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11|食べることは生きること

1月から始めた「繊細さと生きる」をテーマにした連載。
本日は、11話目になります。

今回は、約半年間にわたり休職していた期間のお話です。この頃のわたしは「もう誰にも会いたくない」「自分がどうしたいのかが分からない」当たり前に訪れる毎日に絶望していました。

第11話の学びは「人に壊されても、人に救われる。それでも人と生きていく」

ちなみに、このお話の前エピソードはこちら▼


元上司との面談後、私は2,3日の内に休職に入ることになった。

最初は、ずっと気を張った状態だった日々から解放され、少しだけ安堵感があったような記憶。

診断書を郵便ポストに投函して「何も予定がないなら海眺めに行こうかな……」なんて思いついて、電車を乗り継ぎ海を眺めに行ったような。

ところが、そんな平和な日常が続くわけではなかった。次第に私の体は絶望の闇へとハマっていった。

休職期間に入ってしばらくすると、あらゆる感覚が敏感になり始めた私。

人が集まる場所にいけなくなり、帽子やマスクが必需品。生活音や話し声が大きな音で聞こえるようになり、部屋にこもるようになる……

見かねた父や母は「一緒に散歩に行こう」と、私を外に連れ出そうとしてくれていたが、日を追うごとに気力が失われているような感覚だった。

薬の量が増え、休職期間が伸び、まさに負のサイクルにハマっていた頃。

バイト時代の先輩方からの誘いでランチに行くことに……

復職を悩んでいること。今の自分の状況。不安なこと。今まで仕事をしていたときにも、一番相談に乗って頂いていた方だからこそ、包み隠さず話すことが出来た。

「楽しいと思えるうちに辞めたほうが良い」
「食べることは生きること」

先輩からの言葉に、私の心は震えた。

それまでの私は、休職期間中でさえも「私は自分にできることをやりきれたのだろうか」「もっとこんなこと伝えたかったな」といったことばかり考えていた。

そして、考えれば考えるほど、食事は喉を通らず。毎日家から出ていないから、お腹もすかず…そんな毎日をすごしていた。

「食べることは生きること」

そうして、私は少しずつではあるが、食事を摂って近所を散歩するようになった。家族の支えもあったが、休職中にもかかわらず会いたいと言ってくれる後輩たちの存在も大きかった。


あの頃の私は、大好きな仕事を離れて「私」ではなくなったような気持ちになっていました。

仕事は、何よりも大切な存在で。私自身が、自分のことを誇れる場所だったからだと思います。

誰かに頼られたり、誰かが会いに来てくれたり、「ありがとう」と言って頂けたり…そういう場所って、仕事以外だとなかなか無いですよね。

もちろん仕事以外でも、家族や友達との間でも大切にしないといけないなと思います。けれど、近しい存在だからこそ言葉じゃないものに頼ってしまいがちですよね。伝わっているだろう…とか。

だからこそ、言葉で伝わる、行動が伝わる「仕事」という存在が、私にとって自分の価値を計るとても大事なものだったんだと思います。

そんな私が先輩からの言葉で、少しずつ自分の気持ちと向き合うことができたような気がします。

家族や先輩の存在、後輩たちからの言葉がなければ、立ち直ることは難しかったと思います。支えているつもりが、支えられていた。そんな気付きがある期間でした。

次回は、復職後のお話。休職期間を終えての仕事との向き合い方。葛藤の日々を振り返っていきます。頑張りすぎることが怖くて、頑張り方がわからなくて……そんなお話です。


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