
若手作家の眩しさ -- 「存在の境界」展/「並んだ時間」展/ 「Light / Structure」展 【140字の偏愛紹介】
ポーラ ミュージアム アネックス展 2026 -存在の境界-

気鋭の作家の三人展。
割れた器を山脈に見立て陶と自然の溶け合いを見出す写真や、
一度見たら忘れられない廃棄材の歯切れ布で出来た動物たち、
他の生命を自らの身体に写しとるパフォーマンス。
鑑賞者との距離を慎重に保ちながらも私の眼を見て語りかけてくる、
「忘れられなくなる」展示だった。
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割れた器を山脈に見立てて、
外気の状態を山脈と同様に保って撮影されたウチダリナ氏の写真群の作品がこちら。
陶の映し出す色や深み、野生性のようなものに感動を覚えた。


廃棄材の歯切れ布を手縫いで縫うことによって生み出された動物たちがこちら。黒田恵枝氏の作品である。



「手の動き」を通じて、他者の身体/あるいは生命を自らの身体に写しとるパフォーマンス映像がこちら。敷地理氏の作品。
身体の境界が曖昧になって溶け合う様に見入ってしまった。



【展示情報】
ポーラ ミュージアム アネックス展 2026
-存在の境界-
ウチダリナ・黒田恵枝・敷地理
2026.03.20 - 04.19
11:00 - 19:00 (最終入場18:30)
入場無料
澤あも愛紅 個展「並んだ時間」/ Awase gallery

葡萄というものをテーマに
骨董品としての葡萄の模様と生命ある果実としての葡萄を重ね合わせることで、
異なる時間軸の交わりを表現しているのが興味深い展示だった。
全体的に曲線や磨り硝子のような素材を用いていて、柔らかな表現の中で自分の認識がゆっくり捏ねられていくような感覚がおもしろい。
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こうして見てみると、葡萄の模様の上に葡萄そのものの絵が重なっている様や色合いが、なんとなく日本の着物を思い起こさせるような感じがある。
柔らかな色合いと曲線的な形状、そして磨り硝子のような曖昧さのある素材が、
まさに「重なり合う異なる時間軸」というコンセプトと相まって
ゆっくり私たちの感覚を揺蕩わせるような雰囲気を演出している。
柔らかな中にも不思議な四次元的な魅力のある展示だった。

【展示情報】
澤あも愛紅 個展「並んだ時間」
2026.03.21 - 04.05
Awase gallery (新宿三丁目)
12:00 - 19:00
月火休み

「Light / Structure」 / Awase gallery & 大丸東京店コラボ展
リミナルスペース的な「懐かしさ」と「寂寥感」を感じる絵画、
デジタルの光学を絵具で表現した「眩しい」絵画、
写真では絶対に伝わらない緊張感のある盤面。
まだ在学中の方もいる超若手作家の作品たちは、まさに「今」の平面絵画の臨界を示してくれているようでおもしろかった
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無人の「どこか寂しい」、けれど同時に「どこか懐かしい」風景を描く、立田一葉さんの平面作品。


作品の前に立つと「わーー眩しい!」と思ってしまう不思議な錯覚。
デジタルや光学を絵具で表現した、古川みさきさんの平面作品。


版画という媒体から、時間の連続/断絶や自分と周囲の環境との関係性を描き出す西田彩乃さんの作品。

私が実物で見たとき、その盤面のあまりの隙のなさ緊張感に一瞬で虜になった笹乃井春風さんの作品。
写真だとあの緊張感が伝わらないのが惜しい…。



【展示情報】
「Light Structure」
Awase gallery & 大丸東京店コラボ展
2026.03.25 - 04.07
10:00 - 20:00
会期中無休
入場無料

とにかく若手作家の展示を見た一週間
自分でも「わ〜普通に仕事しながら良く回ったね」と思ってしまうくらい、4月の第一週は暇さえあれば展示を巡っている日々だった。
この他にも行ったところはまだまだあるので、
後々の記事でも上げていきたい。
今回行ったのは若手作家の展示がほとんどである。
平面から立体に至るまで、様々な媒体を通じて様々に自分の思索や表現を追求している作家を見ることが出来て幸せだった。
まさに「今のアート作品」が生まれようとしている臨界点にいるのが彼らの作品だと思うので、そのきらめきをこれからもたくさん見てみたいなぁと思う。
(まるで年上のような偉そうな口を聞いているが、多分作家の皆さまと私は同い年ぐらいである…。)
…といった感じで、noteではアート/文化/言葉/生活/たまに仕事などの様々なトピックを、
「アートと人文と暮らしの交差点」をテーマに
自由気ままに書いていこうと思っている。
過去記事はこんな感じ↓↓
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それでは、今日が良き日となりますように。
春は。/ Haru-ha.
