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Photo byturehotalu

26時

    呼吸音だけが響く、
    安心する匂いで満たされた部屋。

    うっすらと目を開けると、
    目の前には月明りにぼんやりと照らされた
    ついこの間まで好きだった人がいる。

    愛を確かめ合って、愛で満たされるはずの時間に
    私の頭は明日の仕事の心配をしている。

    小さなうめき声で、
    そんなことを考えている時間ではなかったと気付く。

    愛とか、情とか、
    そういうものを抜きにしても、
    楽しかったはずなのに。

    なにが、楽しかったんだっけ。

    好きだったんだっけ。

    密着した肌を伝ってじんわりと熱を感じる。
    あ、生きてる。
    この人も私も。

    でも、私は今この時間を
    生きてるだけ。
    空っぽだ。

    この時間ってなに?

    「好き?」
    「結婚しよう?」

    空っぽな時間に空っぽな言葉が置かれていく。

    ねえ、言い切ってよ。
    あなたのそういう所がさ、
    なんかずっと嫌い。

    無意識のうちにぼんやりとした人影に別の人を重ねて
    その誰かに返事をする。

    「好きだよ」
    「結婚しようね」


    ごめんね。

     
     
    食べることが生きがいの恋愛迷子人間𓀠

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