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「薬をやめたら、またハゲる」と打ち明けた日。相手の反応は…


    前回は、今の奥さんと付き合うことになった日のことを書きました。

    今回は、その続きです。

    付き合ってしばらくして、結婚の話が、少しずつ具体的になってきた頃。

    自分には、どうしても打ち明けなければいけないことがありました。

    「実は、薬をやめたら、またハゲる」

    自分の、一番大きな秘密の話です。


    隠していたわけではないけれど、言えていなかった

    先に、前提となることを書いておきます。

    自分は、薄毛をAGA治療で改善していました。

    つまり、今の髪は、薬で維持している状態なんです。
    自然なままの、地毛の状態ではありません。

    これは、隠していたわけではありませんでした。

    でも、わざわざ自分から言うようなことでもなくて、なんとなく、言えないまま来ていた、というのが正直なところです。

    付き合っている間は、それでもよかったのかもしれません。

    でも、結婚となると、話が変わってきます。


    なぜ、打ち明けようと思ったか

    結婚を意識するようになって、自分は、いくつかのことを考えました。

    一つは、いつか子どもをつくる話になったとき、薬をやめよう、という流れになるかもしれない、ということです。

    AGAの薬は、そのあたりに配慮が必要な場合もあると聞いていました。

    もう一つは、将来、薬の効果が落ちて、一気にハゲてしまう可能性も、ゼロではない、ということです。

    自分は、薬で維持しているからこそ、やめたらどうなるかを、いちばん分かっていました。

    だとしたら、あとになって突然バレて、「聞いてなかった」と変なことになるより、先に自分の口から言っておいた方がいい。

    隠していたつもりはないけれど、自然なままの状態ではない以上、ちゃんと伝えておくべきだと思ったんです。


    「大事な話があるんだけど」

    正直、ものすごく言いにくかったです。

    これを言ったら、幻滅されるかもしれない。
    そう思うと、なかなか切り出せませんでした。

    自分にとって、薄毛は、人生でずっと引きずってきたコンプレックスそのものです。
    それを、好きな人に自分から明かすというのは、想像以上に勇気がいりました。

    それでも、意を決して、「大事な話があるんだけど」と切り出しました。

    そして、こんなふうに話した気がします。

    「すごく言いにくいんだけど、自分、実は若い頃から髪が薄くて。AGA治療って知ってる? 簡単にいうと、若ハゲを薬で治療している状態なんだ。だから、もし薬をやめたら、サイドはともかく、頭のてっぺんは、たぶんまたハゲると思うんだよね」

    緊張のあまり、けっこう早口で言ったような気がします。
    言いながら、内心では、身構えていました。

    どんな反応が返ってくるんだろう、と。


    返ってきた言葉が、想像とまったく違いました

    すると、奥さんは、あっさりこう言ったんです。

    「そうなんだ。だけど、ハゲは気にならないよ。うちのお父さん、私が小さいときからハゲてたし笑」

    これには、拍子抜けしました。

    あんなに勇気を出して、あんなに身構えて打ち明けたのに。

    返ってきたのは、「気にならない」の一言と、お父さんの話でした笑


    ホッとしたと同時に、なんとも言えない気持ちになりました

    正直、まず「よかった」と思いました。

    心の底から、ホッとしました。

    でも、それと同時に、なんとも言えない気持ちが、こみ上げてきたんです。

    自分は、薄毛が、人生で一番のコンプレックスでした。

    それを何とかしたくて、AGA治療を始めて、お金も時間も手間もかけて、外見をここまで整えてきました。

    薄毛だけじゃありません。
    ヒゲ脱毛をして、10kg痩せて。
    少しでも、選ばれる人間になろうとして、必死にやってきたんです。

    なのに、最終的に自分が選んだ相手は、そもそもハゲを気にしていなかった。

    「え、そこ、気にしてなかったんかい!」

    と、心の中で、思わずツッコんでしまいました笑


    それでも、外見磨きは無駄じゃなかったと思います

    じゃあ、あの外見磨きは無駄だったのか、というと。

    自分は、そうは思っていません。

    もし、あのまま何もせず、ハゲ・デブ・ヒゲの三重苦のままだったら、たぶん自分は、そもそもマッチングアプリで、この人にたどり着けていませんでした。

    外見を整えたから、婚活のスタートラインに立てた。
    等身大で人と向き合う余裕も、少しずつ持てるようになった。

    その結果として、この人に出会えたんです。

    だから、外見磨きは、「ハゲを気にする相手に選ばれるため」じゃなくて、「自分が自分を諦めないため」に、必要だったんだと思います。

    相手がハゲを気にしていなかったのは、たまたまです。
    でも、そこまでたどり着けたのは、たまたまではなかった。

    そう思うようにしています笑


    コンプレックスは、案外、相手にとっては小さいのかもしれません

    今振り返って思うのは、こういうことです。

    自分が人生をかけて悩んできたコンプレックスも、相手からすると、案外どうでもいいことだったりするのかもしれません。

    もちろん、外見を整える努力そのものは、大事だと思っています。

    でも、自分が一番気にしていることと、相手が本当に見ているところは、意外とズレている。

    そのズレに気づけたとき、少しだけ、肩の荷が下りた気がしました。

    もし今、自分の見た目に、どうしようもなく悩んでいる人がいたら。

    一つだけ伝えたいことがあります。

    あなたが一番気にしているその部分を、案外、相手はまったく気にしていないかもしれません。

    もちろん、努力する価値はあります。

    でも、それはきっと、誰かに選ばれるためというより、自分が自分を好きになるためなんじゃないかな、と、今は思っています。


    次回からは、結婚してからの話です

    ここまで、外見改善から婚活までの話を書いてきました。

    次回からは、少し先の話に進みます。

    2020年に、自分は結婚しました。

    デブでハゲだった自分が、結婚するまでの全記録を、一度まとめてみようと思います。


    ▼ この連載を第1話から読む
    ハゲてたから女性に相手にされなかったわけじゃなかった話


     
     
     
    19歳から薄毛、ヒゲも濃い。AGA治療11年目(フィナステリド+ミノキシジル)、ヒゲ脱毛は12回で完了。薬をやめたら戻ったことも、続かなかったものも、使ったお金も全部書いています。

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