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【担任の出る幕ナシ】「やりたい!」と口だけだった3年生が、主体性と当事者性を高めて『自分たちのクラス』をハックする

実は今日、私が担任をするクラスでは一大イベントである『七夕フェス』が開催されます!

「七夕って7月7日だからもう1週間過ぎてない?」
(分かります、沖縄の旧暦文化のせいではありません。理由があります。)

実は1学期のうちに、台風による臨時休校がなんと3日間もあり、予定が大幅に狂って準備が間に合わなかったのです。……というのは、大人が用意したマイルドな言い訳。

本当の最大の要因は、当初の子どもたちが『お楽しみ会みたいなイベントやりたいな〜‼︎』と口だけで言って、自分からは何一つ動こうとしなかったことにありました。
そんな「口だけ星人」だった3年生たちが、いかにして担任の出番を完全に奪い去るほどの「圧倒的当事者意識」を持つ集団へと大化けしたのか。1学期の集大成とも言える、彼らの劇的な自走ストーリーをお届けします!

1. 「やりたい!」の後にやってくる、大人の組織でもある“あの現象”

遡ること5月頃。私はクラス全体に向けて、これからの学級経営の土台となるこんな提案をしました。

「みんな、クラスで『〇〇をやりたい!』って思ったら、まずは言葉に出して仲間を集めよう。集まったメンバーでチームを結成して、プロジェクトを自分たちで進めていくんだよ」

この仕掛けをした瞬間、子どもたちは目を輝かせ、次々とやりたいことを発案してチームを作り始めました。ここまでは非常に素晴らしい滑り出しです。しかし、ここで大人のプロジェクトでも非常によくある「ある問題」が発生します。

「楽しそうなのは仲間内だけ」という、教室のブラインド問題

まず、5月頃の教室の様子を少し振り返ってみます。 「やりたいことをベースにチームを作ろう!」と声をかけたところ、子どもたちはすぐにクイズチームやダンスチームなど、思い思いのグループを結成しました。

ここまでは良かったのですが、すぐに大人のビジネスやプロジェクトでも絶対に起こる「ある罠」に直面したのです。

それは、【チームの活動が、その仲間内だけで完結してしまい、外から全く見えない】という問題でした。

子どもたちは同好の士で集まっているので、ぶっちゃけ、周りに何を言われようが自分たちだけでワイワイ作っているだけで楽しいわけです。そのため、わざわざ「他のクラスメイトに伝える」なんて発想は1ミリもありません。しかし、この状態が続くと教室は以下のように変化します。

  • 熱心なメンバー: 「何でみんな手伝ってくれないの?」「当日、ちゃんと盛り上がってくれるかな……」という不安。浮いた存在になる。

  • なんとなく入ったメンバー: 「何やってるかよく分からんし、あの人が進めてるから任せよう」という当事者意識の完全な喪失(お荷物感・お客様感)

  • 他のクラスメイト: 「なんか一部の人たちが楽しそうに騒いでるな」という冷めた客観視。

これでは、どれだけ素晴らしいイベントを企画しても、当日を迎えた瞬間に「やらされている感」や「一部のがんばった人たちによる発表会」で終わってしまいます。子どもたちの熱量を、点ではなく、クラス全体の面に広げは必要があります。

そこで私が仕掛けたのが、今回の主題である「活動の見える化」でした。

2. 「見える化」がもたらした3つの化学反応

私は子どもたちに、あえて「イベントの準備を頑張りなさい」とは言いませんでした。代わりに、こう声をかけたのです。

「みんなのチームが今、どんな面白いことを考えているのか、どんな活動をしているのかを、クラスの全員に教えてあげてくれない?」

つまり、自分たちの活動を他者にプレゼンする「広報活動(プロモーション)」を促したのです。

これが、教室に爆発的な化学反応を起こすトリガーとなりました。具体的には、次の3つの変化が一気に押し寄せたのです。

① 「お客さん」から「広報担当」へのジョブチェンジ

チームの中で、「自分はアイデアも出せないし、何をしたらいいか分からない」と縮こまっていた子に、最高の役割が生まれました。それが「みんなに伝える仕事」です。 「みんなに知らせるためのポスター描くわ!」「私、Googleクラスルームに今日の進み具合をタイピングして投稿する!」 クリエイティブな企画は苦手でも、「いま起きていることを可視化して伝える」という明確なミッションが与えられたことで、チーム内の全員にカチッと当事者意識のスイッチが入ったのです。

② 教室中に広がる「楽しそう!」(ピア・エフェクト)

教室の様々なところにカラフルなポスターが貼られ、ダンスチームが休み時間に練習し、クイズチームがクイズを考えている。そんな光景があちこちで見られるようになります。 そうなるとクラス全体の関心度とワクワク感は右肩上がりに爆発していきました。

