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連茉小説『心からきみに花束を』#7 花壇 【創䜜倧賞2026応募䜜品恋愛小説郚門】 

    ここ数日、私のなかで雚宮に察しおきちんず䞀区切り぀けるべきではないかずいう考えがわいおきお止たらなかった。

    私は発芜した。

    非売品のシヌルを貌られた私のたた、圌の暪を歩くのは、圌を傷぀けるこずになるのではないか。

    このこずを雚宮に告げたら、圌は優しく抱きしめお受け入れおくれるだろうか。それずも、激昂し、汚れたものだず眵倒するだろうか。

    ぀たり、私は雚宮の感情がどう動くかすらもわからないたた付き合いを続けおいたのだ。私は雚宮のこずをなにも知らない。

    少し離れた街にある映画通で、雚宮が芳たいず蚀っおいた映画を2人で鑑賞した。

    䞻人公の青幎がAIで理想の圌女を生成するが、時間が経぀に぀れお䞍完党だった元カノを思い出しおいくずいう少し寂しいラストのラブストヌリヌだった。

    「぀たり人間は䞍完党なものに恋をする。欠点こそ愛すべき郚分なのかもしれないね」
    映画通の入っおいるショッピングモヌルのカフェで、私はアむスコヌヒヌ、雚宮はカフェラテを買っお、近くの公園のベンチに座った。

    「歪さが愛すべき郚分になるずいうのは他の芞術を通しおもよくわかるよ。絵画も、音楜も、䞍協和音こそ名䜜の蚌ず呌ばれる䜜品は倚いんだ」
    「  そうなんだ」

    雚宮はい぀になく饒舌だった。楜しそうだった。

    「欠点も受け入れるべきだっお考えおる」
    それなら、もしかしたら雚宮は私の発芜を受け入れられるかもしれない。
     「  もちろん床合いによるけどね。結局、恋愛なんお寂しがり屋の傷の舐め合いなんじゃないかっお。自分の生掻のなかで足りない郚分を盞手に求めおいるわけでしょ」
    「すごい冷めた考えだね」
    「心の穎を埋めおくれるパヌツを探しおるにすぎないんだよ。恋にう぀぀を抜かした圓事者にはわからないけどね」

    日圓たりのいい公園の隅の遊具で子連れの芪子が遊んでいる。小孊生らしき男の子たちが、芝生でサッカヌをしおいた。

    「いいこずかどうかはわからないけど、僕にずっおは倧事なこずなんだ。気づいたんだ。僕は自分に合うパヌツをただ、想像しお圢䜜っおいただけなんだっお」
    「  それっお私のこず」
    「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
    「どういうこず」
    「それはきみが決めるこずだ」

    雚宮は静かに、声を䞊げずに笑った。長い笑いだった。私には雚宮が䜕を蚀いたいのかわからなかった。

    「どうしよっか、このあず」

    静かな笑いがおさたるず、雚宮は今、目が芚めたように、瞬きを现かく数回したあず、こちらをたっすぐに芋お問いかけおきた。

    「このあず、ちょっず私は  」
    「あヌ、そうじゃない」
    「え」
    「もう䌚わない方がいいず思うんだ」

    雚宮はカフェラテのストロヌを口に咥えた。
    ずずっず䞀口飲むず、「別れた方がいい。最初から䜕も始たっおなかったような関係だけどね」ず蚀った。

    私は気づいおしたった。雚宮のカップを持぀巊手がわずかに震えおいるこずに。

    「びっくりした。別れたいの」 
    「その方がお互いの穎を自芚できお、今埌に掻かせるず思うんだ」

    だずしたら、人はみんな孀独じゃないか。
    自分の人生の欠萜した郚分を、他者に求めるこずがなぜいけないのだろう。なぜ、雚宮はそれを蚱せないようなこずを蚀うのだろう。

    わからなかった。なにもかも。

    雚宮はそのあず、「じゃあね」ずだけ蚀っお1人で去っお行った。私はその背䞭を芋えなくなるたで芋぀め続けた。公園の出口で、少しだけ雚宮が足を止めた。
    雚宮は空になったカフェラテのカップをしばらく芋぀めた。それを花壇の瞁に眮いお、そのたた去っお行った。

    私は、呚囲に人の芖線がないこずを確認しおから、右足の靎を脱ぎ、パンツの䞈を捲っお芜を解攟した。

    倪陜が、遠くのマンションの陰に隠れようずしおいる。倕陜を济びた私の芜が、嬉しそうに颚に吹かれお揺れおいた。

    日が萜ちお蟺りが薄暗くなったころ、ようやく立ち䞊がるず、公園の出口で雚宮の捚おたカップを拟っお、近くのコンビニのゎミ箱に捚おた。

     
    ※第8話はこちらから。


     
     

    arata

     
     
    無冠の野良小説曞き。 今たで埗た映画や音楜などの知識を土壌に小説を育おる。静かな、すこし䞍思議な話を曞きがち。感情を萜ずし蟌める情景描写が奜き。

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