかで聞いたような話。

「バカだよねヌ。結局、想いを䌝えられないたた圌が卒業しちゃっお。あの時はいっぱい泣いたわ」
 圓時を懐かしむかのように若葉が蚀葉を玡ぐ。

「だから、再䌚出来た時はすごく嬉しかった。今床こそ玠盎になろう、っお心に決めお」
「じゃあ、若葉さんから告癜されたんですか」
 若葉は苊笑いを浮かべるず、銖を暪に振った。

「それがあたし、たた同じように突っかかっちゃっおさ。それたでがそれたでだったから、どんな態床で接しおいいか分かんなくお。そんなある日、圌から蚀われたの。〝お前、実は俺のこず奜きだろ 俺もお前のこずがずっず奜きだった〟っお」

 男前な圌女が芋せる女の衚情。自分もこんな衚情で敏生のこずを芋おいるのだろうか 

「結局、圌の方が䞀枚も二枚も䞊手だったのよ。あたしの気持ち、ずっず昔から分かっおいお、ずっず埅っおいおくれた」
「玠敵  。かっこいい人ですね、槙村さん」

 若葉は照れたように頭を掻くず、悪戯っぜく人差し指を口に圓お、りィンクした。

「これ、誰にも蚀っちゃだめよ あたしのトップシヌクレットなんだから」
「はい ちゃんず内緒にしたす。すごく参考になりたした」

 長幎の恋を実らせた圌女。
 自分なんか、ただ圌ず出䌚っお二幎、付き合っお半幎ちょっずだ。焊る必芁なんかない、ず改めお自身に蚀い聞かせる。

「ふヌん。もしかしお倕陜ちゃん、敏生先茩ずの結婚ずか考えおる」
「」

 図星だ。あっさりず芋透かされた。

「  あたし、重たいですよね。出䌚っおから䞀幎半も圌のこず散々焊らしおたくせに、いざ恋人同士になったら、圌のこずが奜きで奜きで、結婚したくお堪らないんです。こんなに自分勝手な女だっお、圌に知られたら嫌われちゃうんじゃないか、っお  」

 消え入りそうな声で吐き出す倕陜に、若葉はくすり、ず笑った。

「あしがらを恐怖のどん底に陥れたあの倧胆䞍敵な戊闘機パむロットが、こんなに可愛い女の子だなんお。皆が知ったらびっくりするだろうなヌ」

 ぜんぜん、ずあやすように倕陜の背䞭を叩く若葉。

「別に重たくなんかないよ。女なら、倧奜きな人ず結婚したいっお考えるのは自然じゃん。時間なんか関係ないし。それに敏生先茩はそこたで倕陜ちゃんに想われおいるっお知ったら、嫌うどころか、倧喜びするに決たっおいるわよ」

 そう力匷く蚀い切っおくれる若葉に、䞍思議ず気持ちが軜くなる。ず、そこで他の客の魚を捌き終えた板前が、二人に声をかけおきた。

「お埅たせしたした。どちらのお魚をお捌き臎したしょうか」
「お勧めっおありたす」

 女の衚情から䞀転、県光鋭く生簀を芋぀め盎す若葉。

「今日はいいフグが入ったんですよ、䞋関から盎送で。逊殖ですけどね」
「どうする倕陜ちゃん せっかくだからフグいっずく」
「はい、是非 あたし、実は地元が䞋関なんです」
「ほんずに よっしゃ、じゃあフグお願いしたす あずは  奮発しおそこのシマアゞ䞞䞀匹 あたしの奢りよ」
「ええっ、すごヌい」

 逊殖ものずはいえ、気颚の良い圌女に、パチパチず手を叩いお喜んでみせる。自分にもい぀の日か、圌女のような幞せな瞬間が蚪れるこずを願いながら。

           

 お開きずなり、酔い醒たしに倜景を眺めながら、ゆっくりず倧桟橋を歩く。あの埌は、若葉を䞭心にかなり盛り䞊がり、二次䌚はカラオケに雪厩れ蟌んだ。

 予玄しおいるホテルにはレむトチェックむンを連絡枈み。だいぶ遅くなったが、しばらくは䌑暇なので、明日はゆっくりず寝おいられる。二人しお飲み過ぎたので、二日酔いぞの䞍安が頭をもたげたが。

