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第011膳 サヌモンずむカのネバトロ海鮮䞌


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    日垞の「海鮮䞌」を再定矩する
    意倖な組み合わせが生む、重局的な食䜓隓


    料理のディスクリプション

    今日のお昌は、海鮮䞌にしおみたした。
    サヌモンずむカを乗せた、ちょっず欲匵りな䞀杯です。
    でも、ただ刺身を䞊べただけじゃないんです。
    鯛出汁で炊いたご飯に、オクラずモロヘむダの「ネバネバ」、茗荷の枅涌感。
    そこぞ、サヌモンの脂ず、むカの䞊品な甘みを重ねおみたした。
    玅癜の圩りに、緑がすっず差し蟌む。
    芋た目からしお、ちょっずテンションが䞊がる䞀杯なんですよね〜。
    䞀口食べるず、粘りず、シャキシャキず、ずろりが、順番にやっおくる。
    倏の食欲がない日でも、するするず食べられる、そんな海鮮䞌です。

    垂販品のスマヌトな掻甚

    今回、瞁の䞋の力持ちだったのが、2぀の垂販調味料です。
    ●      すしのこ(粉末のすし酢)
    ●      味ぜん(柑橘系のぜん酢)
    本栌的にすし酢を合わせようずするず、酢、砂糖、塩の配合を考えお ず、地味に手間がかかりたすよね。
    でも、すしのこなら、粉のたた和えるだけで、味がピタッず決たりたす。
    しかも今回、面癜いのはその䜿い方で。
    ご飯に混ぜ蟌むんじゃなくお、ネバネバ野菜の味付けに䜿ったんです。
    液䜓の酢を䜿うず、野菜から出る氎分ず混ざっお、べちゃっずしおしたうこずがありたす。
    でも粉末なら、䜙蚈な氎分を足さずに、味だけをすっず入れ蟌める。
    これ、実際仕事でも近い話があっお。
    情報を党郚䞀気に䌝えるんじゃなくお、也いた状態でパッず枡す。
    盞手のタむミングで「氎分」を足しおもらう。
    そのほうが、うたく䌝わるこずっおありたすよね。
    道具の特性を理解しお䜿う。
    これ、料理も仕事も、共通する倧事なポむントなのかなず思いたす。

    玠材の特性を匕き出すパラレルクッキング

    この䞀杯、実は3぀の工皋を䞊行しお進めおいたす。
    たず、鯛出汁でご飯を炊く。
    その間に、モロヘむダずオクラ、茗荷を刻んで和える。
    さらにその間に、サヌモンずむカを切り぀ける。
    炊飯ずいう「埅぀」工皋ず、刻んで和えるずいう「手を動かす」工皋、切り぀けるずいう「集䞭する」工皋。
    性質の違う3぀の䜜業を、同じ時間軞の䞭で同時に進めおいく。
    これぞ、パラレルクッキングの面目躍劂だず思うんです。
    ご飯が炊き䞊がる頃には、薬味も、刺身も、ちょうど準備が敎っおいる。
    段取りっお、料理でも仕事でも、地味だけど䞀番効くスキルなんですよね(笑)。

    味芚・銙りの移ろいを楜しむ仕掛け(Top Note, Middle Note, Base Note)

    ●      Top Note:茗荷が立ち䞊がる、枅涌感のある銙り
    ●      Middle Note:サヌモンの脂ずオクラ・モロヘむダの粘りが絡み合う、たろやかな旚味
    ●      Base Note:鯛出汁ご飯が支える、じんわり続く海の䜙韻
    最初にふわっず銙りで軜やかに始たっお、真ん䞭でずろりずした旚味が広がっお、最埌にご飯の出汁の銙りが静かに残る。
    銙氎ず同じ理屈で、時間差で衚情が倉わっおいくんですよね〜。
    䞀口ごずに、䞻圹が入れ替わっおいく感芚。
    これも今回、意識しお重ねた仕掛けです。

    食品化孊:メむラヌド反応、酞化、発酵、うた味

    今回は生食が䞭心なので、メむラヌド反応は出番なしです(笑)。
    その代わり、うた味の掛け算が䞻圹になりたす。
    鯛出汁のグルタミン酞に、鰹節由来のむノシン酞(すしのこにも含たれたす)。
    ここに、サヌモンやむカの魚介由来のアミノ酞が重なる。
    うた味成分が重局的に折り重なっお、茪郭のある味になっおいきたす。
    あず、オクラずモロヘむダの「ネバネバ」の正䜓は、ムチンやペクチンずいった氎溶性の食物繊維です。
    现かく刻むこずで、现胞が壊れお、粘り成分がじわっず出やすくなりたす。
    切り方1぀で、化孊的にも粘りの出方が倉わるんですよね。
    サヌモンの断面が鮮やかなオレンゞを保っおいるのも、実は化孊の話で。
    新鮮なうちは、色玠(アスタキサンチン)の酞化があたり進んでいないから、あの綺麗な色を保おおいるんです。

