「全部入りの学習ポータル」を作るのを、やめました。— 機能ごとに分けたら、それぞれが伸びはじめた話
前回、「AIに頼んで学習ポータルを作っている」という話を書きました。
生徒の振り返り、問題づくり、今日の課題、資料……ぜんぶを1つにまとめた“学習ポータル”を作ろうとしていた、この記事です。
あれから1か月。 実は、その方針を変えました。
今日は、「1つの大きなアプリにまとめるのをやめた」 という話をします。
なぜ「全部入り」をやめたのか
作っていくうちに、だんだん気づいてきたことがあります。
全部を1つに詰め込むと、どの機能も「そこそこ」で止まる。
振り返りの画面をもっと使いやすくしたいと思っても、「でも問題づくりの画面とのバランスが…」と手が止まる。 ひとつ直すと、別のところに影響が出ないか心配になる。 結果、どの機能も“まあまあ”のまま、突き抜けられない。
便利そうに見えて、実は一番伸ばしたいところを伸ばせない設計になっていたんです。
分けてみたら、それぞれが自由になった
そこで、思いきって分けました。
振り返りポータル … 生徒が授業の振り返りを書くことだけに特化したアプリ
問題づくりポータル … 生徒が問題を作る・解くことだけに特化したアプリ
ひとつのことだけをやるアプリにしたら、急に身軽になりました。
振り返りアプリは「書きやすさ」だけを、ひたすら追える。
問題づくりアプリは「作る・解く楽しさ」だけを、とことん磨ける。
特に良かったのは、振り返りアプリで、自分の振り返りを書く際に、他の人の同じ単元の振り返りを見れること。更に自分の過去の振り返りと切り替えて見れることで、過去の自分を比較して今日の振り返りを書くことができるようになった点です。
問題づくりアプリでは、みんなの問題に♡を送れたり、問題を解いたときにエフェクトを入れることができたり、さまざまな機能を追加できました。
ひとつに縛られていたときには出てこなかった工夫が、どんどん出てくる。 「“特化”が、そのまま“使いやすさ”になっていく」 感覚がありました。
いま:Google Classroom と組み合わせて、生徒に使ってもらう段階
これらのアプリは、いまGoogle Classroom と併用して、実際に生徒に使ってもらおうとしているところです。
授業の入口や課題の配布はClassroomにまかせて、 「振り返りを書く」「問題を作る・解く」といった“活動そのもの”は、特化したアプリで。
それぞれの得意なことを、それぞれに任せる。 全部を1つで抱え込まないことで、目的がはっきりとしました。
これからの伸びしろは、たぶん「生徒のフィードバック」
正直に言うと、ここから先がいちばん楽しみです。
実際に生徒が使えば、「ここが書きにくい」「これがあったらいいのに」が必ず出てきます。 その声を聞いて直していけば、「“現場の生徒が育てたツール”」 になっていく。
使う人(生徒)と一緒に進化していく。 一人で完成させるより、ずっと遠くまで行ける気がしています。
おわりに(正直な位置づけ)
——と、ここまで書いてきましたが。
今日の記事は、はっきり言って「すぐ役に立つノウハウ」ではありません。 「今、自分はこういうことを考えて、こういうものを作っています」という、製作記です。
それでも書いたのは、こういう試行錯誤の途中こそ、 同じように「自分の現場に合う道具を作ってみたい」と思っている先生の、何かのきっかけになるかもしれないと思ったからです。
完成した話より、つまずきながら方針を変えている話のほうが、たぶん正直で役に立つ。 そう信じて、これからも製作記を続けていきます。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
完成形ではなく、方針を変えながら進んでいる途中の話でしたが、「面白い」「続きが気になる」と思っていただけたら、スキ(♡)やフォローで教えてもらえると、次を書く大きな励みになります。 同じように、自分の現場に合う道具を作ってみたい先生に届くと嬉しいです。
