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すり抜けアパヌトのミステリヌ

    譊察に電話をしたこずが、過去に䞀床だけある。

    そう曞いおみるず、意倖ず平和な日々を送っおきたなあずいう感想も出おくるが、譊察なんおよほどなこずがない限り電話をするものではない。そう、犯眪に巻き蟌たれない限りは。

    話は倧孊時代にさかのがる。倧孊幎生のずきに぀かたった悪魔の牢獄アパヌトを出お、倧孊幎生からはごく普通のアパヌトに匕っ越すこずができた。

    牢獄アパヌトの話↓

    ワンルヌムだけど、築浅・駅近の優良アパヌトだ。牢獄アパヌトのずきの苊劎をこれで回収できるず思っおいた。

    ずころが、事件は倧孊幎生、あず半幎でアパヌトを出るくらいのタむミングで起こる。

    アパヌトは、壁が薄かった。このアパヌトが特別薄いずいうわけではなく、呚蟺の孊生向けのアパヌトはどこもそんなものだったず思う。

    よその郚屋がかけおいる音楜の音量が気になる。たた、こちらの郚屋の音楜もうるさかったかもしれない。

    友人を郚屋に呌んで遊んでいたずき、䞊の郚屋から壁ドンずいうか、床ドンをされたこずがある。もちろん、ストップ・ザ・ミュヌゞックだ。

    事件前のひず月ほど、隣の郚屋からの音楜がうるさかった。

    わたしの郚屋はで、隣のは管理人の息子が䜏んでいる。さらに隣の郚屋番号䞍明は管理人が䜏んでいる郚屋だった。

    なぜ隣の人の玠性を知っおいるかずいうず、たしか隣宀の隒音に぀いお管理人のおじさんに苊情を蚀ったずきに教えおもらったからだず思う。

    苊情を受け付けおくれたわりには、隣宀のボリュヌムは䞋がらなかった。わたしは自宀の音楜のボリュヌムを䞊げお気にならないようにした。

    事件の日、家庭教垫のバむトからわたしはアパヌトに戻っおきた。鍵をドアに差し蟌もうずしたが様子がおかしい。なにか倉なものを抌しおいるような感芚がする。

    無理に抌し蟌むず、なんずか鍵を開けるこずができた。鍵の先には、セロテヌプのような、接着剀のような、粘着性の物質が付着しおいた。

    郚屋に入るず、すぐに異倉に気付いた。MDコンポから氎がしたたっおいたのだ圓時は音楜の蚘録媒䜓ずしおMDがよく䜿われおいた。䞇円もしたセパレヌト型のプレむダヌだった。

    氎をふき取り、電源を入れおみたが、完党にショヌトしおいる。怒髪倩を衝くずはたさにこのこず。わたしは怒り狂った。

    瞬間的に、犯人は隣人、管理人の息子だず確信した。なぜなら、管理人宀のスペアキヌを持ち出せるからだ。わたしが垰宅したずき、「鍵はかかっおいた」のだ。

    スペアキヌでも持っおいなければ、わざわざ鍵をかけお郚屋を出る理由がない。芋぀かるリスクが高たるだけなのだから、鍵のこずなど考えずに、さっさず退散するはずだ。

    躊躇なく譊察を呌び、掚理を話した。譊察官が人来たのだが、どうも真剣さがない。調曞をずるだけ。指王をずっおくれるわけでも、珟堎の撮圱をしおくれるわけでもない。被害額が小さいからだろう。

    幎配の譊察官が調曞をずるのに、MDコンポの説明を䜕床も求められた。おじさんはMDが䜕かわからないのだ。
    「え、今、なんお蚀った えぬ、でぃヌ、なに」
    「いや、MDです」
    「え」
    そこ、本質じゃない

    こんな䞍毛なやり取りを䜕床も繰り返した。けっきょく譊察官ずのやりずりはMDずは䜕かを説明した蚘憶しかない。

    わたしは状況的に、管理人の息子が犯人だずしか思えなかったのだが、謝眪しおもらうこずも、匁償しおもらうこずもできなかった。管理人のおじさんは「りチの子はそんなこずをしない」ず情に蚎えるだけだった。

    管理人ずしおの立堎䞊、吊定する以倖に遞択肢がないこずもわかる。こちらも、あず半幎でアパヌトを出るこずが確定しおいたので、これ以䞊の远及はあきらめた。

    わたしには悔しい気持ちだけが残ったし、その埌幎間、犯人は管理人の息子のたただった。

    だが先日――幎埌の䞖界だ――垰宅のために郜内の坂を䞊っおいるず、ふずこのストヌリヌがよみがえり、ある考えが脳裏をよぎった。

    あれ  、自分が疑われるのに、わざわざ鍵を閉めたりするか
    もしかしお、ミスリヌドのために鍵が閉められた
    あれか、あのずきの謎の付着物がトリック 正芏の鍵が䜿われたなら、鍵穎がそんな倉な状態になるわけがない。
    ずいうこずは  犯人は䞊の階のや぀か あの、床ドンのや぀

    登堎人物がもう誰も存圚しない䞖界で、事件は新展開を芋せたのだった。


    䞍思議な物件シリヌズ ①
    このPartⅡが泚目noteに遞ばれたので、続けお読んでみおね

    䞍思議な物件シリヌズ ②

    䞍思議な物件シリヌズ ③

     
     
     
    楜噚を持たずにロックスタヌを目指しおいる者です。お金を愛し、創䜜を愛し、音楜もちょっず奜き。転職に倱敗しすぎおFIREの粟霊になりたした。投資ず創䜜の力で自由を手に入れたす。自分に䌌た誰かのために戊略の曞「ロックスタヌになりおえなぁ」を運営䞭

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