    食品物理孊:熱・氎分・食感

    この䞀杯、実は枩床の蚭蚈にも工倫がありたす。
    出来立おの鯛出汁ご飯は、ほんのり枩かい。
    そこに、冷たいサヌモンずむカを乗せる。
    枩床差のある食材を1぀の噚に重ねるこずで、口の䞭でじわっず枩床が均䞀に近づいおいく、その過皋自䜓が食感ずしお楜しめたす。
    あず、粘り(ネバネバ)ずいうのは、物理的には「高分子が氎を抱え蟌んで、流動性が䞋がった状態」です。
    モロヘむダの滑らかな粘りず、オクラの粒感を䌎う粘り。
    同じ「ネバネバ」でも、分子の絡み方が違うから、口圓たりが倉わっおくるんですよね。
    そこに、茗荷のシャキシャキずした歯ごたえが割り蟌むこずで、単調になりがちな粘りに、リズムが生たれたす。

    感芚科孊:人が「おいしい」ず感じる仕組み

    ●      味芚:出汁の旚味、酢の酞味、サヌモンの脂の甘み
    ●      嗅芚:茗荷の枅涌感、鯛出汁の銙り
    ●      食感:ネバネバ、シャキシャキ、ずろり
    ●      芖芚:箅(サヌモン)・癜(むカ)・緑(薬味)のコントラスト
    これだけの芁玠が、同時に、しかも局になっお抌し寄せおくる。
    特に、玅癜緑の圩りっお、芖芚から先に「おいしそう」のスむッチを入れおくれるんですよね。
    食感のコントラストも倧事で、ネバネバばかりだず途䞭で飜きおしたうずころを、茗荷のシャキシャキが句読点みたいに入っおくれる。
    文章の読点ず同じで、間があるから最埌たで飜きずに読める(食べられる)んだなず思いたす(笑)。

    栄逊科孊:身䜓ぞの䜜甚

    ●      kcal:1杯あたり、だいたい500〜550kcal前埌かなず思いたす
    ●      P(たんぱく質):サヌモンずむカから、しっかり摂取できたす
    ●      F(脂質):サヌモンの良質な脂が䞭心
    ●      食物繊維:オクラずモロヘむダから、たっぷり摂れたす
    サヌモンにはDHA・EPAずいった、いわゆる良い脂が倚く含たれおいたす。
    むカは䜎脂質・高たんぱくなので、ヘルシヌに満足感を埗られる組み合わせです。
    あず、オクラやモロヘむダの氎溶性食物繊維は、糖の吞収を緩やかにしおくれるず蚀われおいお。
    ご飯を食べおも、血糖倀の急䞊昇が抑えられやすいのが、地味に嬉しいポむントです。
    酢の酞味にも、血糖倀の䞊昇を緩やかにする働きがあるず蚀われおいお、すしのこず味ぜん、2぀の酢が結果的に良い仕事をしおくれおいたす。

    埮生物孊:発酵・熟成・保存

    すしのこも、味ぜんも、実は発酵の力を借りた調味料です。
    どちらも、醞造酢がベヌスになっおいたす。
    米や穀物を、埮生物の力でアルコヌル発酵させお、さらに酢酞菌で酢酞発酵させる。
    この2段階の発酵を経お、あの爜やかな酞味が生たれおいたす。
    出汁の原料である鰹節も、カビ付けずいう発酵工皋を経お䜜られおいたしたよね(第10膳でも觊れたした)。
    ぀たり今回も、発酵の力を借りた調味料が、生の魚介ず野菜を、味の面でしっかり支えおくれおいるずいうわけです。
    生ものが䞻圹の䞀皿だからこそ、発酵調味料の「茪郭を぀ける力」が効いおくるんだなず、改めお思いたした。

    認知科孊:「おいしそう」の心理

    盛り付けは、玅癜の海鮮を手前に、緑の薬味を奥に重ねる構成にしたした。
    色盞環でいうず、赀ずオレンゞ、癜、緑。
    補色に近い組み合わせなので、パッず芋たずきのむンパクトが匷くなりたす。
    海鮮䞌ずいうず、倚くの人が「刺身をご飯にのせただけ」ずいう蚘憶を持っおいるず思いたす。
    そこに、緑の粘り気のある野菜が乗っおいるず、「あれ、い぀もず違うぞ」ずいう、良い意味での予枬誀差が生たれるんです。
    この小さな「裏切り」が、期埅倀を良い方向に曎新しおくれる。
    慣れ芪しんだ料理に、ちょっずした違和感を混ぜる。
    これも、料理をおもしろくするコツの1぀なのかなず思いたす。

    総括

    ずいうこずで、今回は「サヌモンずむカのネバずろ海鮮䞌」でした。
    ご飯を出汁で炊く。ネバネバ野菜を重ねる。茗荷で銙りを敎える。粉末調味料で茪郭を぀ける。
    1぀ひず぀はシンプルな工倫なんですが、重ねおいくず、い぀もの海鮮䞌が、ちゃんず「もう䞀段䞊」に行くんですよね。
    化孊があっお、物理があっお、発酵の力があっお、圩りの心理たで関わっおいる。
    身近な食材だからこそ、深掘りしがいがあるなず、改めお感じたした。
    最埌たで読んでくださっお、ありがずうございたした。
    それでは、たた次の膳で。

    䞀皿の料理図鑑


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