
「先生の意見は無視することもありますからね♪」 6年生のダンスリーダーがそう言った時、大成功を確信した話
以前の記事で、「学校生活が楽しくてたまらない」という話をしました。
(以前の記事:https://note.com/gifted_pika6775/n/n8f0f0758bb19)
いよいよ、その集大成となる学習発表会が来週に迫ってきました。 今の心境を一言で言うなら、「最高」です。
選択肢を与え、自己決定の場を作る。それだけでは足りない。
今回は、子どもたちに自己決定させた「その後」の話。
そして、大人がどこまで手出しをし、どこから引くべきかという「伴走」の話を書きます。
自己決定はゴールじゃない、スタートだ
「自分たちで決めたんだから、あとは頑張ってね」 これだけでうまくいくなら、教師はいりません。
大人だってそうですが、決意した瞬間は燃えていても、子どもたちの心は簡単にブレます。
今回の発表会では、「音楽」「体育・シンクロ跳び箱」「創作ダンス」の3チームに分かれました。 私が担当するのは、創作ダンスチーム。 ダンス経験? ゼロです(笑)。
それでも私が目指したのは、テレビ番組『新しいカギ』のダンス企画で見られるような、あの一体感と「熱狂」でした。今の6年生には、あの熱さが絶対に必要だと感じたからです。また、熱狂した経験は必ず中学生活へつながると信じています。
5人のリーダーと、私の「お節介」
まず、振り付けや構成を考えるリーダーを募りました。 すぐに手を挙げたのは3人。そして、やりたそうにしているけれど、なかなか踏み出せない子が2人いました。
ここで私は、少しだけ背中を押しました。同じ目線にかがみ込んで。
「もちろん!! やるでしょ? 小学校最後だよ? 楽しまなきゃ損じゃん!」
そして、先に手を挙げた3人にはこう焚き付けました。
「このチームが成功するかどうかは、君たち3人がどれだけの熱量で周りを巻き込めるかにかかっている。ちょっと無理やりでもいい。自分たちと同じ温度になるように、グイグイ引っ張っていくんだ♪」
翌日。私の狙い通り、リーダーの3人は踏み出せなかった2人を巻き込んでいました。 こうして、凸凹だけど熱い、5人のリーダーチームが始動したのです。
衝突、葛藤、そして「アドバイス封印」
そこからは、毎日がお祭りのようであり、修羅場でもありました(笑)。
放課後集まってワイワイ振り付けを考える楽しい時間。 かと思えば、センター争いが勃発したり、熱量の差に悩んだり。「今日は残って練習したい」という子と「友達と遊ぶ約束がある」という子で揉めたり。
そんな時、教師はどうするか。 高学年の女子(ダンスチームのメンバーの95%は女子です)に対して、上から目線の正論アドバイスは逆効果だと経験上知っています。 必要なのは、「とにかく話を聞いて共感すること」。
私は、ダンスの技術的な指導はできません。だからこそ、彼女たちの悩みや愚痴をうんうんと聞き、思いっきり「伴走」することに徹しました。 そして、私の個人的なアドバイスは極力「封印」しました。
教師が「不要」になった瞬間
そんなある日、放課後の練習で振り付けやフォーメーションを考えていました。その時にリーダーたちがニコニコしながら私にこう言いました。
『先生の意見は聞きますよ。でもその上で、
無視することもありますからね♪』
この言葉を聞いた瞬間、私は心の中でガッツポーズをしました。
「あ、これでもう大丈夫だ。絶対うまくいく」
教師の顔色を伺って「正解」を探しているうちは、本当の熱狂は生まれません。
「先生の意見なんて無視して、自分たちが良いと思うものをやりたい!」
そう言えるほど、彼女たちは自分たちのダンスに夢中になり、責任とプライドを持ち始めていたのです。
私は「音楽再生係」として
本番を1週間後に控えた今、リーダーの熱狂に巻き込まれるように、他のメンバーも休み時間や放課後、さらには家でも楽しそうに練習しています。 そこに「やらされ感」は1ミリもありません。
今の私の役割は、「音楽スタートのスイッチを押すだけの係」です。 でも、それが楽しくて仕方がない。
フィナーレでは、3つのチーム全員が合流して、ダンスのクライマックスを踊ります。 きっと体育館中が熱狂の渦に包まれることでしょう。
来週からリハーサル。 彼女たちが最高の景色を見られるように、私は喜んで「無視される準備」をして、最後まで横で走り続けます。
無視される夢を見たという記事も書きましたね。無視されるにも種類がありますね♪
