家族だけ『踊る大捜査線』のエキストラに受かった。そして私は、謎のトートバッグを完全になめていた。
家族が『踊る大捜査線』のエキストラに参加した。
私は落ちた。
家族は受かった。
なんでや。
前の記事で、今回私が『踊る』を見に行った理由のひとつとして、
「家族がエキストラで参加していたから」
と書いた。
その記事はこちら。
今回は、そのエキストラ参加の裏側を、もう少し書いておこうと思う。
というのも。
家族が撮影から持って帰ってきた「記念品」を、私は完全になめていたのだ。
撮影は夜中だった。
しかも県をまたいで行く。
当然、撮影が終わる頃には帰る電車なんてない。
そして家族は、次の日も仕事だった。
どうしたか。
そのまま仕事へ行った。
若くない。本当にお疲れさまである。
そこまでして参加した撮影から帰ってきた家族が、ひとつのトートバッグを持っていた。
エキストラ参加の記念品らしい。
どれどれ。
見てみる。
…………。
なんだこれ。
なんかいる。
熊……っぽい?
なんだ、このキャラクターは。
『踊る大捜査線』のロゴ。
なし。
青島。
なし。
湾岸署。
なし。
踊る感。
ゼロ。
一応、撮影に参加してもらってきた記念品である。
なので、捨てたりはしなかった。
家の中に掛けてはあった。
ただ、私は本気でこう思っていた。
これはフジテレビの倉庫に眠っていた、何かで使って余ったノベルティに違いない。
ほら。
エキストラさんが夜中まで頑張ってくれた。
何か渡そう。
あ、倉庫にこれあるじゃん。
これでいいんじゃない?
……みたいな。
絶対そうだと思った。
だって、『踊る』のロゴすらないのだ。
家族は何やら、ごにょごにょ言っていた。
「これ、なんか大事なアイテムのヒント? になるみたい」
とかなんとか。
私は、「えーーー。これが? なんのーー?」である。
全く取り合わなかった。
だって、熊っぽい何かが描いてあるトートバッグだよ?
絶対、倉庫の休眠ノベルティだって。
そして情報解禁(=映画公開)の日が来た。
その間、家族は私にも撮影の時のことはほとんど話さなかった。
当然SNSにも出さない。(やってない)
写真も出さない。(撮ってない)
私にも、言っていい範囲以上のことは言わない。(もともと無口)
私たちは当然、映画館へ行った。
家族がどこかに映っているかもしれない。
映画が始まる。
しょっぱな。私はスクリーンを見て、
一瞬、理解が追いつかなかった。
…………。
…………あれ?
このキャラクター。
見たことある。
え。ちょっと待て。
あのトートバッグのやつじゃん。
え?
これ?
あの熊っぽいやつ?
ちゃんと映画の中のキャラクターだったの?
ええーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
倉庫の余り物じゃなかったの!?
めちゃくちゃ関係あるじゃん!
家族。
「だから言ったでしょ?」
…………。
はい。
言ってました。
私が聞いてませんでした。
ごめんなさい。
しかし改めて考えると、よく黙っていられたと思う。
夜中に県をまたいで撮影に行って。
帰る電車もなくて。
翌日はそのまま仕事へ行って。
記念品まで持って帰ってきてくれて。
しかも、その記念品が何かしら作品に関係するらしいことまで知っていた。
それを情報解禁の公開日まで守った。
えらい。
褒めてつかわす。
そして私は、もう少し人の話を聞け。
あ、映画映画。
ちゃんと見よ。(つけ足し感がありますが、ちゃんと見ました)
前の記事で、
人は映画そのものだけを見に行くわけではない
という話を書いた。
今回、私が『踊る』を見に行った理由のひとつは、家族がエキストラで参加していたからだった。
でも考えてみれば、私は知らないうちにもう一つの答え合わせもしていたらしい。
あの謎のトートバッグは、いったい何だったのか。
答えは、映画のしょっぱなにあった。
長く作品を見ていると、映画館へ持っていく宿題がどんどん増える。
昔から残っている謎。
過去作とのつながり。
家族のエキストラ。
そして、フジテレビの倉庫から出してきた余り物だと私が勝手に決めつけていた、謎のトートバッグ。
まだまだ回収するものがある。
ちなみに。
映画を見る前から、あのトートバッグは一応、家に掛けてあった。
記念品だからね。
でも映画を見て帰ってきてから、
柄がしっかり見えるように掛け直した。
急に扱いがよくなった。
人間とは、
現金なものである。
いやいや。
私は、現金な人なのである。

これは説明ないと弁当袋に成り下がってましたよね💦
非売品なので、加工しました。
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