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幸せ家族と老人とすっとこどっこいな私


    「部屋とワイシャツと私 」という小洒落たタイトルの曲があったような気がするが、そんなオサレな話ではない。

    金麦が残り1本、玉子も2つ、冷蔵庫がすっからかんになったので、午前中のうちからスーパーに行った。

    車を停めてカゴを持ちエレベーターへ向かうと、
    30代半ばとお見受けするご夫婦がお子様たちとエレベーターを待っていて、そのお子様は4人いた。中にお友達も混ざっているという感じではない、おそらく4人兄弟なのだろう、男の子と女の子2人づつだったと思う。
    そこに、70代くらいの殿方もやって来て我々と一緒に並んだ。
    エレベーターがやって来て皆が乗り込む。売場が2階のスーパーである。
    割と満杯になった感じの箱の中、最後に来た殿方が先の子供達を笑顔で見ていて、そしてその奥様の方に顔を向けて言った。

    「 へえぇ…    ママさんがんばったね 」


    その奥様のあからさまにムッとした顔が忘れられない。

    買物を済ませた帰りのエレベーター、私はその殿方とまたかち合ってしまった。

    彼も私に気づいたようで、私と目が合うと顔の脇でチョップするように「どうも」といった感じで合図をし、私もチョコリと頭を下げた。
    2人でエレベーターに乗り込む。


    彼 「 さっきのママさん…   怒っちゃったかね 」

    私 「 (苦笑い)   ね… 」


    扉が開いて、彼はまた同じようにどうもチョップをしながら逆方向へ、私も会釈をして別れた。
    持っていたナイロン地のエコバッグに牛乳パックとPASCOのロールパンが透けて見えて、一人暮らしなのかなんなのか余計な想像をしてしまう。

    車に荷物を放り込んで発車、走らせながら、住まいの部屋で俯うつむき加減でロールパンを齧かじる彼の姿が思い浮かんでしまった。
    彼の言葉に悪気など一切ない事は分かってる。
    難しい世の中だ。気にしないで下さいねえ。
    もしかしたら午後にはすっかりそんな事、頭から抜け落ちいるかもしれない。その方が良いな。


    帰宅。荷物を冷蔵庫にしまう。
    私も動揺したのだろう、玉子を買い忘れた。



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    お立ち寄り感謝です、まあお座り下さい


     
     
    真実はディテールに宿る。笑って生きれば人生も愛しいAI無縁、生腕ひとつで書いてま。

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