【クイズチーム】:みんなを楽しませるための「七夕オリジナルクイズ」を自作。

【朝の会チーム(めざましテレビ風)】:当日、イベントの中で七夕の読み聞かせを行うと宣言。さらに、クラス全員に配るための「手作りオリジナルしおり」を大量生産。

【お笑い・ダンスチーム】:みんなに笑顔を届けるため、七夕の歌に合わせたキレッキレのオリジナルダンスを猛練習。

【イベントチーム】:全体のタイムスケジュールを管理し、フェス当日の司会進行の台本を作成。

【教室デザイナーチーム】:短冊や飾りを作り、フェスに参加するための「チケット」を全員分デザイン。

③ 担任を「都合の良い道具」として使いこなす自走モード

「見える化」を始めると、子どもたちは「もっとクオリティを上げたい!」「みんなを驚かせたい!」と言い出します。ここで魔法の3STEPの出番です。
「どうしたの?」
「どうしたいの?」
「何か手伝えることある?」
3番目のステップで、子どもたちは
「先生、Canvaで感想シートを作ったから印刷のやり方教えて!」
「しおりを作ったから、ラミネートしたい。ラミネートする機械って用意できる?」

と、私を完全にサポートツールとして、主体的に使いこなすようになったのです。


3. 当事者意識とは、「自分の時間と資源を投資した量」である

広報活動によって「活動の見える化」が完了したとき、教室には驚くべき光景が広がっていました。
普段は朝の登校が少しゆっくりだった子が、「朝から広報のポスターをつくるんだ!」と誰よりも早く教室に現れて作業に没頭していました。 教室デザイナーチームが「本物の竹がない」と呟けば、それを見た男の子が「俺の学童にあるから、明日担いで持ってくる!」と、自分の人間関係とリソースをフルに活用してクラスに貢献してくれました。

彼らはなぜ、ここまで動いたのでしょうか?

それは、命令されたからでも、内申点が上がるからでもありません(3年生に内申点はありませんが笑)。

「自分たちの情報発信によって、クラスのみんながワクワクしてくれている」という手応えを、毎日リアルタイムで視覚的に感じていたからです。

人間は、自分が「情報を発信し、周りを巻き込み、環境に影響を与えている」と実感できたとき、その対象を「自分たちのもの(圧倒的当事者性)」として認識します。
今日の七夕フェス直前、自力で「みんなの感想を書き込むポスター」を印刷して用意していた姿や様々な準備をしていた姿は、まさにその集大成でした。
ある子が私に言いました。

「終わった後、みんながどんな感想を書いてくれるか、Canvaを使ってポスター作って書き込めるようにしたから、そのポスターを印刷して持ってきて欲しい‼︎」

価値づけの大事な振り返りの部分までデザインされているとは驚きです。ここは私の仕事だろッッッて思っていましたが、見事に奪われてしまいました。担任の私に用意された仕事は、本当にそのポスターをカラー印刷することと、彼らの輝く一瞬を切り取るカメラマンの役割だけ。でも、これほど嬉しく、誇らしい格下げはありません。思い返せば、6年生を担任していた数ヶ月前には音楽再生係に格下げされていました♪笑

結び:大人の組織も、教室も、すべては「見える化」から始まる

学校の先生方も、会社で働くビジネスパーソンも、あるいは家庭で子育てに奮闘するパパ・ママも、みんな心のどこかで「周りの人がもっと主体的に動いてくれたらなぁ」と感じることがあると思います。
そんな時は、どうか「もっとやる気を出して!」と精神論をぶつけるのを、一度グッと堪えてみてください。
代わりに、「今、誰が、どこで、どんな面白いことを頑張っているのか」を、徹底的にオープンにして、みんなの目に見える形にデザインすることから始めてみませんか?
情報が透明になり、活動が見えるようになれば、人間は自然と繋がり、関心を持ち、自分の役割を見つけて動き出します。9歳の子どもたちが見事にそれを証明してくれました。

さあ、七夕フェス本番。私は最高の場面を撮るために教室へ向かいます!

⚖️ おまけ:本日の体重測定

さて、恒例の(?)サバイバルロードマップの代償報告です。 昨日の夜、仕事帰りのカフェラテ(脳みそへの糖分ドーピング)を美味しくいただいた私。今朝の体重は……

  • 今朝の体重:73.3 kg

なんと、昨日から+0.1kgとほぼ現状維持!
昨日のプール(水泳指導)による強烈なカロリー消費が、まだ私の体を守ってくれているようです。

水泳、神。

このまま1学期の残り数日、体重をキープしつつ(願わくば健康診断までに少し減らしつつ)、子どもたちの熱量に負けないように全力で駆け抜けます!

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