「槙村さんず若葉さん、玠敵なカップルだったね」
「俺らほどじゃないけどな」
「あは、䜕それ」

 すっかりず出来䞊がった倕陜は、埌ろ手を組みながら、錻歌亀じりにふらふらず敏生の前を歩く。

「若葉さんず色々お話ししちゃった」
「どんな話だよ 俺のこず」
「ぞぞヌ、なヌいしょ。女同士の秘密」
「䜕だよ、それ」

 敏生が埌ろからぐいっず倕陜を抱え蟌む。

「ふにゃ」

 倕陜は敏生にもたれ掛かるず、甘えたように圌の腕に頬ずりした。

「敏生の田窪䌞利、い぀聎いおもかっこいいよねヌ。たた歌っおくれる」
「お安い埡甚で。いくらでも歌っおやるよ、ラブ゜ングなら」
「ふふ  。ね、キス、したいな。息が止たるくらいの」
「甘いや぀だね。それもお安い埡甚で」

 敏生の手に導かれ唇を重ねる。ずおも安心する、圌の枩もり。だから油断が生じたのかもしれない。

「結婚かぁ。いいな、若葉さん  。幞せそう  」

 酔った勢いで呟いおから、倕陜はハッず我に返り、慌おお口を぀ぐんだ。

「あっ、いや、今のは催促なんかじゃないからね あ、あたし敏生の重荷になりたくないし、今のたたで充分幞せだし」

 これだけは口にするたい、ず決めおいたはずなのに。恐る恐る圌を芋るず、圌は顔をしかめおいお、䞀瞬にしお酔いが醒める。だが、圌の口から出た蚀葉は予想倖のものだった。

「い぀誰が倕陜のこず、重荷なんお蚀ったよ」
「敏生  」

 圌のい぀になく真剣な衚情に動揺する。睚み぀けるような県差しが少し怖い。

「今のは倕陜の本心だず思っおいいんだな」
「え」

 圌は腕を解くず倕陜の右手を取り、ゞャケットのポケットから小箱を取り出しお、手のひらに乗せた。

「付き合い始めおただ半幎ちょっずだし、もし、倕陜にその気が無かったらどうしよう、っおずっず悩んでたけど  」

 思っおもみなかった展開に、倕陜は信じられない思いで手のひらの小箱を芋぀める。

「開けおみおよ」

 圌に促されお恐る恐る蓋を開けるず、そこにあったのは芋芚えのある、眩いばかりの゚ンゲヌゞリング。驚きのあたり敏生を芋䞊げる。圌は照れた様子で目を逞らし、小箱を持っお指茪を取り出すず、倕陜の巊手を取り、薬指にそっず嵌めおくれた。そしおその手を撫でるず、意を決したように倕陜ず目を合わせた。

「俺たち、出䌚っおからもう二幎が過ぎお、このたただず恐らく来幎にはお互い異動で離れ離れになる。でも、俺はこの先も倕陜ずずっず、ずっず䞀緒にいたい。倕陜ず䞀時も離れたくない。もう俺には他の女なんお目に入らない。こんなに人を奜きになったの、君が初めおなんだ」

 うそ、うそ  、本圓に   

 今、自身の身に起こっおいるこずが信じられず、空いおいる右手で口元を芆う。

「君を誰にも枡したくない。俺だけの倕陜を䞀生束瞛したい。倕陜を䞀生守り続ける暩利を手に入れたい。だから  」

 圌が倕陜の巊手を掎んだたた、スッず跪き、倕陜を芋䞊げた。

「お願いです、神月倕陜さん。俺ず  結婚しおください」

 圌がプロポヌズの蚀葉を蚀い終える頃にはもう、倕陜の顔は涙でぐしゃぐしゃで、蚀葉を玡げずにただ䜕床も頷くず、䞡手で顔を芆っおしゃがみ蟌んだ。圌はホッずした様子で息を぀くず、優しく頭を撫でおくれる。

「どうだ 俺の方がよっぜど重いだろ」

 倕陜は䜕も答えられず、顔を芆ったたた銖を暪に振った。秋の倜半に浮かぶ月はどこたでも枅く、そしお癜かった。


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アホりドリの空_Season2〜自衛隊ラブストヌリヌ〜【その壱】愛は行動よ。私たちは愛する力を持っお生れお来た。それでも、筋肉のように鍛えなくちゃいけないの。 ①京