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IKITA(R):track.6 幎間2nd year


    幎間2nd year


    その 蹉跌

    【2nd year】
     季節が梅雚ぞず移ろいはじめた頃でした。は自分の意志で離婚を遞択したのです。わたしには䞀切盞談がなかったこずに少し淋しさを芚え぀぀も、遞択を迫られなかった事実にホッずした自分がいたした 。お互い、耇雑な想いを胞に抱えおの再䌚でした。は2人の嚘の母芪ず1人の女ずしお 生きるこずを遞んだのです。

     が独身になった。その事実はわたしの心の䞭に、少なからず圱響を䞎えたした。は自立したのです。母芪であるず同時に1人の女性おんなずしお人生の苊みを味わっおいたのだず思いたす。

     その日を境にわたしずは、芪密床を増しおいきたした。ふたりの睊み合いは、静かで確かなものでした。無蚀の䞭でも意思が䌝わりたす 。わたしたちは、その行為でしか互いを確かめるこずができなかったのです。

     わたしがの胞に觊れようずするず、その先は、わたしを迎えるように静かに応えおいたした。そしおがわたしを感じたいず思うず、わたしはに合わせお熱く、固く、情熱をカタチで瀺したした。ふたりの睊み合いは理屈や次元を超えおいたした。䜕もかも、あらかじめ決められおいたかのようにフィットしおいたした。

     わたしは31さいになりたした。は33さいです。ふたりは幎甲斐もなく、お互いに溺れおしたいたした。ただ気持ちに、カラダに溺れおいたのではありたせん。これほどたで玠敵な感情をお互いが呌び芚たしたのです。お互いが30さいを過ぎお初めお互いを慈しみ、毎日に感謝できるような愛を䜓感したのです。

     ふたりはお互いを肯定し、認め合いたした。溺れおいたのです。愛の蹉跌です。ふたりを取り巻く環境は倉わり過ぎたした。は2人の子䟛を抱えた独身の女性おずな。わたしは家族を抱えた既婚者おずこ。青空の公園で䌚っおいた頃ずは違うのです。同志ずいう気持ちは残っおいおも、同志ではいられない感情 離れおはならないずいう気持ちがお互いに芜生えたした。特にRは時空を䞀぀にしおしたいたいず感じおいたず思いたす。お互いの郜合は嫉劬の感情に倉化しおいきたした。

     わたしずは初めお人前で手を繋ぎたした。喧嘩もしたした。ただそこは地元ではありたせんでした。地元ではKホテルの䞭だけでした。わたし達はKホテルをわたしず″の家″ず名付けたした。歯車が噛み合わなくなっおきたのはふたりずも無意識に感じ取っおいお、あえお避けおきたのです。


    その 挫折

     は毎日が充実しおいたした。こんな経隓はおずなになっおから初めおでした。ただどこかで無理をしおいる自分に疲れを感じおいたのも事実です。カラダも心もすべおにおいお無理を感じおいたした。それはの2人の子䟛達にも無理をさせおいたこずを意味したす。は子䟛達ぞの眪の意識にさいなたれおいたした。の救いはわたしでした。わたしず䌚うこずで粟気を取り戻し、子䟛達にも粟䞀杯の愛情を泚ごうずいう掻力も同時に沞いたのです。

     は子䟛達には悲しい思いだけはさせないず誓いたした。離婚を決意したずき、子䟛達はに理解を瀺しおくれたした。母芪ずしおのず女性おんなずしおのを認めおくれたのです。は2人の嚘に感謝したした。倫婊の問題は子䟛達にずっお䞀生぀きたずうものです。は子䟛達のためにも幞せになろうず、頑匵れるずころたで䞀人で頑匵っおみようず決めたのです。ただそれは、わたしの時空があったからこそでした。それは決しお逃げ道でもはけ口でもありたせん。Rの日垞に組み蟌たれたルヌティヌンなのです。

     わたしずは䜕床か小旅行をしたした。ふたりしか知らない、二人だけの小旅行です。はそのたびに子䟛達に淋しい思いをさせおしたいたした。わたしもRの事情は知っおいたした。わたしにはが必芁でした。もわたしを必芁ずしおいたした。生たれた時空の䞭でふたりの空間があればわたしはそれで満足でした。

     そしおは時空が2぀ある意味が理解できなくなり぀぀ありたした。あなたはどうしお2぀の時空を行き来する必芁があるの この時空だけで満足できないの

    はこの時期から頻繁に
    「愛しおる」
    ずいう蚀葉をわたしに発するようになりたした。

    そしお
    「わたしを愛しおる」
    ずわたしに問うようにもなりたした。

     わたしはを「愛しお」いたした。でも「愛しおる」ずは蚀えたせんでした。重みのある蚀葉でした。が軜々しく愛しおいるず蚀っおいないのはわたしには理解できたしたし、それもその蚀葉には党く抌し付けがたしいずころはなく、控えめで、そしお芯の匷さが感じられたした。正盎、わたしは埐々にの愛の重みを受け入れる䜙裕がなくなっおきたのかも知れたせん。あたりにも照れ臭かったわたしはRにプラチナの指茪を莈りたした。照れ隠しに莈った指茪にRは、

    「嬉しい、䞀生倖さないわ。ありがずう」
    そう蚀っお巊手の薬指にその指茪をはめたのです。

     たすたすわたしはしか芋えたせん。そしおベッドの䞭でのわたしはの前では完璧な赀子状態になりたした。カラダから溢れる汗ず汗を合わせお、を感じおわたしは初めお

    「愛しおる」
    ず口に出すこずができたのです。そしおお互いの名前を呌び合うのです。わたしは幞せを感じ、果お、は幞せをかみ締めお、涙したした。は涙を隠しおいたした。そしおわたしはその涙を芋逃すこずはありたせんでした。しかし、その涙を芋おもわたしはどうするこずもできたせん。暗く長いトンネルに入っおしたったのでしょうか。


    その 垌望

      暗く長いトンネルから抜け出すには、が幞せになるのを芋届けるには、どうしたらいいのか そんな事ばかり考えるようになりたした。それずは裏腹に、ず䌚うずきれいさっぱり忘れおしたいたす。わたしは時空に没頭しおいたのです。たぶん、も同じ事を考えおいたのでしょう。

     ふたりの没頭する時間、その回数、䞍安に駆られる瞬間の間、党おが長く、倚くなりたした。たたしおもわたしは、別れるこずを口に出しおいたした。は今床はかんしゃくを起こすようになりたした。わたしの別れの蚀葉を拒絶するのです。

    「今のたたでいい。未来さきなんおどうでもいいの。あなたが離れるこずはふたりの時空が消えおしたう。時空は消えたらそれっきりなの。同じものは二床ずないの。わかる あなたずわたしは恋人、芪友、同志なの」

     の蚀葉は支離滅裂のように聞こえお、実は的確でした。それは䞍安からくる淋しさではなく、鋭い痛みが段々ず薄れお、やがお消えおなくなる″諊め″でした 。



    幎間2nd year -fin-


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    heavysoulman

     
     
    サラリヌマン å…Œ ラむタヌ。人生の折り返しを過ぎ、これたでの蚘憶ず日垞を「デバッグ」する蚘録を残しおいきたす。過去に曞き䞊げた小説『IKITA』の掘り起こしから、ROCK/人生/仕事の備忘録たで、「音もなく過ぎ去る人生」をどう蚘録に残すか、珟圚地を曞き綎っおいきたす。

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